北京老学生・日本から台湾へ

2013年春、4年半ぶりに日本に帰国。2017年春、今度は台湾・台中へ。

全体表示

[ リスト ]

この記事の続きだ。


普段、労働法とか労働問題についての記事をあまり書いていないので、どう書き出したら良いものか、迷いながら書いている。
(私自身、労働法について、さほど詳しいとは言えない。昔は、中小企業診断士になる前は、労働裁判の『原告』の一員だったこともあるが…。なお、一時期、中小企業診断士をやっていたときは、生活のために『労務対策』に手を染めることなどやりたくなかったので、そういう方面に首を突っ込むことは避けてきた。)

今回は、台湾労働部政務次長・郭国文氏の話に基づきながら、講演の内容を紹介していきたい(ただし、あまりにも専門的な内容でもあり、また、私自身、その説明もよくわからなかった部分もあるので、概略のみを伝えたい)。


郭氏というのは、(冒頭の司会者の紹介によれば)労働運動の経験もある人物ということで、立法院議員から昨年、労働部政務次長に就任したそうである。

郭氏自身、昨年、就任したときは、周囲から『おめでとう、おめでとう』と祝福されたが、その後、(労基法改正が紛糾化して)『お疲れ様』などとかけられる言葉がかわり、しまいには(ここは、よく通訳の言葉が聞き取れなかったので、間違っているかもしれないが)、立法院(の中か外?)でなぐられたこともあったという。


台湾では、今でも野党=国民党の支持基盤切り崩し?を狙って、特権的な『年金給付の切り下げ』案が蔡英文政権から提案されているが、これに対してはかなり『暴力』的な反対闘争が、野党=国民党系の高齢者を中心にくりひろげられているようである。

立法院の前にバリケードを築いて、通りかかった政府側の人物になぐりかかったり、背広を破くようなことをやっている。
(まあ、『いい意味』でも『悪い意味』でも、日本よりずっと『元気が良い』と言うのが実情のようだ。)

以上のように、(あまり笑えない)ジョーク?をまじえながら、話をしていた。


ただし、中身がかなり専門的な話なので、(やや異例かも知れないが)通訳が話をきいて、何度も隣に座っている郭氏と(その発言)内容を確認しながら、通訳するといった場面も見られた(特に、質疑応答の回答を通訳する場面でこうしたことが見られた)。


さて、肝心の中身に入ろう。

台湾では、1984年に労基法で『週48時間労働』(1日は8時間労働)を定め、それが、2000年の法改正で『2週84時間労働』に、そして、昨年(2016年)の法改正で『週40時間労働』に改められた。

これとともに、現実には既に多くの企業で導入されている『週休2日制』を、台湾の労働者全体に普及させるための制度として、今回の『一例一休』(7日のうちに、例暇=法定休日を一日、休息日=法定外休日を一日もうけなければならない)制度が導入されたようである。

『例暇』(法定休日)に労働させるためには、『突発的な事態の発生』等の厳密な要件が必要であり、しかも『代休の付与』が義務付けられている。通常、この日の勤務はありえないと考えられる。

『休息日』(法定外休日)に労働させる場合は、賃金の割増手当てが従来よりも、大幅に引き上げられている。
従来は、(2時間までの休日労働は)33%の割増だったが、これが3分の4の割増(つまり133%の割増)へと4倍になった。
しかも、2時間超8時間までの休日労働の部分については、従来、67%の割増だったのが、3分の5の割増(つまり、167%の割増)へと増額している。

このように、雇用者の側に対して、大幅に『休日労働』を抑制させるような効果を狙った改正措置になっている。


私も、これほど割増率がアップしているとは、考えていなかったので、こんなにアップして大丈夫なのだろうか、という気がしている。

というのは、一つは、(同じ法律を制定しても)『ザル法』なのかどうかで、大いに違ってくる。
また、時間外労働、休日労働の双方について言えることだが、いわゆる『残業手当』というのは、労働者の側が必要としているものであることも多い。

経営の側から、『休日労働はもうできないよ』と言われた場合、かえって労働者のほうが困ることもありうるだろう。
このような場合、どうするのか?

考えられるのは、労働者が、『副業』で別の職場で働くことである。
(逆をいうと、企業の側も、もともとの従業員に対して長時間労働させるのでなく、別の労働者を雇うことで、その穴埋めをすることも考えられる。)

果たして、このようなことの対策はどうなっているのだろうか?
話を聞いていると、逆にいろいろ疑問がわいてきた。

講演の中で、台湾の労働事情の現状として、<台湾は中小企業が多く、企業の平均存続期間が短い。>(=平均13年といっていた)、それと<離職率が高く、現在の職に就いている労働者の平均50%が勤続年数5年以下>というようなことも話されていた。

やはり、日本と台湾とは背景となる労働事情の差もあり、そのことを考慮しないといけないようだ。
そうすると、ますます分からなくなってくる。
(つづく)





https://politics.blogmura.com/politicalissue/ranking_out.html にほんブログ村 政治・社会問題]
にほんブログ村のランキングに参加しています。
よかったら、この記事にクリックをお願いします。 

この記事に

閉じる コメント(0)

コメント投稿

顔アイコン

顔アイコン・表示画像の選択

名前パスワードブログ
絵文字
×
  • オリジナル
  • SoftBank1
  • SoftBank2
  • SoftBank3
  • SoftBank4
  • docomo1
  • docomo2
  • au1
  • au2
  • au3
  • au4
投稿

開く トラックバック(0)


.


みんなの更新記事