北京老学生・日本から台湾へ

2013年春、4年半ぶりに日本に帰国。2017年春、今度は台湾・台中へ。

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『立憲民主党』という政党が、一週間ほど前に急ごしらえで結成されてから、これからは立憲民主、共産、社民三党の野党共闘だなどと、テンションが高くなられた方も多いように見受けられる。(ネットでの印象。)

しかし、『立憲民主党の結成』自体は、いわば『火事場』から『一家皆殺し』を避けて、あやうく避難を果たしたというようなことであって、決して『状況が大きく打開された』というような話ではない。


先週末、『立憲民主党』は立候補者や公約を、取り急ぎとりまとめて公表している。
しかし、小選挙区での候補者は、(6日の第一次公認発表段階で)62人に過ぎない。
しかも、前職は14人であり、選挙区の範囲もかなり限定されている。
(東北は1人であり、四国にも誰もたっていない。比例区では、その後、立てているのだろうが。)

これは、(希望の党は枝野氏や長妻昭代表代行らに対立候補を擁立したが、立憲民主党のほうは希望に合流した民進出身の候補者の選挙区には候補者を擁立しないという)『枝野原則』に基づくものだと、立憲民主党では説明している。

こうした説明を聞いて、『何と義理堅い人たちなのか』と感心されている人たちもおられるようだが、政治家たちというのは、もっと『現実的』『シビア』に物事を計算している。


おそらくこれは、『現実的なソロバン勘定』によるものだろう。
まず、大勢擁立するヒトも、カネも、時間もない。
ただ、大勢立ててみても、限られた『資源』を分散させてしまうだけで意味がない。

小選挙区制という制度のもとでは、『枯れ木も山の賑わい』のような候補者の立て方をしても、それが『比例区』の票の上積みに結びつくという効果との『費用対効果』の比較でしか、意味をなさない、というのが現実である。

今回、前職は14人いるというが、おそらく62人立てて見ても(選挙区ごとの状況がつかめていないので、直観的な数字に過ぎないが)比例区と併せて、20人も当選すれば、『ああ、よかった』というのが、現実的な予想なのではないだろうか?
(もしかしたら、10人程度でも『ああ、よかった』という状況なのかもしれない。)


それに、おそらく、枝野氏あたりの頭のなかでは、『希望の党は、選挙後に、再び離合集散の可能性がある』(つまり、分解する可能性がある)と見ているのではないか?

その場合、旧『民進党』の人たちが、できるだけ、『再合流』できるような形を今から考えているのだと思う(今回、『無所属』で立候補する人たちも、その対象となる可能性がある)。
だから、この『枝野原則』は、『義理と人情』の世界ではなく(多少は、その要素も含まれているかもしれないが)、現実的な『見通し』に基づくものだと思う。


また、仮に『刺客』をお互いに立てあうという状況になると、『右寄り』のメディアや(いわゆる)『ネトウヨ』の人たちが、『サヨク?の内ゲバ』を、大いに喜んではやしたてるであろうことは、間違いがない。
それを避けたいというのも、現実的な計算の一つであろう。


昨日(7日)の『ネット党首討論』や本日(8日)午前中のNHK『日曜討論』の枠内での党首討論を見ていた。
すると、こうした場での枝野氏の発言の仕方は、むしろ『立憲民主党』と『共産党』の立場の違いが浮き彫りになるような『発言』の仕方を選択していた。


昨日の(ニコニコ動画などによる)『ネット党首討論』は、『安全保障』と『憲法』の2つの問題しかテーマとせず、しかも一人1分間以内の発言を強いるという、かなり特異(あきらかに安倍首相にとって『有利?』)なルールのもとでの展開であった。
しかし、そうした制約のもとでも、枝野氏は、『自衛隊は、現行憲法のもとでも、合憲の存在であると考える』と明確なメッセージを発信していた。


これは、安倍首相の言う『自衛隊員の子供たちが、学校で<違憲><違憲>と攻められていて、かわいそうだから、憲法第9条に自衛隊を書き込む』といったデタラメな『改憲理由』に対する反撃としての意味がある。
と同時に、『自衛隊は、たしかに違憲の存在である』と主張している共産党の立場に対する批判でもある。
(私は、共産党がこうした見解を維持しているからこそ、安倍首相の『くせ玉』が通用してしまう根拠があると思っている。)

さらに、共産党が大きく宣伝している、立憲民主党、共産党と社民党との『市民と野党の共闘』に基づく連携についても、明らかに枝野氏は、『野党共闘』とは異なる、と発言している(たしかに、これは、『市民と野党の共闘』の積み重ねであって、野党同士の直接的な『共闘』にはなっていない、と思う。まして、『連立政権』に向けた『共闘』でもない)。
これは、『憲法』についての見解が上記のように異なる以上、やむを得ないことともいえる。


共産党を支持する人たち、あるいは、『野党共闘』に過度に期待を寄せる人々は、こうした『立憲民主党』の現実的な立ち位置を、無視しているように見える。

そもそも、現状では、『第9条』あるいは『緊急事態条項』を中心とする『憲法改悪』に対して、それの発議を阻止する『3分の1以上の勢力』を衆議院において、獲得することは、『相当厳しい状況』が存在している。
(もともと、小選挙区制において、共産党、立憲民主党、社民党の支持者の票を足し合わせても、一般に議席獲得にたるだけのボリュームに至るのは極めて厳しい。これは無党派層の票を獲得したり、あるいは、投票率自体が上昇するといった要素が加わらないと、実現できない。)


しかし、『希望の党』に対する人々の幻想は、大きく崩壊しかけている。
小池百合子氏が、今回、出馬してもしなくても、『希望の党』に寄せられる人々の『希望』の熱量といったものは、大きく減少していくであろう。
(ただし、そのこと自体は、安倍自民党の支持率の相対的上昇につながりやすい。また、今回の選挙で投票率がほとんど上昇しないことにつながる可能性も高い。)

これまでの『野党共闘』の復活にとどまらない、(あえていうならば、古い『野党共闘』という太陽のもとで光るのではなく)『立憲民主党』自身が光を放つ存在として蘇り、そのことによって(まっとうな保守系の人たちを含めて)多くの人々をひきつけていく(また、参議院における『民進党』の議員たちも、『立憲民主党』に合流していく)、そうした道を追求しない限り、結果として『3分の1以上の勢力』確保は、困難だと考える。


もはや、安倍内閣打倒ということを『直接的な目標』とするよりも、『改憲の見通しを阻止』すること、そのことによって、安倍首相の『やる気』を打ち砕き(彼は目の前に『敵』がいればいるほど、『元気』になるという妙な特性がある)、安倍内閣退陣の道を切り開くことこそ、追求すべきだという気がしている。





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