北京老学生・日本から台湾へ

2013年春、4年半ぶりに日本に帰国。2017年春、今度は台湾・台中へ。

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27日に板門店で南北首脳会談が行われた。
この11年ぶりの首脳会談は、緊張が伝えられる朝鮮半島の情勢(あるいは、トランプ大統領などの存在)を考えると、ある意味で『歴史的なもの』であることは間違いないだろう。

しかし、歴史とは、絶えず『逆転』を繰り返しつづけるものであり、決して『不可逆的なもの』ではありえない。
何が『正義』で、何が『前進』『進歩』なのか、簡単に判断できるものではない。

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これは、28日付の『朝日新聞』の記事。
この記事は、まだしも冷静であるが、テレビの論調などでは、この南北首脳会談を手放しでほめたてえているものもあるようだ(私は、今、台湾に住んでいるので日本のテレビ報道の詳細はわからない)。


だが、事柄は国際政治にかかわる問題である。
国際政治というものは、いかに『美しい言葉』をちりばめた文章を発表しようと、結局は、『国家』と『国家』がその損得のための駆け引きの結果として、到達する妥協の産物である。

決して、むやみに『理想化』すべきものではない。
(日本人は、『明治維新』に対しても、『真珠湾攻撃』にも、あるいは『マッカーサーの進駐軍』のいずれに対しても、結局のところ万歳を叫んだように、どうにも『長いものに巻かれやすい』欠点を備えているようだ。
これは、十分、気を付けなければならない。)

国際政治が、『国家の醜さを隠蔽しかねない』、その例証として、一つの問題を挙げてみたい。

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これは、『朝日新聞デジタル』が、4月17日に発信したニュース。
<崔銀姫さんが死去 北朝鮮拉致後に脱出の韓国女優>という見出しで、内容は次のとおりだ。

<1978年に北朝鮮に拉致され、後に脱出した韓国の女優、崔銀姫(チェウニ)さん(91)が16日、死去した。韓国メディアによれば、5年前から腎臓透析を受けていた。

北朝鮮の映画振興を狙った金正日(キムジョンイル)総書記が、韓国のトップ女優だった崔さんと夫の映画監督、申相玉(シンサンオク)さんの拉致を指示。78年に2人が滞在先の香港で相次いで行方不明になった後、北朝鮮に拉致されたことが分かった。申監督は北朝鮮で怪獣映画「プルガサリ」など映画7本を撮影した。

86年に夫妻で外遊先のウィーンの米国大使館に駆け込み、米国に亡命。89年に11年ぶりに帰国した。崔さんは後に、北朝鮮の拉致機関の実態などについて日本政府に証言した。申監督は2006年に死去した。

数年前、崔さんと映画祭で同席した知人によると、崔さんは北朝鮮脱出に備えて金総書記の記録を集めることを考え、カバンに録音機を隠し持ったという。また夫妻が招かれた会食で、拍手する部下たちを見ながら金総書記が、崔さんに「これは全部ウソです」と冷静に耳打ちしたエピソードなどを紹介したという。>

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この話は、『将軍様、あなたのために映画を撮ります』という題名の映画(2016年、イギリス映画)になり、日本でも2016年9月に公開された。
私は、いつどこでこの映画を見たのか、はっきり記憶していなかったが、先ほどこのブログの2016年10月13日の記事を見たら、この映画の感想を書いていた。

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1978年に、韓国のトップ女優、崔銀姫(チェ・ウニ)が旅行先の香港から忽然と姿を消した。
その後、夫(正確にいうと、この時点では『元夫』。その後、二人は再婚する)の映画監督、申相玉(シン・サンオク)も行方不明になる、
彼らは北朝鮮に拉致されていたのだ。
1986年に彼らが、亡命を果たすことでその真実が明らかになる。

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映画を愛した『孤独な独裁者』は、朝鮮の映画の品質向上を果たすために、彼ら夫婦を拉致したのだという。
金正日にとって、特に申相玉監督は、映画について一緒に語り合える貴重な存在だったのではと考えられている。

当初は、申監督は、潤沢な資金と自由に撮影できる環境を金正日に与えられて満足していたようだ(妻の崔銀姫は、子供たちと引き離され、悲嘆にくれていたというが)。


この映画は、結局のところ、崔銀姫さんの視点で編集されている。
申監督は、2006年に79歳で死去。金正日も2011年12月に70歳で死去。
そして今月、崔銀姫さんも91歳で死去した。


しかし、この映画は、金正日が(北朝鮮という)国家を使って犯した犯罪が、決して『なかったことにはできない』ということを示している。
また、今日、横田めぐみさんをはじめとする、日本人拉致被害者の問題も『未解決』のままである。

国家がいかに、国家間で国際政治・外交を繰り広げて、『美しい言葉』でもって自らを美化しようと、事実としてあったことを、チャラにすることは決してできない。
国家の『嘘』を許してしまったら、たとえば、『ヒロシマ・ナガサキへの原爆投下』も『国際平和実現のための、科学技術の勝利』ということにされてしまう。


ここに書いたことは、『北朝鮮』だけが『悪の国家』であり、アメリカや日本は『正義の国家』であると主張するために書いたものでは決してない。
要するに、国際政治・外交における『嘘』を見抜くことができなければ、いつまでも国家に騙され続ける、あるいは『一方的な世界観を抱き続けることになる』と言いたいだけである。


また、日本は『国家の名誉』のためにも、まず自国民である拉致被害者の救出のために全力を挙げるべきである。自国民の人権のために行動することのできない国家が、他国民の人権を守ることなど、(普通は)なかなか難しいと思われるのではなかろうか?


安倍首相は、中東など歴訪している場合ではないだろう。
自分が総理大臣としてできる『良いこと』(憲法改正のことを言っているのではない)が仮にあるのなら、それをやってさっさと辞める、そういうものがないなら、やはりさっさと辞める。

それが安倍首相に残された『最後の選択』だろう。












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