北京老学生・日本から台湾へ

2013年春、4年半ぶりに日本に帰国。2017年春、今度は台湾・台中へ。

全体表示

[ リスト ]

今回の日本への『一時帰国』で8本の映画を見た。

そのうち、朝鮮半島に関係する映画が4本あった。
つまり(このブログで既に紹介してきた)『タクシー運転手 〜約束は海を越えて』、『ワンダーランド北朝鮮』、『焼肉ドラゴン』の3本のほかに、『天命の城』という韓国映画を見た。

この映画は、日本に戻る直前になって、さて何を見ようかと検索を始めて、ようやくそのような映画があることを知ったものである。
これを見たのは、6月28日のことだった。

『TOHOシネマズ ららぽーと横浜』という横浜市内に住んでいた私でも、どこなのかよくわからないような映画館で上映していた。

イメージ 1

イメージ 2


ここは、JR横浜線の鴨居駅から歩いていくこともできる(当然、メインの道路沿いにあるショッピング・モールだが)場所にある。
ここに来たのは、たしか2度目くらいだ(その時も、映画館を探してこのモールにやってきた)。

イメージ 3

イメージ 4


ここで上映していたのが、『天命の城』という韓国映画。
この映画は2017年製作の韓国映画(監督はファン・ドンヒョクという人)。

イ・ビョンホンとキム・ユンソクという『人気俳優』(らしい・)が主演を務め、また坂本龍一が初めて韓国映画で音楽を担当といった話題性がある作品(らしい)。
だが、日本ではあまり話題になっていないようで、6月22日劇場公開というのに、6月28日に映画館に行ったときは、既に『ヒットしない映画』という扱いを受けていた(?)・

こういうところが、昨今の『シネコン中心』の映画興行の危うさとも言えるのかもしれない。
(ほとんど『瞬時』に『ヒットしない映画』というレッテルが貼られてしまう。)


それでも、私がこの映画を(少なくとも、最近の韓国俳優をほとんど知らないのにもかかわらず)見に行ったのは、『テーマ』が気になったからだ。

これは、1636年に、清が朝鮮侵略を行った時の『丙子(へいし)の役』と呼ばれる47日間の戦闘を素材にしている。

当時の朝鮮の王朝は、明につかえることを基調にしていた。
ところが、清というのは、明の後継者というより、明からすれば野蛮な外敵である異民族が(明の支配様式を取り入れながら)明というグローバルな支配様式を乗っ取ってしまったような支配者である。

ソウルの郊外にあったらしい南漢山城にたてこもる朝鮮16代目の王の軍勢。
それに対して、清は部下の将軍を派遣して、『明への忠誠を放棄して、新たに清への忠誠を誓えば命は許してやる』と迫る。

朝鮮王朝の大臣たちの判断は大きく2つに分かれる。
結局、朝鮮王朝では、王自身が直接判断をするのではなく、大臣たちに論争をさせて、それを参考にしながら、王が判断をする(あるいは判断をした形にする?)というシステムをとっていたようである。

イメージ 5

イ・ビョンヒョンの演じる吏曹大臣、チェ・ミョンギルは、『死には耐えがたく、屈辱は耐えられます』と主張する。

イメージ 6


それに対して、キム・サンソク演じる礼曹大臣・キム・サンホンは、『賊軍に命乞いをするより、朝廷のために死を選びます』と、いわば大義のために、徹底抗戦を主張する。
(実は、徹底抗戦派でもっと調子が良い人間がいたのだが、その人物は、途中で馬脚をあらわしてしまう。)

イメージ 7


パク・ヘイル演じる、朝鮮16代目の王“仁祖”は、『清軍に包囲されているのに、場内で殺しあうのか』という。
実は、この王は、結構、現実的というか調子が良い。

つまり、自分の命が助かるなら、朝鮮王朝の栄誉などどうなっても良いと考えているところがある。
(そういう意味では、朝鮮王朝の『実力のなさ』というのを、自ら痛感しているのかもしれない。)



こうした状況が描かれるのだが、これまでの韓国映画では、こうした歴史劇を描く場合、どうやら勧善懲悪というか、片っ方が徹底的に悪で、もう一方が善という単純な構図のものが多かったようである。

そして今でも、その残滓がはっきりと見られるように、例えば『親日的な傾向』を持つ者は、徹底的な裏切り者として描かれ、物事が単純化されることが多い(ようだ)。
その結果、『反日的な勢力や運動』のなかにあった矛盾や、克服すべき傾向は、『論議の対象とすべきではない』というような『悪習』をいまだに抱えているという。


ところが、この映画は、朝鮮と清との関係なので、日本は出てこないが、このような『善人・悪人』が単純に二分化された映画ではなく、複雑性をおびている。
また、この映画を見ていると、どうしても『日本の天皇』が太平洋戦争の際にとったとされる『決断』(『聖断』と称される)のことを思い出してしまう。


さらに、『米朝会談』にからんで、そもそも北朝鮮と中国との関係はどういうものなのか(単純に『血の同盟』と考えて良いのか?)などが日本のなかでもようやく議論され始めているが、そうしたことを考えるうえでも、朝鮮半島と中国との関係は、もっと知っておいても良いはずだ、と思う。

そうしたいろんなことを考えるうえでも、参考になる、刺激的な映画であると感じた。










https://politics.blogmura.com/politicalissue/ranking_out.html にほんブログ村 政治・社会問題]
にほんブログ村のランキングに参加しています。
よかったら、この記事にクリックをお願いします。 

この記事に

閉じる コメント(0)

コメント投稿

顔アイコン

顔アイコン・表示画像の選択

名前パスワードブログ
絵文字
×
  • オリジナル
  • SoftBank1
  • SoftBank2
  • SoftBank3
  • SoftBank4
  • docomo1
  • docomo2
  • au1
  • au2
  • au3
  • au4
投稿

開く トラックバック(0)


.


みんなの更新記事