北京老学生・日本から台湾へ

2013年春、4年半ぶりに日本に帰国。2017年春、今度は台湾・台中へ。

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台湾で生活していながら、日本のことばかり書いているが…。
(まあ、そのうち、台湾のことも書くので、しばらく待ってほしい。)

本日(26日)の新聞各紙を見ると、(『閉会中審査』のほかにも)注目すべき記事が出ている。

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最初のは『朝日新聞』で、下のは『日本経済新聞』である。
『日本経済新聞』のほうが、踏み込んだ書き方である(しかも1面に掲載)。

<連合は25日、労働基準法改正案に盛る「脱時間給」制度を巡る政府、経団連との修正案の政労使合意を見送る方針を固めた。

連合執行部が現行案の修正を政府に要請したことに、傘下の産業別労働組合などが強く反発。組織をまとめきれないと判断し、撤回することになった。27日の中央執行委員会を開き正式に決める見通しだ。>

また、『日本経済新聞』の4面には次のような記事も出ている。


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『連合』というのは、1987年に発足した労働組合の連合体である。
『同盟』『中立労連』などが解散して、民間レベルの『連合』(全日本民間労働組合連合会)を結成し、1989年には、『総評』も解散して、ここになだれ込み、『日本労働組合総連合会』へと『発展?』する。
いわば、労働組合レベルの『大政翼賛会』みたいなものである(簡単にいうと)。


そこでは、真面目かつ熱心に、非正規社員などの現場の労働者を組織している労働組合もたしかに一方では存在しているが、上で大産別を取り仕切っているのは、いずれも、『大企業』からバックアップを受けている労働組合。

しかも、鉄鋼、自動車、電機、電力、NTTなど旧来の産業の『利益』を代表する労働組合が取り仕切っている。
(民進党が、『原発推進』に正面から反対する路線になかなか転換できないのも後押ししているのも彼らの存在が
あるからだと言ってもよい。)


私自身も、かつて、電機労連(現在の電機連合)傘下であった労組に所属していた時に、労働組合幹部が首切りに合意しながら、(わざと)ストライキを乱発し、その結果、『指名解雇』に遭遇した経験を持っている(会社と労働組合にとって都合の悪い人物を一挙に排除した。その結果、長く裁判闘争を闘った)ので、『連合』には良い思いを持っていない。


『連合』のような労働組合は、会社のやることに対する『チェック機能』を持っていないので、会社のほうでも、でたらめな経営を続ける『自由裁量』の度合いが大きくなってしまう。その結果として、日本企業の本当の意味での『国際競争力』を高めるという意味でも、『連合』は役に立っていない。

かつての『総合電機メーカー』の大半が、今日、経営の困難に直面しているのは、象徴的な事態である。


しかし、他方では、産別であるいは地域で、臨時社員などを組織したりして、『役に立つ』労働組合を組織しようとして頑張っているような人たちも、『連合』に所属していることが多い。
(共産党系と言われる労働組合組織などに加入して、『連合』に入っていない組合もまた存在しているのだが…。)

いずれにしても、今回、次のようなことが起こった。
(『日経新聞』記事より。)

<脱時間給を盛った労基法改正案を「残業代ゼロ法案」と批判してきた連合だが、一転して修正案を出したのは「現行案を修正する方が労働者の利益になる」(連合幹部)との判断があった。

政府との修正協議のきっかけは、3月に連合も参加して決めた働き方改革の実行計画だった。残業時間の上限を新設する一方、脱時間給制度を含む改正案の早期成立を図る方針を示した。連合は「長時間労働を助長しかねず、是正が不可欠」との談話を発表したものの、明確に反対はしなかった。

7月になって官邸との調整が表面化すると、執行部の姿勢に対し、傘下の産業別労働組合や地方組織から「これまでの方針に反する」などと強い批判が続出した。連合内には、政労使合意を強行すれば組織が分裂する事態に発展しかねないとの懸念も出ていた。

神津里季生会長は13日、安倍晋三首相に現行案の修正を要請。当初は連合の主張を修正案に反映する形で政労使が合意し、脱時間給制度を条件付きで容認する環境を整備するのが狙いだった。

だが、組織の反発を受け、神津氏は微妙にスタンスを変え始めた。「制度導入については必要ないというのが一貫したスタンスだ」。当初、21日に予定していた政労使合意は延期された。

民進党とのすきま風もあった。修正案を同党に説明したのは首相に申し入れる数日前だった。民進党幹部は労基法改正案に関し「本質が変わらない限りは反対の立場は変わらない。本気で潰さなきゃいけない」と明言。原発政策や野党共闘をめぐり両者の関係は冷え込んでおり、脱時間給制度への対応が追い打ちをかけかねなかった。

官邸サイドには民進党最大の支持団体である連合を取り込みたいとの思惑もあったとみられる。2013年には連合も参画する政労使会議を立ち上げて賃上げを主導。今年3月には、政労使合意で罰則付きの残業上限の導入を決めた。(略)>

また、『朝日新聞』は次のように報じている。

<21日の中央執行委員会に出席した産別幹部によると、10以上の産別や地方組織から異論が噴き出した。主要産別からも厳しい意見が出たという。

「組合員に説明がつかない」。連合北海道の代表は強い口調で意見を述べた。5〜6月に道内の170市町村を回るキャラバンを組んで、「残業代ゼロ法案」と批判してきた高プロ(『高度プロフェッショナル制度』のこと−−引用者注)への反対を訴えてきたばかりだったという。

