北京老学生・日本から台湾へ

2013年春、4年半ぶりに日本に帰国。2017年春、今度は台湾・台中へ。

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今日(9日)は、72年目の『長崎に2番目の原爆が投下された日』。
先日の6日の広島に引き続き、(台湾から)NHKの『ワールドプレミアム』という海外放送で中継を見ていた。

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どういう時間配分で、こうなっているのか分からないが、6日の広島の場合、30分足らずの中継だったが、今日は、10時半から1時間20分ほどの中継(式典の中継を中心に)を行っていた。
(もちろん、広島に投下されたのが午前8時15分、それに対して長崎の場合は、午前11時2分という投下時刻も影響しているのかもしれないが…。)

その結果、今日の長崎の放送のほうが、いろんな発言者の声などを聞くことができた。

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いつになく注目したのが、このシーンだ。
これは、この1年間に死亡が確認された被爆者の名簿を奉納するというもの。たしか、3000人あまりの名前が記載されていると言っていた。
(今、調べると、『3551人』だという。)

私の母の名前もここに含まれているはずだ。
母は長崎の被爆者(被爆者手帳も持っていた)で、昨年の6月に、等々都内で一種の血液がんで91歳で亡くなった。

ただし、長崎の機関に名簿登録に必要な資料を送って、『登録しました』という連絡をもらったのは、今年に入ってから。
母の血液がんが、原爆と関係があるかどうかは、『不明』だが、モノの本を調べると被爆者でこの病気を発症するケースがあると書かれていた。

また、本人は、認知症をもわずらっていたのだが、何となく、いわゆる『原爆病』と同様な症状を自分が呈し始めるのを、何となくわかっていたような気もする。



今日の式典の様子を見ていて、広島に引き続き、長崎市長による『平和宣言』の言葉が、印象に残った。

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<「ノーモア ヒバクシャ」

この言葉は、未来に向けて、世界中の誰も、永久に、核兵器による惨禍を体験することがないように、という被爆者の心からの願いを表したものです。その願いが、この夏、世界の多くの国々を動かし、一つの条約を生み出しました。

核兵器を、使うことはもちろん、持つことも、配備することも禁止した「核兵器禁止条約」が、国連加盟国の6割を超える122カ国の賛成で採択されたのです。それは、被爆者が長年積み重ねてきた努力がようやく形になった瞬間でした。

私たちは「ヒバクシャ」の苦しみや努力にも言及したこの条約を「ヒロシマ・ナガサキ条約」と呼びたいと思います。

そして、核兵器禁止条約を推進する国々や国連、NGOなどの、人道に反するものを世界からなくそうとする強い意志と勇気ある行動に深く感謝します。>

<日本政府に訴えます。

核兵器のない世界を目指してリーダーシップをとり、核兵器を持つ国々と持たない国々の橋渡し役を務めると明言しているにも関(かか)わらず、核兵器禁止条約の交渉会議にさえ参加しない姿勢を、被爆地は到底理解できません。

唯一の戦争被爆国として、核兵器禁止条約への一日も早い参加を目指し、核の傘に依存する政策の見直しを進めてください。日本の参加を国際社会は待っています。

また、二度と戦争をしてはならないと固く決意した日本国憲法の平和の理念と非核三原則の厳守を世界に発信し、核兵器のない世界に向けて前進する具体的方策の一つとして、今こそ「北東アジア非核兵器地帯」構想の検討を求めます。>



これらは、『唯一の戦争被爆国』をキャッチフレーズとしてきた日本政府の、現安倍政権における外交方針に対する正当な批判だと思う。


あるいは、『北朝鮮の脅威』を理由にそれを正当化する者もいるかもしれないが、北朝鮮とて、無暗に核兵器を投下したりすれば、自分たちも『おしまい』だということは理解しているはずである。

また、北朝鮮というのは、意外と『理屈』を重視しているようにも見える。
日本が『ヒロシマ・ナガサキの被爆国』『核兵器の全人類への脅威』という『大義』を掲げ続ければ、それを全く無視することは、そんなに簡単なことではないと思う。


