北京老学生・日本から台湾へ

2013年春、4年半ぶりに日本に帰国。2017年春、今度は台湾・台中へ。

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この記事の続きだ。


台湾で首相が交代した話の続き。
昨日あるいは一昨日の、台湾の新聞をチェックすると次のような写真が掲載されていた。

イメージ 1

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これは、蔡英文総統が、新旧の首相を呼んで、正式に首相の交代を発表したときのもの。

上の写真では、真ん中に蔡総統が立って、これまで首相(行政院院長)を務めた林全氏(左側)と新しく首相になる頼清徳氏(右側)とを、半分、無理やり?手を合わせさせている。
下の写真では、このイベントに呼び出される直前の、両氏の姿を写している



林氏は、1951年12月生まれで、現在65歳。昨年5月20日にスタートした内閣を率いてきたが、もともとは経済学者である(外省人2世)。

陳水扁政権のときも、財政部部長(日本でいえば、財務大臣か?)の経験があり、いかにも手堅そうな雰囲気を漂わせている。
ただし、(おそらく)官僚的で?、人気はないタイプ。


支持率低迷に悩む蔡英文氏は、来年の地方選挙の年(大きな市長選、首長選が一斉に行われ、あたかも次の『総裁選』に向けた、中間選挙のような年になるらしい)に向けて、一手を打った。

その『一手』というのが、台南市長を2010年から務めていて(2014年には再選された。またその前は、立法委員=国会議員を務めていた)、人気の高い、頼清徳氏を新首相とするという人事である。


頼氏は、1959年10月生まれの57歳。林氏よりは8歳若く、それだけでなく、ルックスもご覧のように、いかにも『人気を得やすい』ようなタイプに見える。

頼氏は、蔡総統(1956年8月生まれで、61歳)と同じく民進党のホープと言われる存在である(林氏は、民進党の党籍はなかったようだ)。
それだけでなく、民進党のなかで、『台湾独立、台湾自立』の志向性を蔡英文氏よりも明確に示している。

どちらかというと、蔡英文氏が次の総統選(2019年、任期4年)で『再選』をめざうとすれば、それに立ちふさがりかねない、一種の『ライバル』とも言えるような存在である。

イメージ 3


この頼清徳氏は、今年の4月に起きた、(台湾の『水利の父』とも呼ばれた、日本人技師)八田與一の銅像破壊事件の際に、銅像が設置された地元の市長として、『早急な復旧』の指示を出した市長として、新聞の見出しをにぎわしていた。


それを見て、初めて私は、頼市長という人の存在を知った。
この事件は、前にもこのブログに書いたが、中国統一派の元新北市議の男が、起こした事件である。

台湾各地で、蒋介石の銅像が、『台湾独立派』ないし、(蒋介石の軍が行った、1947年の『228事件』の蛮行(台湾人2万人を虐殺したとされる)を怒る人たちの手によって、破壊される事件が相次いでいるのに対して、それに対する『報復措置』として、『日本人』の銅像を破壊したものととらえられている。


いずれにしても、この時も、頼市長は果敢な指揮をして、人気を高めたようだが、蔡総統は、自分自身の『再選戦略』(その前に、現時点での人気を回復するのが、まず第一だろうが)のために、(政治的見解は多少異なる)頼氏を首相として起用して、そのパワーを『利用』しようと考えた。
(なお、八田氏の銅像の修復が早かったのは、必ずしも頼市長の功績だけによるのではなく、奇美美術館のオーナーでもある許文龍氏など、地元で八田氏の業績を讃え続ける層の存在が大きいのだとは思うが…。)


そのため、最初に掲げた2つの写真のほうの2番目における表情のように、林氏が、『重責』から解放されてほっとした表情を浮かべているのに対して、頼氏のほうは、やや『浮かぬ顔』をしている。

イメージ 4



この漫画?にも描かれているように、頼氏の前途は厳しいものがある。
中国との『両岸関係』をどうするか(中国は、蔡英文政権が『一つの中国』政策に離反しているとして、従来、台湾との国交があったパナマを、カネの力にものをいわせて、台湾と国交断絶させ、中国と国交を樹立させるなどの、国際的な『孤立化』推進策をとっている)、あるいは、『台湾経済をどうするか』(中国経済との一体性がかなり強く、また、IT、電子産業が中心産業であるため、経済の勢いはあまり良くない。

台湾の大手IT企業はむしろ中国経済との一体化を進めている)、また、『一例一休制』と呼ばれる労働時間短縮の『労働法制改正』をどのように進めていくのか、その他『年金制度の改革』などでも、与野党の対立が激化している。

イメージ 5


さらに、蔡英文氏としては頼氏の力を借りて、自らの政権の浮揚を図ろうとしているのであるから、これは(おそらく、次の『総統』の座を狙っているであろう)頼氏にとっても、なかなか難しい場面になる。
(ちなみに、台南市長はどうなるのかと思ったら、既に『任期後半』に入っているので、『補欠選挙』などを行うのでなく、頼市長が『代理の市長』を任命すれば、それで次の『一斉選挙』=台南市は中央直轄の市であるため、一斉選挙がある=までは間に合うということらしい。そして、この次の直轄市の『一斉選挙』を含めた、『地方選挙の年』が来年、2018年になるということのようだ。)


このように、蔡英文氏というのは、(日本の女性政治家とは違って?)なかなかしたたかなようである。
(まあ、東京都の小池都知事なども、ある意味で、『したたかな女性政治家』と言えるのではかなろうか、とも思うが…。)


日本の女性政治家は、一般に自民党も、民進党も、一種の『人寄せパンダ』的な存在にすぎず、週刊誌のつまらぬ『不倫報道』によって、葬り去られてしまうのだから、日本の女性の『社会進出』状況はまだまだだと言わなければならないだろう。

だいたい、今時、『不倫』などを最大の記事としている週刊誌が、『日本で最大部数の週刊誌』などと大きな顔をしているのもおかしいし、『不倫スキャンダル』が女性政治家を葬り去ることはあっても、男性政治家の場合は、一種の『勲章?』みたいに機能しているような印象を受けることが、腹立たしい。
(以上、余計なことをいろいろ書いたのは、もちろん、あの『週刊文春』の『文春砲』なるものが、いつも最後は、野党をターゲットとして『最大の効果』を発揮しているのは、なぜなのかと考えるからでもある。)
(つづく)






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