茂木大輔:もぎ議録

クラシック音楽は理解して聴けば感動100倍!が活動のモットー。まずは自分が理解しよう・・・(笑)

もぎぎの日常雑感

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今年もよろしくお願いいたします。

元旦は、ウイーン・フィルのニューイヤーコンサート同時中継で、スタジオゲストとして出演させて頂きました。


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モダン(我々が日常使っている)オーボエと、ウィーン・フィル独特の「ウインナ・オーボエ」を吹き比べるシーンなども作って頂き、生放送で緊張しましたが楽しく演奏してきました。

再放送もありますのでご覧下さい。

ウィーン・フィル



ニューイヤー・コンサート2012


再放送予定

1/7;総合テレビ15;30〜17;30


1/9;BSプレミアム9;00〜12;00







皆様:
 
今年も大変お世話になりました。
 
震災の日には大阪にいて、センチュリー交響楽団とリハーサルをしていました。
事務所のテレビで大きな地震があったことだけを知り、夜はホテルで、東京同士で通じない家族の携帯の中継地点をしながら、夜通しテレビからの情報にかじりついておりました。
 
大変なことがあった1年でした。
 
多くの皆様方に支えて頂き、また導いていただき、自分なりに限界を感じながらも僅かずつでも前進を続けたいと願って勉強・実演を重ねた年でした。皆様に深く感謝いたします。
 
 
自分のための覚書として2011年の主な出演・勉強の記録を記します。
 
1月
集中的に東京音大大学院(科目等履修生・指揮)入試のための準備を行う。三河先生。
N響定期公演で「クープランの墓」(マリン指揮)
シェレンベルガー客演:「英雄」
 
2月
セントラル愛知交響楽団を指揮(招聘公演):ショパン:ピアノ協奏曲第2番ほか。ヴァイオリン:高橋律也さん
入試:聴音、ソルフェージュ、初見全音部記号視唱、和声、論文、面接、ピアノ初見弾き歌い、スコアリーディング初見ピアノ演奏、初見指揮、ブラームス3番全曲の暗譜指揮ほか。(合格:4月より科目等履修生として指揮をあと2年:合計4年:学ぶ予定。)
立教大学交響楽団を指揮、仙台、東京で公演。シューベルト「グレート」くるみ割り人形組曲
N響:チョン・ミュンフン指揮「幻想交響曲」
 
3月
日本センチュリー交響楽団を指揮。(のだめコンサート)堺でブラームス1番ほか。
 
N響は震災翌日アメリカ公園に出発。(おり番)
中部フィル、広島交響楽団を指揮(のだめコンサート)ショパン:ピアノ協奏曲第1番ほか
 
4月
 
震災のため、4月にかけて予定されていたN響のオペラ(「ローエングリン」)がキャンセル。
代わりにメータ氏の指揮でチャリティーコンサート。(第9)アシとして杉原由希子初共演。
日本センチュリー交響楽団を指揮。(のだめコンサート)西ノ宮で「魔笛」抜粋ハーフステージ、「英雄」
N響定期:ノリントン指揮でベートーヴェン2番ほか。
 
 
5月
N響に広上先生客演、軽井沢でドボ8ほか。2番として坪池泉美初共演。
のだめコンサートで横浜、札幌などで指揮する予定であったプラハ放送交響楽団も来日中止。
代わりに神奈川フィルを指揮するチャンスが舞い込む。ブラームス1番ほか。
母親一周忌。
 
6月
N響アシュケナージでシベリウス7番。杉原2番として出演。本番当日にお父様が急死。
PACを指揮。(招聘)室内定期でハイドン38,44,ベートーヴェン2番。38でスンハが大活躍!
 
7月
指揮活動なし。
NHK文化センターで連続講座(ポケット・スコアの読み方。)
N響は地方公演。
 
8月
京都シンフォニカ(アマチュア・オーケストラ)を指揮。ハイドン83,メンデルスゾーン4
セントラル愛知交響楽団を指揮(のだめコンサート)1812年、展覧会の絵ほか*外山先生リハーサルに。
 
9月
N響:ブロムシュテットによる徹底的なチャイコフスキー5番に深い感銘を受ける。
東京音大:下野竜也先生の公開レッスンを受講。(ベートーヴェン2番:第2楽章)弦楽器の指揮法についてなど、非常に有用な教えを頂く。
 
10月
勤続20年で表彰を受ける。
NHK交響楽団代議員会議長に選出される。
 
フィリアホールのもぎオケ:ウェーバー特集。3大序曲、交響曲第1番ほか。ソプラノ市原愛。
東京音大指揮科オケ振り授業内で、広上先生の指示により、ベートーヴェン第2番の校訂報告書について研究発表。
 
