北京老学生・日本から台湾へ

2013年春、4年半ぶりに日本に帰国。2017年春、今度は台湾・台中へ。

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昨日(3日)は、東京・有明防災公園で開かれた(いわゆる『護憲派』の)憲法集会に参加していた。
(そのことは、また別の記事にでも書こう。)

私は、『9条守れ』とひたすら言っているだけ(のように見える)運動のあり方については、疑問を感じている。
また、『戦争になるぞ』と何年も、言い続けるのもむしろ、『反作用(逆効果)の心配』があるような気がしていて、懐疑的になってきている。

そういう人間なので、いろいろ『違和感』も感じながらの有明集会参加であったが、それにしても驚いた。



安倍首相の発言は、『護憲派』の集会と同時並行で開会されていたらしい、『改憲派』の集会に向けてのビデオ・メッセージという形で発信されている。

(テレビ報道などでは、『市民団体』主催の集会などと、ソフトな表現にとどめている。だから、中には勘違いをして、安倍首相が『ビデオ・メッセージ』を発したのは、参加者の反発を恐れてではないかと、コメントを書かれているのをネットで見かけもした。

ところが、とんでもない。
安倍自身が、生であの発言をあの集会で行ったら、歓喜の熱狂に包まれたであろう。
もちろん、『これまでの主張と異なる』と冷静に反発を感じた人もいたかもしれないが…。)


まだ、今朝(4日)の新聞各紙を『紙』で確認していないので、ややアバウトな感想になってしまうが、安倍首相の発言は、トンデモナイものであるし、しかも実に巧妙なものである。
そのポイントは、幾つかあると思う。

<改憲の日程を、2020年に改憲憲法施行とスケジュールを明確化したこと>

<憲法9条1項と2項を残すと、今までの『自民党改憲草案』を見かけ上、チャラにしたこと>

<そのうえで、憲法9条3項で『自衛隊の明文化』を主張していること>

<その理由として、自衛隊『違憲の疑い』を提起されることは耐え難いと、『護憲派』の『弱点』をストレートに突いてきたこと>

<また、予備的な主張として、『高等教育の無償化』など、より国民受けしそうな改憲内容も盛り込んでいること>

まあ、これらが中心なのではないかと思う。
これは、一見すると、公明党の『加憲』の主張、そして、『維新』の『教育の無償化』のための改憲というそれぞれの主張を取り込んだもので、極めて『巧妙』である。


また、共産党や憲法学者(全部ではない)などは、いろいろ反論するだろうが、結局、『自衛隊は違憲の存在』と言いながら、日本の安全保障上、自衛隊が『武装自衛のための<軍隊>』として現に存在していることに対しては、『解釈改憲』を認めるという、『二重構造』的な主張(私は、これは彼らの『弱点』だと思う)に対する、安倍首相による『反撃』でもある。

だから、前から私は主張してきたが、安倍首相は『単なるバカ』ではないし、『安倍ちゃん』などと呼んで彼のことを、『軽くみた表現』を多用して、『安心しようとする』のは実に危険な行為でもあった。


ところが、彼は、(習近平との会談で、デザートの時間に、『シリア空爆』の話を持ち出した)トランプ大統領のマネをしたのか、それとも、(トルコで『改憲』を国民投票における、ぎりぎりの差で実現してしまった)盟友=エルドアン大統領のやり方に『学んだ』のかどうか、知らないが、今回のような行為を敢えて行った。
しかし、彼が言っていることは、これまでの主張と大きく異なっている。


彼の言っていることをそのまま、受け取ると、実は安倍内閣は、『違憲の自衛隊』を『違憲ではない』としてきたと(半分)自白しているようなものである。
(もちろん、彼は『違憲の攻撃にさらされている』としか言っていないのであるが…。)

それだけでなく、『平和安全法制』による『集団的自衛権の(一部)解禁』も実は、『憲法違反だった』のだと自ら、告白しているようなものである。

さらに、9条1項と2項を残して、つまり、『前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力はこれを保持しない。国の交戦権は、これを認めない』という条文(2項)も残したままで3項で、『自衛隊』を明文化した場合、一体、この自衛隊はいかなる存在になるのか?

これまでの『自民党改憲草案』における彼らの(9条に関する)主張や、『国防軍』の規定との間の齟齬をどのように調整するのか、その辺は全く不明である。


だが、トランプやエルドアンの例に戻れば、彼らは『細かな?矛盾』など一切、気にしない。
彼らが『正しい』というものだけが、『正しい』でのあり、それ以外は『フェイクニュース』である。
また、『フェイクニュース』を流すメディアは、弾圧の対象でしかない。

このような論法でいうと、安倍首相は、自らの『言論』の矛盾は、一切、気にする必要はない、ということになる。


しかし、もしも、冷静な(大手)メディアが現在の日本に存在しているものならば、安倍首相の言っていることは、トンデモナイ主張である(ということを報道する、あるいは匂わせるようなことを書くであろう)。


本来、『憲法を順守』しながら、国民に奉仕すべき総理大臣が、『憲法を好き勝手に駆使』し、しかも(飼い犬であったはずの存在が)突然、飼い主である『国民』に対して、牙をむき、国民を脅迫して、『憲法改正』を要求し始めたのである。

そもそも、現在、北朝鮮の『危機』に直面しているはずの微妙な時期に、こんなことを言いだした『ご都合主義』についても指摘しておかなければならない。

このような『改憲のタイムスケジュール』を安倍首相が、今、持ち出したのは、要するに『北朝鮮の危機』など自身が騒ぎ立てているほど、ご本人は感じていないということであろう。


今回の、安倍発言でさまざまな『矛盾』が一挙に噴き出した。
これに対して、どう『反撃』していくのか、それが問われている。
ただ、『反発』するだけでは、『挑発』にのる恐れすらある。

彼が『護憲派』の(一部にある)矛盾を、突こうとしていることだけは、『たしか』なことである。
(つづく)






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分からない事は、現行憲法で9条が自衛隊を否定しているのならば、安倍首相が言うように3項で明記して自衛隊を肯定すれば、同じ憲法内で対立した条文が生まれ論理破綻しているのではないかという事です。
(自分は、自衛隊(個別的自衛権)については、13条との兼ね合いもあり違憲とは考えておりませんが)
あと機運が高まっているのならともかく、国民が求めてもない事を勝手に期限を切って始めること(スケジュール)も実は99条違反なのではと思いますが、もうすでに独裁的な事を何度もやられているので、分かっててやっているのでしょうね。

2017/5/4(木) 午後 8:29 [ m_yutaka723 ] 返信する

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> m_yutaka723さん
安倍首相は、わざと、『おかしなこと』をやっているのだと思います。
要は、『護憲勢力』に対して攻撃(半分以上、デマ宣伝)を仕掛けながら、自分のペースで『改憲』を進めようとしているのでしょう。新聞などの報道にもあるのですが、そこには、思うように『改憲』が進まないことへの『焦り』もあるような感じもします。
また、今回、打ち上げた話(いちおう、『日本会議』系の集会へのメッセージの形です)も、今後、都合が悪くなった部分は、『修正』していく可能性は、いくらでもあると思います。
おかしなことをどれだけやっても、『既成事実化』できると思い込んでいる(思い込もうとしている)のかも知れません。
しかし、『朝鮮危機』を煽り、ゴルフをしながら、今度は『憲法改正を自分の代で仕上げたい』などと言うのは、あまりにも『自分中心』的な発想ばかりです。

2017/5/5(金) 午前 7:44 [ 北京老学生 ] 返信する

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