北京老学生・日本から台湾へ

2013年春、4年半ぶりに日本に帰国。2017年春、今度は台湾・台中へ。

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この記事の続きだ。


従来、『核の抑止力』理論に基づいて、核保有(あるいは、日本のように『核の傘』のもとにいること)が正当化されてきた。
しかし、今回の北朝鮮を巡る情勢は、この『核の抑止力』理論がもはや機能しなくなっているようにも感じる。

というのは、『核の抑止力』理論というのは、お互いに核は保有しているが、それを使い始めたら『おしまいだ』という相互の脅しが抑制効果を持つと考えられてきたと思う。
しかし、今回の場合はどうか?


まず、核を保有していなかった北朝鮮が、核保有の状態に近いところに急速にキャッチアップ?してきた。
しかし、それを止めようとしても、言うことをきかない。

アメリカ等が、核兵器を北朝鮮に投下して、それを『阻止』しようとしても、仮にそうすれば、北朝鮮の『報復』攻撃が予想される。


<お互いに核は保有しているが、それを使い始めたら『おしまいだ』>ということに必ずしもならないこともポイントだろう。

アメリカと、ロシア、あるいは中国が核兵器を発射しあったら、途方もない廃墟が世界中に誕生してしまうが、現状の北朝鮮の『核兵器』あるいはその他の兵器の保有状況では、『悲劇』は朝鮮半島、あるいは東アジア、さらにアメリカの一部に、ある意味で『限定』されてしまうだろう。
(これを『許容範囲内』だと考える人たちは、明確に存在しているようだ。)


アメリカのトランプ政権が、自国民(といってもその大半は軍人であろうが)の『損失』と、韓国や日本の受けるどれほどの『打撃』が自らの『許容範囲』と考えるかで、先制攻撃(必ずしも核兵器を使用しなくとも、北朝鮮を『殲滅』することは可能であろう)がありうるかどうかが、決定される。
(もちろん、韓国や日本などの強い反対があれば、押し切れないこともあるだろうが…。)

結局、アメリカの『核の抑止力』が北朝鮮に対して機能しているといえるのかどうか、むしろ、機能していないと言えるのではないだろうか?



しかし、この状態を北朝鮮の側から見るとまた『おかしな話』になる。
本日(5日)の『東京新聞』などにも書かれているが、北朝鮮は、次のようなことを従来から主張している。


<「核兵器が出現してから70年近く、多くの地域で大小の戦争があったが、核兵器保有国だけは軍事的侵略を受けなかった」。労働党が13年3月、核兵器と経済建設の「併進路線」を採用した時、正恩氏が行った演説の内容は、北朝鮮が核開発にこだわる理由を如実に示している。

さらに、朝鮮中央通信は昨年1月、論評で次のように強調した。
「イラクのフセイン政権とリビアのカダフィ政権は、体制転覆を狙う米国と西側の圧力に屈して核を放棄した結果、破滅した」>


つまり、北朝鮮は、自国が『核兵器を保有』すれば、それが『抑止力』となって、他国(特にアメリカ)から攻撃されない、『一等国』になることができる、そのような、ある種の『核兵器信仰』のもとに、ひたすらそのことに国家の資源の中心を投与し続けて、ここまで来た。

だが、現状ではむしろ、『核保有寸前』の状態にあるがゆえに、『攻撃されるかどうか』の寸前の状態に置かれている。
『核武装』をした(あるいは、しそうになった)が故に、『破滅』させられた国家として、記憶に残ることになりかねない。

北朝鮮もまた、『核抑止力』というものを信奉しているようなのだが、しかし、その理論を放棄しないがゆえに『破滅』『消滅』させられかねない危険な位置に立っている。


しかも、問題は、このどこまで波及するかもしれない(案外、まだ限定的な攻撃を受けている段階で、北朝鮮内の『軍部』などの抵抗により、金正恩政権が短期間に崩壊する可能性もゼロではないだろうが)危機の最終意思決定をアメリカ側はトランプ大統領、そして北朝鮮側は金委員長という、非常に危なっかしいように見える『人物』がカギをにぎっているということである。

トランプ大統領は、そもそも、北朝鮮の問題などなくとも、大統領として4年間の任期満了まで務め続けることができるのかどうか、危ぶまれるような人物である。
金委員長についても、その人物像については、多くの疑問符が付けられている。


さらに、この2人を取り巻く、今回の意思決定にかかわるであろう重要人物としては、おそらく、中国の習近平主席、ロシアのプーチン大統領らの名前を挙げることができるだろう。
彼らが、今回の『危機打開』あるいは『危機を発火点につなげてしまう』キーポイントにいる人物と考えると、恐ろしい気さえしてしまう。

我が日本の安倍首相など、今後の意思決定において、どの程度の役割を果たしうるのか、はっきり言って、非常に怪しい。トランプ大統領も、何を決めたとしても、『日本がそれに、本当の意味で、反対することはありえない』と考えているかもしれない。

また、韓国のムン・ジェイン大統領にしても、私はやはり、彼が本質的に北朝鮮に対して、同調的な勢力に押されて当選しているがゆえに、決定的な力を発揮できないのではないかという危惧がぬぐえない。


今後、何がどう進むのか、全くといってよいほどわからない。
しかし、トランプにせよ、金正恩にせよ、『火遊び』のような行為は認めることはできない。

トランプは、もともと、『アメリカ・ファースト』であり、アメリカ人の死傷者について、(やむをえないものだったという)『説明さえつけば』、朝鮮半島において、あるいはアジアにおいて、どれほどの『悲劇』がおきたとしても、それほど気にしないような気がしている。

金正恩は、まさに『金王朝』の運命と、北朝鮮あるいは朝鮮半島の多くの人々の運命とを『道連れ』にして、『無理心中』を強要しようとしている。
そして、我が安倍首相は、これらに対して『無力』である。

北朝鮮問題の解決のためには、韓国や中国の協力を何としてでも、取り付けることが必要であろうが、(韓国や中国を、『潜在的な敵国』としてしか位置付けてこなかった)安倍首相にそのような役割を果たせるようには思えない。


核の『抑止力理論』がかくも無残な状態に追い込まれているのを見ると、やはり、『核兵器を絶対に使用させない』という合意を、国際的に多くの人々の間に浸透させていくことが、ある意味で、『狂気の政治家』たちに対する『制約要因』となりうるのではないかと感じる。

なぜなら、北朝鮮も『口先』では、『朝鮮半島の非核化』『核兵器廃絶』などといった『良いこと』を言っているからだ。
自国民に対しては、自分たちの考え方が、世界をリードしているかのような宣伝を繰り返しているようである。






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