北京老学生・日本から台湾へ

2013年春、4年半ぶりに日本に帰国。2017年春、今度は台湾・台中へ。

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最近、実は、昔の『推理小説』みたいなものばかり読んでいる。

間もなく70歳になろうという歳で、外国の事情もあまりよくわからずに、台湾にカミサンと暮らしていて、『脳みそ』が退化してしまったのかな、という気がしないでもない。


前にも、先月の末に日本から台湾に戻ってくる際に、(松本清張の)『点と線』を読んでいたことを書いた。
実は、その後、アマゾンなどで『眼の壁』『ゼロの焦点』『球形の荒野』など、松本清張の初期の作品の電子版をダウンロードして読んだ。
(松本清張は、小説家としての出発点がかなり遅かったから、デビューまでにいろいろ書きたい題材などもため込んでいたのであろう。デビューの年にこれらの作品、たしか3作品を雑誌に相前後して、連載を始めたのだという。)

どうも、こうしたことで小説(特に、昔の推理小説)を読むのが、癖になってしまい、近所の台湾の図書館からは、次のような本などを借りて読んでいた。

イメージ 1


(ほかにも、いろいろ借りて、途中まで読んでやめたのもあるのだが…。)
ご覧のように、西村京太郎というトラベルミステリーものを中心に、たくさんの本を書いている人の小説である。
これらを読んでみると、時代を感じさせる。

そのころは、(JRなどに乗って)旅行に出かけるというのが、国民一般に広がりつつあった時期なのだろう。
十津川警部とかいう人が主人公のシリーズの何冊かだが、実に軽く読めるというのが特徴である。十津川警部がどういう人なのかということは(私が、ほとんど読み飛ばしているせいもあろうが)あまり伝わってこない。
だが、いろんな列車に乗って、各地を訪ねるという気分は味わうことができる。
(このほか、『長崎駅殺人事件』というのも読んだ。これはちょっと異色の作品で、西村京太郎の『戦争』とか『戦勝者?』に対するある種の思いを感じさせることのできる作品になっている。)


その後、今度は、内田康夫という今年(2018年)3月に83歳で亡くなった作家の作品を読んだ。
(1934年生まれということで、1930年生まれの西村京太郎さんよりもやや若かった。)

内田康夫という人の作品をこれまで読んだ記憶がなかったが、『浅見光彦』という探偵を主人公にしたシリーズを何冊も書いていて、それがテレビドラマになっていたようだ。

その『浅見光彦』シリーズの『長崎殺人事件』(やたらに『長崎』にからんだ小説を読んだのは、私が長崎生まれでありながら、長崎のことをほとんど知らないため)、『上野谷中殺人事件』などをやはり、電子書籍で読んだ。


内田康夫の(少なくとも)『浅見光彦』シリーズは、(西村京太郎の十津川警部シリーズと異なり)浅見光彦やその他、各作品に登場する女性との感情的なからみなどは、うまく描かれているが、『浅見光彦』の年齢が33歳で常に固定されている(最後の作品ではようやく、34歳になったようだが)というのが気になる。
それで、『シリーズ』としてのバランスが壊れないのか、不思議な気がする。


上記の、『浅見光彦』シリーズの『東京谷中殺人事件』では、谷中、根津、千駄木を『谷根千』と呼んで、ある種のブームを生み出した、森まゆみさん(その後、『作家』になる)が『大林繭美』さんという名前で登場する(彼女らが発行した地域雑誌『谷中・根津・千駄木』は『谷根千界談』という名称で登場)。

つまり、ほとんど実名で登場しながら、この作品のなかの一連の殺人事件に関与する、一種の『ヒロイン』としての扱いになっている。

こんな書き方をして良いのだろうか?
本人は了承していたのだろうか?
というのが気になった。

しかし、ネットには、その『顛末』を面白おかしく書いた情報は、(ないようで)みつけられなかった。
ただし、どうやら2009年8月に『94号』で廃刊になったらしい、『谷中・根津・千駄木』のバックナンバーを調べてみると、28号と50号にそれに関連したことが書いてあるようである。

1997年7月発行の50号には、<「上野谷中殺人事件」についての、補遺>という文章が掲載されており、さらにさかのぼって1991年7月発行の28号には、<「上野谷中殺人事件」(内田康夫著・角川文庫)について>という文章が掲載されていたようだ。
これ以上のことは、ネット上だけではわからなかった。

あまり妙なトラブルになっていなければ良いのにという気もするが、逆にいうと、『谷中・根津・千駄木』という(94号まで続いた)地域雑誌の28号が発行されたころに、この小説が話題になったということは、結果的にいうと、(この内田康夫の作品は)『谷根千』というものを世に宣伝するという効果をもたらした可能性もある。


それから、この『上野谷中殺人事件』のなかには、終戦直後に、上野駅周辺を拠点とした『戦災孤児』(当時『浮浪者』などと呼ばれていたようだ)と、地元の子供たちとの間で、ある種の壮烈な『縄張り争い』が展開されていたことなども書かれている。

内田氏は、既に亡くなっているが、やはり『推理小説』といっても、時代性や(その作家の持っている)『記憶』というものに根差している部分があると感じさせられた。
(半年後には、『平成』という年号が終わろうとする1918年の9月である。)




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