北京老学生・日本から台湾へ

2013年春、4年半ぶりに日本に帰国。2017年春、今度は台湾・台中へ。

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この記事の続きだ。


昨日(6日)の衆院厚生労働委員会での、違法な裁量労働の適用による野村不動産での過労死自殺に関する質疑。

実は、(普段あまり労働問題に関する国会質疑を見ていなかったので)そこで話されていることが、よく理解できなかった。
何となく質問者(特に立憲民主党の初鹿議員やら、尾辻議員など)の質問の仕方が悪いのかとばかり思っていた。


だが、昨日と本日とで、昨日の審議内容を『衆議院インターネット審議中継』で全部見終えて、さらに新聞の電子版の記事など、いくつか読んでみて、ようやく(ある程度)わかってきた。


日本は、恐るべき『情報隠蔽社会』である。
公式には、野村不動産で違法な裁量労働制の適用があり、それに対して、労働基準監督署が『是正指導』を行っていたこと、さらには、野村不動産でこうした違法な裁量労働に従事していた社員が『過労死』して、それが『労災認定』されていたこと−−これらすべて、厚生労働省は発表してもいないし、(いまだに)認めてもいないのである。

昨日は、衆議院の厚生労働委員会で勝田智明・東京労働局長が参考人として出席し、答弁した。合わせて、加藤厚生労働大臣も、出席し答弁していた(安倍首相は出席せず)。

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ここでの質疑の模様が、本日付の『朝日新聞』朝刊でも報道されている。

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この記事の内容を紹介しよう。

<野村不動産への特別指導の経緯をめぐる厚生労働省の説明に矛盾が出ている問題で、衆院厚生労働委員会は6日、厚労省東京労働局の勝田(かつだ)智明局長を参考人として招致して集中審議をした。野党議員は、加藤勝信厚労相の説明と矛盾する発言をしている勝田氏本人に是正勧告を自ら公表したことや、指導のきっかけとなった過労自殺の事実を認めるよう迫ったが、勝田氏は終始、従来の説明を崩さなかった。


 ■野党「遺族、自殺公表の意向」

勝田氏が昨年12月の会見で、野村不動産に「是正勧告を行っています」と発言したのに、厚労省は是正勧告を公表していないとの姿勢を続けている。

公表を認めないのは、認めてしまうと同社への調査の端緒となった過労自殺を加藤氏に報告していたかどうかの説明も求められ、働き方改革関連法案の国会審議が滞ることを懸念しているためではないか――。こうした疑念を深める野党は追及を続けてきた。


希望の党の大西健介氏は勝田氏に対し、是正勧告の公表を「認めていますよね」とただした。

勝田氏は手元のペーパーを見ながら、「是正勧告を行ったことを認めたものではない」と神妙に答弁した。会見当日に野村不動産自身が是正勧告を受けたと公表したことを踏まえ、「会社が認めていることについてお答えしたもの」で、自ら公表したのではないとして、厚労省と同じ見解を示した。

「それ、世の中ではへりくつって言うんですよ」
大西氏は切って捨てた。


集中審議では、複数の野党議員が、過労自殺した男性社員の遺族の意向に触れて、勝田氏と厚労省を追及する場面もあった。

野党議員らは「男性社員の遺族が5日、過労自殺の事実の公表に同意する趣旨のファクスを東京労働局に送った」と指摘し、加藤氏にこれは事実かとただした。

加藤氏は「昨日(5日)、野村不動産の絡みで、ファクスをちょうだいした」と答弁したが、「ご本人の意思等の確認、これをしっかりやっていかなければならない」などと述べ、ファクスが遺族からのものかどうかの明言を避けた。


厚労省は「個人情報に関わる」との理由から過労自殺の事実さえ認めていないが、遺族自身や代理人が公表するなら、過労自殺があったことを認めると説明してきた。

野党の指摘通りに、このファクスが遺族側が送ったもので、公表を容認する内容なら、過労自殺を認めるのか。この点について加藤氏は「(ファクスを)送られた方に接触をし、直接お話を聞くと、こういう方向で今準備というか、対応を図ろうとしているところです」と述べるにとどめた。

特別指導のきっかけが男性社員の過労自殺だったことは、3月の朝日新聞の報道で発覚。野党は「特別指導だけ公表し、都合の悪い過労自殺は隠している」と反発し、経緯の説明を求めてきた。だが、勝田氏本人を国会に招致しても、真相解明には至らなかった。(省略)>

長い記事なので、その一部のみ紹介した。

私は、このやりとりを聞いていて、正直、理解できない部分が多かった。
後で振り返って考えてみると、それは次のような理由によるものだった。


1『厚生労働省では、過労死にかかわる労災認定について、原則として公表がされない』
(それは、何と故人および遺族の個人情報にかかわるもので、プライバシーを守らなければならないからだ、という。)

2『厚生労働省では、今回の野村不動産に対する是正指導についても公表していない』
(ただし、野村不動産のほうで、HPにこの情報を載せたので知られることになった。しかし、野村不動産の言い分、というのは極めて『身勝手な内容』である。)

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その全文をもう一度、掲載すると次のようなものである(12月26日付で公表)。

<企画業務型裁量労働制に関わる是正勧告・指導について

当社は、2017年12月25日付で本社及び地方4事業場(関西支社、名古屋支店、仙台支店、福岡支店)を管轄する労働基準監督署より、一部職員に適用している企画業務型裁量労働制(以下「裁量労働制」という)に関する是正勧告・指導を受けましたのでお知らせいたします。

これは、裁量労働制の対象者の一部に対し、同制度に基づく「みなし労働時間」が適用されない結果として、時間外労働に関する協定(いわゆる36協定)を超えた時間外労働が発生していること、及び当時間外労働にかかる賃金を支払っていないと判断されたことによるものです。

本是正勧告・指導を踏まえ、対象者の労務時間について精査のうえ、適切に対応してまいります。
なお、当社では既に裁量労働制の廃止を決定しており、速やかに実施してまいります。
当社では、今回の是正勧告・指導を厳粛に受け止め、適切な労務管理に努めてまいるとともに、労務時間の短縮を目指してまいります。>



3『今回、厚生労働省は、野村不動産の違法な長時間労働に関して、わざわざ勝田・東京労働局長による特別指導が行われたことを発表している。ただし、それが発覚して発端ともなったと思われる過労死については、公表していない。』

4『そればかりでなく、昨日、過労死の遺族から東京労働局と所轄の労働基準監督署に対して、公表することを希望するFAXが寄せられた後も、24時間以上経過しても、遺族と連絡を取ることなく、いわば握りつぶしている。』


なぜ、このようなおかしなことをしているのか?

結局、昨日、(高度プロフェッショナル制度の導入を含む)『働き方改革法案』が内閣で閣議決定され、国会に提出されたが、このニュースの障害になってしまう恐れがあるので、しばらく握りつぶしておきたい、という事情からのようだった。

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加藤厚生労働大臣は、個人情報を守るために、『過労死』に関する労災認定の公表はしないシステムになっていると言い、遺族からFAXが送られても、『誰から送られたものかわからない』、そして遺族に電話して連絡を取れと言われても、『電話の相手が誰だか、わからない』などと理屈にもならない理屈を、居丈高に反論して、いまだに野村不動産で(裁量労働の不当な適用によって)過労死があり、それが労災認定されたことを認めていない。

まさに、安倍内閣の『情報隠蔽』の典型のような事件である。








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