北京老学生・日本から台湾へ

2013年春、4年半ぶりに日本に帰国。2017年春、今度は台湾・台中へ。

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本日(16日)の新聞各紙を見ると、『骨太の方針』『未来投資戦略2018』を昨日の閣議で決定したことなどを報じている。

そもそも、この『骨太の方針』なるもの、2001年から自民党政権下で政府が、毎年発表する『経済財政運営と構造改善に関する基本方針』というものの、通称であるとされている。
しかし、全く『骨太』になっていない。


『プライマリーバランス(基礎的財政収支)黒字化』を2025年度に行うと明記したと安倍首相は、昨日の経済財政諮問会議で胸を張ったなどと朝日新聞記事には書かれているが、とんでもないシロモノである。

もともと目標時期を2010年度としてきた黒字化時期を5年遅らせた。2025年度などというのは、安倍首相がたとえこの秋に総裁3選したとしても任期が21年秋までであることを考えると、自分の任期のはるか先の話である。
(トランプのいう、『朝鮮半島の非核化』の時期よりもはるかに先の『約束』とも言える。)

おまけに、『前提となる経済成長率』は名目3%超であるが、この水準を達成できたのは、『バブル期が最後』(朝日新聞記事)だという。
しかも、『黒字化達成』のためには、『社会保障費』などがどうなっていくかが注目されるが、今回の計画では、<その伸びを抑える『目安』の数値も明記されなかった>という。


これはつまり、『計画にもなっていないような計画』の数値を『骨太の方針』などとして示されていることになる。
安倍内閣は、いちおうの『船長(キャプテン)』は安倍晋三であるという形だけは継続しているが、実際は、『成り行き任せ』『船の行き先は誰にもわからない』という悲惨な状態にあるというのが、『現実』のようだ。



正直言って、経済指標については、私自身、勉強不足というか関心があまり持てないでいるので、これ以上のことは(現状では)書けない。
しかし、ずっと気になっていたことがある。


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それは、この『毎日新聞』の記事にも報じられているが、『外国人労働者に新在留資格』を与えるという内容と関連している。

<政府が15日に閣議決定した「骨太の方針」に外国人の就労を目的とした在留資格の新設を盛り込んだのは、深刻化する人手不足に対応するためだ。高度な専門知識を持つ人に限ってきた長期就労の間口が広がり、人手不足に悩む業界からは歓迎の声が上がる。

ただ今回の制度は「一時しのぎ」との指摘もある。人手不足が解消しなければ、移民政策を巡る議論が本格化する可能性もある。>

この記事の冒頭には、このように記されている。
 

イメージ 2


他方、『日本経済新聞』のこの記事では、次のように書かれている。

<就労目的の外国人を受け入れる新しい資格をつくることを明記した。一定の専門性・技能を条件に、単純労働への外国人就労に門戸をひらくものとみられ、事実上の政策転換といえる。>

 <日本の生産年齢人口が1997年を境に減少が続く中、外国人労働者数は2017年に128万人と5年前の2倍近くに増えた。
技能実習生や留学生が担ってきた単純労働で就労目的の新資格が始まれば、増加ペースが加速する見通し。長期滞在の外国人との共生社会の基盤強化が急務になる。>

これは、私自身が言いかえをすると、<政府は、『事実上の政策転換』をしているのにもかかわらず、それを明記していない。その結果、さまざまなトラブルの噴出が懸念され、現状ではできていない、『長期滞在の外国人との共生社会』の基盤を作っていかなければ、どうしようもなくなるだろう>、というような話であろう。



日本政府は、これまでも『移民政策は認めない』と言い、『日本は移民を解禁していない』というのが政府の公式見解である。
しかし、『週刊東洋経済』2月3日号の『隠れ移民大国ニッポン』という特集記事によると、話は全然異なっている。

たしかに、総人口に占める外国人比率は、1.95%であり、29%のスイスや28%の豪州よりずっと低い(OECDデータ、2015年データ)。

しかし、<国際連合による移民の定義と同じ「1年以上外国に居住している人」を基準とするOECDデータをみると、15年の1年間に日本へ流入した“実質”移民の数は約40万人。独米英に続き、先進国では4番目に多い。>(『週刊東洋経済』同記事)という。


さらに、法務省『在留外国人統計』の2017年6月末のデータを見ても、在日外国人数は247万人であり、(東日本大震災を過ぎて再び増加に転じた)13年以降も、2割増加しているという。

これまで日本は、『単純労働者には滞在ビザを発行しない』という政策と、『日本は人手不足列島である』『外国人抜きには回らなくなっている業界や地域がますます増えている』という現実(安倍首相が、『有効求人倍率が高いのは良いことだ』と自らの政策の良い成果とのみ強調する、その原因は、この『人手不足』にこそある)との間の根本的矛盾を、『技能実習生という隠れ蓑』や『留学生のグレーなバイト』などによってカバーしてきた。

しかし、『技能実習という(人権侵害も指摘され、かなり問題の多い)制度』では最長5年の滞在しか認めてこられなかった。
これを『新たな在留資格』を設け、技能実習制度を修了した労働者であれば、さらに5年滞在可能(通算10年になる)とする。

技能実習生以外の場合は、『一定の技能水準と日本語能力』を身に付けているかどうかを『業種を所管する省庁が定めた試験で確かめる』とされている。

また、『家族帯同は原則として認めないものの、滞在中により高い専門性が確認されれば「専門的・技術的分野」の在留資格に移行でき、長期滞在や、家族帯同も認められる可能性がある。対象は現在18分野だが、拡大を検討している』(16日付『朝日新聞』記事)とも記されている。


だが、このような制度設計で、果たして対象となる外国人労働者たちは満足するのだろうか?
あるいは、こうした人材を必要とする業界とかサービスを受ける人々(被介護者なども含む?)の需要を安定的に満たすことはできるのだろうか?

そもそも、『技能実習制度』というのは、『日本の技術を途上国に伝える国際貢献が本来の目的だ。新制度の下、実習生が継続して滞在する道を選ぶと帰国が延びるが、法務省幹部は「結果的に知識や技能が一層磨かれる。実習制度の趣旨を損なうものではない」と説明する』(16日付『毎日新聞』記事)と書かれている。


つまり、日本政府は自分たちの『場当たりな政策』のために、ある意味で、『嘘をつく』『大義名分と現実の乖離を甘んじさせる』ということを、外国人労働者に対しても強いているのである。

彼らにどのような『人生設計』の夢を与えようというのか?
何も『夢』も『将来の生活設計』の余地もなくして、黙って働けというのか?

おそらく、5年〜10年も外国人(特に若者)が日本で生活していれば、当然、日本で結婚したり、子供が生まれたり、あるいは故郷の家族を呼び寄せたいといった『ニーズ』が増えていくことは、いくらでも考えられることである。
それらについて、目をつぶり、安倍政権が自分たち(あるいは、自分たちを支持する政治勢力)の都合の良いように、『誤魔化し』『その場しのぎ』ばかりやっていれば、日本の社会は不安定化し、同時に、国際的信用も失っていく危険性がある。

そのうち、介護などで外国人人材が必要だと日本が要望しても、むしろ、『外国人人材争奪戦』で日本が敗れる可能性すらある。

日本は、『外国人労働者』に対して、どのように国・社会を開いていくのか、まじめに検討し、そのことに対する真摯な回答を作っていくことが求められている。
(安倍政権に、そのようなことができないならば、さっさと退陣をしたほうが、むしろ『社会の混乱や長期的なコスト』を低減する効果があると考える。)











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