北京老学生・日本から台湾へ

2013年春、4年半ぶりに日本に帰国。2017年春、今度は台湾・台中へ。

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前川氏が講演を行ったこの集会が、東京・杉並区で開かれたのは17日のことだから、もう5日ほど経過してしまっている。

ブログというのは、一種のノリで書く部分が結構あるような気がしている。
(もちろん、書く人によって、それはかなりの違いがあるのだが…。)

そういう意味で、今頃、これを書いているのは、『冷めたピザ』を提供しているようなものなのかもしれない。
(ということで、あまり詳しく『内容を知らせる』というようなスタンスは、今回は放棄することにしたい。
私自身が、感じたことに重点を置いて、できるだけ短く、書いていきたい。

彼が『訴えたかったこと?』については、次回の『後篇』に回し、今回は彼の人柄などについて感じたことを書いていく。)

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私は、『前川喜平という人は、どういう人なのか?』を知ることを重視して、今回の集会に参加した。
(というのは、テレビをはじめとするメディアの『全体のごく一部を切り取る』ようなやり方では、それはわからないと思うからだ。

前川喜平氏は、官僚のなかの官僚という経歴である。
金持ちの御曹司であり、東大法学部卒である。
(実は、私も『本郷』の出身だ。もっとも、私は『学園闘争』が最も燃え盛った時期に在学しており、しかも法学部ではなく、経済学部だったが…。
前川氏が、いわば『後輩』であることは、すっかり忘れていたが…。)


彼が、本当に『頭が良い』ということは話を聞いていて、すぐわかった。
世の中は、東大に入った(あるいは、そこを卒業した)くらいで、人を評価するほど甘くはない。
(実際、東大には私を含めて、本当の『落ちこぼれ』がたくさんいる。)

前川氏は、『あまり勉強をしていない』かのような謙遜の言葉を述べていた(実際、『留年』もしていたらしい)。しかし(官僚トップの)『事務次官』になるというのは、(いくら、お役所のなかでは、官僚のなかの官僚ともいわれる『財務省』と比べると、格下と見られているらしい)『文部科学省』であっても、それは、『あまり勉強をしていない』学生に許されることではないだろう。


前川氏は、少なくともどこかの時点では、『自分のなかの目標』を(再)設定して、努力を続けていたのだろう。
ただし、前川氏は同時に、『どこでも、何でも、しゃべる』というような隙だらけの人でもないようである。
それは、彼が自分が育った『前川家』について、不用意にべらべらしゃべらなかったことでもわかる。
(決して隠しているというようなことではなく、メインの話に対して、『予断』を与えるかもしれないような話をしたくなかったのだろう。)

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ちょっと話題を突然、転換したかのように見られるかもしれないが、昨日(21日)付の『日本経済新聞』電子版の25面に上記のような記事が出ていた。

これは、農林中央金庫の理事長である河野良雄という人が、『私の読書遍歴』を語っている記事である。この面は、いわゆる『読書』欄の一部だ。
(河野氏は、1948年愛媛県生まれ、だから私と同じ世代だ。京大農学部を卒業した後、農林中央金庫に入庫したという。)

『リーダー 本棚』という記事には、『文明に思いはせ 心癒す』という見出しが付けられている。
この中にこういう一節がある。
この記事は、インタビューを起こした形になっており、冒頭の質問は、インタビューワーが発したものだろう。

<京大在学中によど号ハイジャック事件などが起きた。
 
学生運動が激しかった時代です。でも自分はどこか納得できず、積極的には参加しませんでした。親の仕送りに頼っている学生たちが「授業料を上げると貧しい人が入学できないのでけしからん」などと主張していることに違和感がありました。みんなが盛り上がっているのに集団行動に加わらず、「自分は間違っているのではないか」と悩みました。孤独でした。

そんなときに古本屋で出合ったのが米国のルース・ベネディクトの『菊と刀』です。日本を統治するための戦時中の調査をもとにまとめた本で、「日本は競争をしない社会だ」「最も大事にしているのは自尊心」といったことが書かれていました。彼女はそれを肯定的に書いたわけではありません。


学生運動はみんな心から正しいと思ってやっていたのでしょうか。「赤信号みんなで渡れば怖くない」という発想があった時代で、「みんながやっているから」というノリだったように思います。そんなときに『菊と刀』を読んだことで、「自分はいまの立ち位置で大丈夫なんだ。この本の日本人像とは反対に、競争していこう」と思うようになりました。孤独感を少しは解消することができました。

同じころ読んだのが『古寺巡礼』です。学生運動のせいで授業が休みで、1人で下宿にいるのも何なので寺院巡りをしました。この本を読んで、和辻哲郎がどう感じたのかを考えながら唐招提寺や法隆寺を訪ね、精神的な安定を得ました。一番感銘を受けたのは広隆寺の弥勒菩薩(ぼさつ)像です。芸術作品に感動することはあまりありませんが、このときは自分の心を見透かされているような気がして、立ち止まったまま動くことができませんでした。

この2冊と出合ったことで癒やされました。もし読まなかったら、違う人生になっていたと思うくらい大切な本です。>

このような話をする人は『面白い人』だと私は感じている。
実際、私自身の身の回りにも、『大学闘争』が下火になるや、『みんな一緒』に勉強にいそしみ始めた『全共派の人々』が同じクラスの中にもいた。
彼らの多くは、『大学闘争』のさなかには、私よりもはるかに過激なことを主張し続けていたのであるが…。

そして、会社に入るや、その『出世競争』のなかに飛び込んでいった(かのように見えた)。
もちろん、一人一人にはそれぞれの事情があって、決して『外』からうかがい知ることのできない悩みもあったのだろうとは、思うが…。

そして、河野氏が同じ記事の中で、『私の読書遍歴』として紹介した書籍には、次のようなものがあった。

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特に、この『コメント』のなかの、『東日本大震災で原発事故が起きたことを受けて読んだ。』
『安倍晋三政権のもとで起きていることを理解するために読んだ。』という言葉に紹介した。

財界のリーダーのなかにも、このような問題意識を持っている人が一定数いることは、私もいろいろ聞いているが、しかし(酒場でのうっかりした発言ならともかく)このように活字になってしまうような場で、こうした発言が出てくるのは貴重である。

やはり、『流れ』が変わってきているのだろうか?
それとも、河野氏がそれだけ、突出した人物だということだろうか?
(もちろん、河野氏が『初の生え抜きトップとして務めた理事長を6月下旬に退任する』という事情もあってのことだとは思うが…。)

これを読むと、前川氏のような人の『行動』のバックには、さまざまな人たちの『後押し』(あるいは、前川氏の行動による『影響』)が存在しているのではと感じさせられる。
(つづく)











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