北京老学生・日本から台湾へ

2013年春、4年半ぶりに日本に帰国。2017年春、今度は台湾・台中へ。

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今回の『一時帰国』も残り日数が少ないということで、映画を急ピッチで見ている。
前回、ここに記事を書いた後に4本の映画を見たが、今さっき見たばかりの4本目の映画について、今日(30日)は書くことにしよう。

イメージ 1


本日、渋谷の『アップリンク』というやや癖のある映画館で、『台湾巨匠傑作選2018』というのが、スタートした(といっても、1日、2本の映画を朝、夕と日替わりで上映していくというもの)。

実は、この『台湾巨匠傑作選』というのは、先日まで新宿の『ケーズ・シネマ』という映画館でやっていた。

私は、4月にこの映画特集の特別鑑賞券(3回分)を神保町の『東方書店』という中国・台湾の専門書店で購入していた。
この時は、寝不足で街をふらふらしていて、ついこの特別鑑賞券を買ってしまった。

その後、ケーズ・シネマでの『台湾巨匠傑作選』の特別鑑賞券は、私が台湾にいる間にしか使えないもの(日本に戻ってくるときには、それが終了してしまっている)ということがわかったが、その後、東京都内の他の映画館でも、同じ『台湾巨匠傑作選』というのを順次、やるという。そして、その時に、この特別鑑賞券が使えるらしいことをネットで知った。


それで、今日はこれを使おうかと思ったのだが、(正確にいうと)7月の下旬から8月にかけて、『ユジク阿佐ヶ谷』という映画館でやる『台湾巨匠傑作選』において(ケーズ・シネマの名前で発行していた)特別鑑賞券は使えるのだが、アップリンクでは使えないらしい。
(まあ、これはどうでも良いような話だが…。)

イメージ 2


それで、本日は、午前11時から上映された、この映画を見た。
これは『スーパーシチズン 超級大国民』という1995年の台湾映画(監督・脚本・美術をワン・レン/萬仁という人が手掛けている)という映画だ。
どことなく、イッセー尾形を髣髴とさせるような林楊(リン・ヤン)という俳優が演じている。


この映画は、蒋介石政権時代の台湾で(40年近くに及ぶ)戒厳令の下、『白色テロ』と呼ばれる無法が吹き荒れた時代のことを扱っている。

主人公は、1950年代に政治的な読書会(その本が、『反体制的』であるというのだ)に参加したということで、懲役刑に処せられ、16年(?)だったかの刑に服役する。
その後、10数年にわたり、彼は自分自身を罰して、社会から『隠居』した生活を送る。

ところが彼は、人生の晩年になって、彼が逮捕された後に、その名前をしゃべったために、銃殺に処せられた友人の墓を訪ねて、『お詫び』をしたいと考える。
この映画は、その様子を描いたものである。


ある意味で、美しいメロディーも流れる映画であるが、画面の調子は重苦しくて、暗い。
映画が進む中で明らかになっていくが、実は、この主人公は妻や娘にも『重荷』を背負わせてきた。

この映画は、(私はよくわからないが)台湾語と中国語(北京語)の両方が使用されている。
メインは台湾語だが、かつて彼をつかまえた、元憲兵(みたいなもの)を務めていた男は、(大陸から蒋介石軍とともにやってきた)外省人だから、中国語(北京語)を主人公に対して話す(主人公も、当然のように北京語で返していく)。
さらに、『日本統治時代』の名残で、日本の軍歌やら、片言ながら日本語も使用されている。


これらは、すべて台湾の複雑な歴史を物語るものである。
また、映画には、台湾の現在の姿(実際は、今から20年くらい前なのだろうか)も映し出されるが、政治は『民主化』されたものの、一方では『金権選挙』や『腐敗政治』も広がっていて、決して『理想的な姿』ではない。

こうした映像すべては、私にとって非常に興味深かった。
また、若いころから、『政治ばかり』を追求し、妻子に犠牲を強いている主人公の姿も、私自身の姿と重なり合う部分もあって、とても『他人事』には思えなかった。


ところが、この映画、入りはあまりよくない。
意外と若い人たちが見に来ているのだが、目の前の席に座っていたのは、私と同様、かなりの年配の男である。

この男、映画が始まったばかりの時間から、『面白くなさそうな様子』をしきりに見せていて、時計ばかり幾度となく見ている。
そんなにつまらなければ、さっさと映画館から出て行けば良いような気がするが、なぜか、ちっとも出ようとしない。
(そのあとの予定との関係で、ここで時間をつぶさないと具合が悪いのかもしれない。)

それで、私はこの映画を見てる間、ずっと(というか、ほとんどの時間)この人物の様子を見ざるを得なかった。
(列の端の席に私も、この人物も座っていたので、他に観客の姿が目に入らない。)

なぜ、こういう人が、この映画を見ているのかよくわからない。


『台湾映画』というと、たしかに軽く、明るいタッチの映画が結構、ある。そういうものを期待したのか、あるいは、『親日色』があふれる映画を期待したのか?

ともかく、映画館で映画を見ると、こういう観客と同席を余儀なくされる場合もあるのが、つらいところかなと言う気がした。
(前に、ヒッチコックの数々の映画を再編集して、ふりかえるような映画を見た時も、何となくヒッチコックの映画に関心がないのではなかろうか、というような観客の姿が目の前にあって、その時も、嫌な思いをしたものである。これも新宿の小さな映画館で見た。)

まあ、これはこれとして、『台湾映画』が面白いというのは、今回の映画体験で思いを新たにした。
(台湾というのは、もちろん、いろんな人たちがいるのだが、彼らがいつまでも、自分の『思い』にこだわっていて、それぞれの『台湾像』を追求しているというのが、台湾の面白いところだろう。)

それで、今後の映画を見る予定を少し組み替えて、『台湾映画』の回数を増やすべく調整しているところである。
(この次の記事は、韓国あるいは在日韓国・朝鮮人とからんだ映画を取り上げる予定だ。)









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「若いころから、『政治ばかり』を追求し、妻子に犠牲を強いている主人公の姿も、私自身の姿と重なり合う部分もあって、とても『他人事』には思えなかった。」

特に気になる部分です。

2018/6/30(土) 午後 9:30 [ TJ Adventure ] 返信する

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> TJ Adventureさん
まあ、この程度しか書けませんけど…。

2018/6/30(土) 午後 10:15 [ 北京老学生 ] 返信する

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