北京老学生・日本から台湾へ

2013年春、4年半ぶりに日本に帰国。2017年春、今度は台湾・台中へ。

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この記事の続きだ。


ネット(特にツイッターなど)を見ていると、いろんな人が、この『文藝春秋』10月号の岩田明子氏の文章を話題にしているようである。

ただし、ここがネットの怖さなのだけど、自分自身では元の文章自体を読まずに、ただこれについて話題にしている記事(日刊ゲンダイ等の)を元にコメントしていることが多い。

そこでは、『安倍は、NHKの側近記者にまで裏切られているのか』『安部もいよいよ終わりだな』などと、自分の『主観』『願望』に合わせて、物事を解釈している人も結構、いるようである。
そして、岩田明子氏の『驕りの証明』というのは、彼女が書いた本の『題名』と勘違いしている人もいる。

こういうことでは危ない。
最近の『世論調査』によると、安倍内閣の支持率はまた、上昇傾向にあるという。

たしかに、北朝鮮の動向を見ていると、『ここで、安倍を辞めさせるわけにはいかない』と考える人がいたとしてもおかしくない。
しかし、『安倍を辞めさせることについて、判断に躊躇する』というのと、『安倍を支持する』というのは、本来、全く別の話である。

それに、安倍内閣が今、『朝鮮半島を巡る危機』のなかで、やっていることは、むしろこの『危機』を深化させるようなことでしかない。

そして、これまで日本がいわば『売り』にしてきた、『唯一の戦争被爆国』という事実を、『大安売り』のバーゲンセールをして、日本人が寄るべき『中心的価値観』を空洞化させようとしているのが、安倍首相らのやっていることだろう。


現在の『危機』で問題なのは、何も北朝鮮の金委員長だけではない。むしろ、トランプ大統領が何を考えているのか、あるいは、安倍首相がこの『機』に乗じて何をしようとしているのかが問われている。

そうした流れのなかで、考えていくと、『文藝春秋』の岩田論文(それほどの論理的な内容はないと言った気もするが、慣例により『論文』と呼ぶ)というものは、『驕り』という中途半端で、意味不明の言葉で、安倍首相の『中心路線』をむしろ、擁護するものだという気がする。


実は、岩田氏は『文藝春秋』の昨年(2016年)の6月号にも安倍首相がらみの文章を書いていたようだ。
それは、『晋三は宿命の子です』というタイトルの、安倍首相の母親、安倍洋子氏に対するロングインタビューである。
私は、前にこのブログにこの文章を読んだ感想を書いているが、この『文藝春秋』自体は、横浜の自宅に眠っていると思われるので、今、もう一度目を通すことはできない。


『文藝春秋』の電子版のバックナンバーを場合によったら、『購入しよう』と思ってネットで調べたら、この『電子版』というのは、あまり古いものは入手できないようだ(さかのぼって、電子化していないということか、それとも電子化しているが売らないということか、どちらか分からない)。

まあ、何でも『古い行政文書』を廃棄したり、なくしたりしてしまうことの多い、『日本という国』の出版社のやることだと思うと、不思議に『やっぱり』という気がしてしまう。

いずれにしても、この『ロングインタビュー』について、ネットのその他の記事を読んだ印象でも、岩田明子氏は、安倍洋子氏のファンでもあって、彼女の言うことには『心酔』しているようである。

そのように考えると、岩田氏が『文藝春秋』10月号で言っている『驕り』という批判の意味は、決して安倍首相に対する(決別を含んだ)厳しい批判ということではなく、むしろ安倍洋子氏の気持ちをも汲んだ、(半分以上、『激励』の意味を込めた)『驕り』の指摘なのではないかと思われる。


こんなものに騙されてはならない。
むしろ、こうした『小細工』で有権者を騙そうとする『汚いやり口』を批判すべきであろう。

『驕り』という曖昧な言葉で、物事を片付けようとしているのは、結局、安倍首相が自らの政治がもたらす『結果』の深刻さ、恐ろしさについて、(相変わらず)何も考えていないということの『証拠』とも言えるだろう。


岩田氏も含めて、安倍首相を讃える人々は、彼の『地球儀俯瞰外交』を賞賛する。
しかし、地球儀をながめながら、勝手なことを考えるのは、ヒトラーのような人物でもやることに過ぎない。
むしろ、何をしようとしているのか、その中身こそが重要である。

岩田氏は、今回の論文のなかで、次のように書いてもいる。

<安倍が掲げた「地球儀俯瞰外交」は、日本が各国との個別の関係を強化することで、橋渡しをしたり、国際世論を収れんする主導権を握ることも目的だったはずだ。
いまの危機の中にあって、ただ強固な日米関係を演出するだけでは、何のための地球儀外交だったのか。
現在、世界の状況は緊迫の度合いを増している。こうして、安倍がこれまで築き上げてきた地球儀俯瞰外交が、国内問題に足元をすくわれることで機能不全に陥っている現状に、安倍自身は気付いているのだろうか。>


ここで、『安倍がこれまで築き上げてきた地球儀俯瞰外交が、国内問題に足元をすくわれることで機能不全に陥っている』と書いているが、むしろ、野党は『協力しすぎるほど協力している』。

『地球儀俯瞰外交』がうまくいかないのは、安倍首相自身に、ビジョンも中身もないからである。
日本が『唯一の戦争被爆国』であるという自覚、また、朝鮮半島において『核兵器』が使用されたら、どのような惨状がもたらされるかという認識、さらには、我が国が進むべき道についての確固たる信念があれば、安倍首相のように、ひたすら『トランプの後押し』ばかりしているような、間の抜けた印象を受けることはないだろう。

あるいは岩田記者は、安倍首相が現在やっていることについて、『多少の不満』を持っているとしても、結局は、それは『安倍晋三の母=安倍洋子』の視点からの『不満』に過ぎないような気がしている。






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文芸春秋、図書館で読みました。私の感想は貴兄と同じです。昨年の洋子氏へのインタビューも読みましたが、それを踏まえての貴兄の指摘は当たっていると
思います。 削除

2017/9/13(水) 午前 7:27 [ 真鍋雄太郎 ] 返信する

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> 真鍋雄太郎さん
わざわざ、調べていただき有難うございました。実は、『日刊ゲンダイ』などの記事を目にしたときは、『えっ』と思いながらも、あまり自信がなくて、もう一度あの文章を読み直して、確認したほどでした。

2017/9/13(水) 午前 10:47 [ 北京老学生 ] 返信する

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