連合島根は19日付で本部に意見書を提出した。「十分な組織的議論と合意形成の努力をおこなうべきだ。今回の対応は手続きの面で大きな問題がある」「労働者保護ルールの改悪は認めないという基本的スタンスを堅持すべきだ」など5項目の意見を表明している。

高プロの政府案への修正要求に対する政府の回答について、執行部は21日の中執委で、主要産別の三役会に対応を一任するよう示唆した。しかし、「中執委で了解を得るべきだ」との意見が出て、議論を続けることになったという。>

ご覧のように、『日本経済新聞』のほうが、『政府、経団連との修正案の政労使合意を見送る方針を固めた』と突っ込んだ報道の仕方になっている。
(まさか、これが反対派の油断を誘うための『ガセネタ』とは思いたくないが…。)

最終的にどうなるかは分からないが、少なくとも、このような現場の事情を熟知した末端からの反乱というのは、『良い傾向』だと言えよう。

昔、田中角栄の秘書官の妻が言った、『ハチの一刺し』という言葉が思い出される。
(田中角栄についての評価が、さまざまあるのは、承知しているが…。)





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補足:『ハチの一刺し』だとハチが死んでしまうので、まずいタイトルだったかと、やや反省。

2017/7/26(水) 午後 2:06 [ 北京老学生 ] 返信する

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さんふらわあ南港乗船券販売所・関汽交通社


連合・サービス連合傘下の労働組合

関汽交通社社員さんへ

岸田は元労働組合執行委員長です。

善野は観光労連地連執行委員です。

部下が自殺に至る過程を考える
〜上司と部下の間の、根深い問題に着眼したい〜

職場の色々な悩みに対応する立場が

逆に差別・嫌がらせに、虚偽の業務連絡で人の行動を

拘束する、善野

おかしな、おかしな労働組合

よく組合費を徴収出来ますね。

不思議な労働組合です。

安心して働きたい、職場の悩みを解決したいのが

労働組合なのに!!! 削除

2017/8/3(木) 午後 9:12 [ さんふらわあ南港乗船券販売所・関汽交通社 ] 返信する

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ストライキを連発して、狙い撃ちで不都合な切れものを、弾きだす。

組織の常套手段wですね。

九州のサンタン地区で激しい争議があった頃、組合の一部は、石炭の値ごろを、ミハカラアイながら、、、やったそうです。

勿論、自分の処遇も十分に、組合と交渉しながら、です。、最後は大学のw教授におさまった人物から直接、のはなしです。

出世は、引き、コネ、ウンです。
、、さいのう、?じょーねつ、?、、、ソンナもの、、。

子供も孫、全員医者にした、穏やか笑顔です。 削除

2017/8/11(金) 午後 11:57 [ ] 返信する

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> ぜさん
私が体験した、沖電気工業(現在は『OKI』)の人員整理に関連して、お書きになられたようなので、ちょっと補足しておきます。
1978年当時、電電公社(現在のNTT)というものが、まだ存在しており、沖電気は、日立、日本電気、富士通などと並んで『電電ファミリー』と呼ばれた大手通信機メーカーの一角を占めてました。
そこで、ある時、従業員1割強の人員整理の記事が、日本経済新聞に大きく出ます。これは、会社がリークして書かせたものと思いました。
当時、電電公社から社長が天下ってきて、合理化の指令を出しました。品川工場(交換機を製造)と八王子工場(半導体などを製造)が打撃対象でした。労組の品川支部には共産党系、八王子支部にはべ平連−−新左翼系の支部長がそれぞれいたためです。
労働組合の指導部(当時の社会党系です)は、ろくに説明もしないでスト権を確立し、その後、会社側が誰の首を斬りたいのかが『肩たたき』などで、明確になった時点で、再度、『無期限スト』のスト権投票を行いました(本来、特に必要のないものです)。

2017/8/12(土) 午後 1:45 [ 北京老学生 ] 返信する

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(つづきです)
わざと無展望なことをやって、不安をあおらせながら、『分断』を煽る。組合指導部と会社側の手回しにより、『スト権投票』は不成立に終わり、会社は(首切りリストに乗っていたが、『希望退職』に応じなかった)約300人に対して、『指名解雇』を発令しました。
なお、沖電気労組の上部団体である電機労連(現在の電機連合)は、沖電気労組の意向を尊重して、解雇者たち(『争議団』を結成)の運動を支援しないようにとの指示を下部労組に流していました。
そのあと、沖電気だけでなく、旧電電公社系の企業の経営がずっとぱっとしないのは、ある意味で『皮肉なこと』です。

2017/8/12(土) 午後 1:46 [ 北京老学生 ] 返信する

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企業も、パットしないのは当たり前で、意欲情熱を奪われると、なにでももうだめでしょう。

私が、北九州の組合で謗ったのも、社会右派、と呼ばれたダラカン、です。

福島みずほ、一人で頑張っても、公務員の既得権益、市役所町役場の、ザンシです。もう、ローカル政党で残れば御の字です。

組合の論功コウショウで、いっちょ上がりの無魅力無能な、地方議員の育成センター程の、役目はするでしょう。

、、、もっと、たちが悪いのもいますが、ね。 削除

2017/8/12(土) 午後 6:02 [ ] 返信する

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