北京老学生・日本から台湾へ

2013年春、4年半ぶりに日本に帰国。2017年春、今度は台湾・台中へ。

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この記事の続きだ。


こういう記事をまとめようとしていると、自分がいかに台湾の現状、あるいは日本の脱原発運動の現状についても知らないかを、再認識させられる。

また、6日の報告会の発表者である(『FoE Japan』のスタッフの)深草亜悠美さん自身も、台湾の運動の現状について、どう評価しているかとまどっているような姿も感じられた。

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これは、現地で運動を進めている人たちからの『ヒアリング』の様子の一場面だが、<これまでなんども脱原発を達成するチャンスがあったのにそうならなかった。><決定は素晴らしいが、政治家たちが“謙虚”すぎる。もっと行動が必要。>という発言もあったそうだ。

ここで“謙虚”すぎるというのは、蔡英文総統が、昨年、総裁選勝利の演説の中で“謙虚”であらねばならないと強調した点を指すようだ。
(果たして、誰に対して“謙虚”であるべきということなのか? )


このように、私にとって、『よくわからない国=台湾』(ある意味では、『安倍支持』と『反安倍』が錯綜し、国政選挙の上では、常に『安倍支持』が勝利してきた『日本』以上に『よくわからない国』だ)であることは間違いない。

また、台湾の『脱原発』の決定についても、『再生エネルギー』の推進に関しても、この集会報告のなかでも、『課題』が指摘されていた。


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つまり、再生エネルギーの<モデル事業に選ばれているのは、台湾電力公社やフォルモサなど大企業><拙速な環境影響評価が、環境影響を見落としてしまわないか懸念><再エネ100%に至るつなぎとしてLNGの拡大を目論んでいるが、設備が不足しており心肺の声も>などと書かれている。

太陽光発電や風力発電などを推進していこうとすれば、それらの新しい再生エネルギーによる環境への影響評価など、困難な点がいくつもあるのだろうと思う。


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また、なぜ脱原発「できた」のかということに対しても、厳しい『自己評価』があるようである。
私が、台湾に住み始めても、将来的な『エネルギー確保』に対する不安は、台湾の経済界を中心に大きなものがあるようだ。

何より、台湾経済をこれまで支えてきた産業が何なのか、私自身も良く把握できていないが、電機産業、半導体産業など従来の台湾のイメージとともにあった企業(例えば、シャープを買収したことで有名になった鴻海=ホンハイなど)はどちらかといえば、電力をそれなりに大量消費する製造業ではなかっただろうか?

これが、同じIT関連でも、ソフトなど省エネ的な産業がもっと中心部分を占めるようになることができれば違ってくるのだろうが…。


また、現在、台湾を巡る、一種の『不安』要素としてうかがえるのは、(中国との対立が進むと)中国経済から『見捨てられてしまう』のではないかという不安なのではないかと言う気もする。

なるほど、アメリカのトランプ大統領や、日本の安倍首相も、中国との『対峙』を掲げて勇ましいことを言うこともあるが、もっと日常的に台湾経済を支えているのは、中国経済の動向であるというのが、一つの『現実』のようだ。

こうした中国にとって、台湾が『脱原発』を掲げて突っ走るということは、『面白くない話』なのかもしれない。
(中国は、『原発』も『再生エネルギー』もどちらも猛烈な勢いで推進しているという、奇妙な状況にある。)

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ただ、台湾では、知識人、学者たちが『非核低炭』というエネルギーシフトに対して関与している比率が、(ある意味では)日本よりも高いようにも見える。

前回の『中篇』にも書いたが、蔡政権のなかで、こうした人々が政策決定のなかで果たしている役割は、日本の『民主党政権』のときよりもはるかに高いと感じる。


台湾は、日本以上に『高学歴』社会で、政治家も『修士』『博士』などの資格を持つのが、当たり前のような状況も見られる。
(もちろん、『学歴』さえ高ければ良いということでは全くないが、日本の政治家の『言葉=論理』が通じなくともどうでも良い、『数だけが勝負?』、あるいは<『学問や学説』は国民をだますための道具として使うことができればよい?>というようなニヒリズムとは、異なる位置に台湾の状況は、まだしもあるようにも見える。あるいは、『過大評価』なのかもしれないが…。)


彼らは『資格』がどうこうというだけでなく、国際社会にも通用する(あるいは、説明をすることのできる)ファクトや論理を重視している(あるいは、重視しようとしている)ようにも見える。
そのような、少なくとも『基準』を明確にしようとしている方向性は、評価できるのではなかろうか…という気がしている。


今回の『報告』は報告者自身が、とまどいながら、まとめているというような気もするが、そのような戸惑いも含めて、刺激的なものだったような気がする。
(異なる社会の『政治決定』を本当の意味で理解することは難しいが、逆に『他者』を見ることで『日本とは何か』を考えさせられるきっかけとなる気がする。)






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