それに、広島や長崎では朝鮮半島出身の人々も多数、被爆している。
日本の『二枚舌』的な外交こそが、北朝鮮にとって、『自分たちこそ、民族の正義を体現している』という理屈を逆の意味で、『後押し』してしまっているように感じる。


もちろん、『非武装』では、北朝鮮などの脅威には対峙できないと私は考える。
しかし、<自己矛盾だらけの論理+アメリカに追随する武装>では、余計、対峙することが難しい(日本の立場そのものが、揺れ続けている)。

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田上市長の挨拶ののち、被爆者代表の男性(88歳の深堀好敏さん)の発言も力強いものだった。
深堀さんは、足が不自由なようで、介助者にリードされながら演壇まで向かった。

そして、72年前に16歳で被爆したこと、2つ年上の姉の最期に間に合わなかったことを悔いているといった。
しかし、1979年以降は、仲間6人で原爆写真の収集と調査の活動を続けてきたという。

また、2011年の福島第一原発の事故の衝撃、にもかかわらず、『地震大国』である日本が次々と原発再稼働に踏み切っていることの『愚かさ』を静かに、しかし力強い声で糾弾した。


深堀さんの話し方は、決して早口ではなく、むしろゆっくりしたものだが、会場全体が深堀さんの話に耳を傾けているのを感じることができた。


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このあと、安倍首相が挨拶を行ったが、こうした批判に対して答えるものではなく、広島でのものと同様、次のような『論理』に支えられている。


<唯一の戦争被爆国として、「核兵器のない世界」の実現に向けた歩みを着実に前に進める努力を、絶え間なく積み重ねていくこと。それが、今を生きる私たちの責任です。

真に「核兵器のない世界」を実現するためには、核兵器国と非核兵器国双方の参画が必要です。我が国は、非核三原則を堅持し、双方に働きかけを行うことを通じて、国際社会を主導していく決意です。>



つまり、『核兵器国』(核兵器保有国)(この言葉自体、妙に肯定的な印象を与える言葉遣いであるが)であるアメリカなどの反対することは『しないこと』によって、我が国が『国際社会を主導していく』ことができるという『論理』である。

安倍首相は、その『人間性』などが有権者によって忌避されているだけではない、その『基本政策』そのものも、『日本国憲法』の『平和主義』からさらに、逸脱することを目指すものであり、彼の『政策』そのものも、嫌われているということが言えよう。

(広島においてもそうだが、わざわざ現地の式典に赴いて、被爆者団体の反発するようなことばかりやっているのだから、『何をかいわんや』である。
『核保有国』と『非保有国』との『橋渡し』をするどころか、日本の『被爆者たち』の心を汲むことすらできていないのが、現在の安倍政権の姿である。)


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こうした安倍政権の情けなさは、この人のスピーチによって、さらに鮮明になった。
国際連合の事務次長の中満泉氏である。


彼女は、国連の職員であり、日本人女性初の国連事務次長として軍縮担当上級代表(軍縮部門トップ)を務めているという。
彼女は、今回の『核兵器禁止条約』の成立に向けても、大きな役割を果たしたと報じられている。


冒頭に、『日本語で話します』と英語で断ったのちに、日本語でスピーチを行った。

そのスピーチは、(内容を別にしても)安倍首相とは、全く比べ物にならないほど『優れたもの』だった。
つまり、言葉は力強く、明解であり、しかも表情、視線の運び方も堂々としており、『信念に裏付けられたもの』という自信と安心感が漂っていた。

おそらく、国外からの参列者も、日本人というのは、安倍首相のように、『カメレオンみたいな演説』をする人ばかりではないのだな、と思ったのではないか。


また、多くの若い参加者(特に女性)が彼女のような『生き方』を目指すことになれば、我が国の未来も多少は、『希望』が持てるというものであろう。


今日の中継を見ていても、安倍首相は既に『歴史的使命』を終えた政治家という気がしてならない。

仮に彼の考えを正しいと考える人々であったとしても、彼のように既に『国民の信任を失った総理大臣』に恋々としてしがみついているのは、むしろ、彼らとしてもより『深い傷』を負い、そして彼らばかりでなく、日本全体として考えても、『政治に対するニヒリズム』を国民の間にさらに拡大していくだけに終わるだろう。







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