11月
N響ホグウッドによる「第9」
N響定期「大地の歌」シナイスキー指揮。
同じくマーラー4番。思い入れある名作の初めての演奏だった。指揮メルクル。
 
もぎオケ:新潟りゅーとぴあ、「田園」徹底解説。
 
12月
タミヤ:350で「大和」を完全新設計で発表。
高関先生公開レッスン、パヌラ先生公開レッスンを受講。同じくベートーヴェン2番第2楽章。大きく啓発された。
N響定期:デュトワ指揮バルトーク「青ひげ侯の城」
N響第9公演(5公演)スクロバチェフスキー指揮。非常に名演で感動した。
 
以上です。
御精読に感謝いたします。来年も皆様にとってよい年でありますようにお祈りいたしております。
 
 
2011年12月31日
 
茂木大輔
 
 
 
 
 
 
 

解説
 
 
*ベートーヴェン交響曲の中での「第6番」
 
「田園」は、「運命」(第5番)とほぼ同時期に作曲され、同じ演奏会で公開初演された。(1808年12月22日:アン・デア・ウィーン劇場におけるベートーヴェン主催の演奏会。)この演奏会ではほかにピアノ協奏曲第4番、合唱幻想曲やハ長調のミサ曲(一部)など、膨大なプログラムが演奏され、「もぎオケ」よりも長かった。
この「田園」はコンサートの最初に演奏されたため、当夜は「第5番」と呼ばれていたが、出版(18095月:ライプツィヒのBreitkopf und Härtel社)に際して現在の番号になった。
なお、この初版に際して、ベートーヴェンが初演のときに楽譜に記入したばかりか当日の印刷パンフレットに記入していた、5つの楽章の標題(説明?)は、若干の変更を受けている。
まず初版(第1ヴァイオリンパート譜)の冒頭には、
「パストラル(田園)交響曲
または
田舎の生活の記憶
(絵画としてよりも、より感覚の表現である。)」
と書かれている。
第1楽章は、
「田舎に到着した時、人の中に目覚める愉快で心地よい気分」であったものが、「田舎に到着したときの愉快な感覚の目覚め」に変えられた。
2楽章:
「小川のほとりの情景」
第3楽章:
「田舎の人々の愉快な集い」
は変更なし。
第4楽章:
「雷、嵐」が、「通り雨(夕立)、嵐」に変更。
第5楽章:
「羊飼いの歌:嵐の後の、有り難く、神への感謝と結びつけられた愉快な気分」は、「羊飼いの歌、嵐の後の喜ばしく有り難い気分。」
とされた。これらの訂正がベートーヴェン自身によるものか、出版社が独自に行ったのかは、解らない。(おそらく後者。)
これら、少なからず重要な変更は、第1楽章からは「人間の」と「心地よい」が消えたこと、雷が雨になってしまったこと、第5楽章では「神への感謝」が消えたことだろう。
こうした、全部の楽章にわたる詳細な標題を持った交響曲はベートーヴェンはこれ以前にも、以後にも作曲しなかった。(例外として、第3番「英雄」は「シンフォニア・エロイカ」(英雄的な交響曲)という題名を持っているほか、第2楽章に「葬送行進曲」と記されている。「運命」は後世の人の命名であり、「第9」は題名ではなく番号ですぞ!)
もう一つ異例なことはこの交響曲だけが楽章を5つ持っているということであり、最後の3つは連続して演奏される構成になっていること。彼の作曲した他の全ての交響曲は4楽章構成だった。
 
5楽章形式はベルリオーズが「幻想交響曲」で行っていて、この曲も具体的な物語を持ち、それを楽譜や印刷物にして聴衆に知らせて演奏するようにしていたことも同じ。)
 
 
*音楽における「描写」について
 
この交響曲にはふんだんに、ベートーヴェンが散歩していたと伝えられるハイリゲンシュタットなど、ウィーン近郊の田舎を思わせる描写が盛り込まれている、と理解されてきた。確かにここには、温暖な空気、なだらかな丘陵の地平線、日差し、様々な鳥の声、小川のせせらぎや淀み、水面の光り輝く反射、素朴な楽師たちの演奏や踊る農民たち、天候の急な悪化や大雨、雷鳴、雨上がりの様子などを連想させる音楽があり、それらは「描写音楽」として素直に受け止められて来た。これを聞いてああ、ヨーロッパ行きて〜!とか田舎行きて〜!とか、聞いていて思うアナタは都会のストレスが溜まってますね!
しかし、そう思わせることが目的だったのだろうか?音楽で何か具体的な存在を描写することは、何もベートーヴェンや、この交響曲に始まったことではない。むしろ、オペラや教会音楽の作曲においては、そうした描写、あるいは音象徴と言われる記号が常に用いられてきた。ヴィヴァルディの「四季」やハイドンの「朝・昼・晩(交響曲第6〜8番)」、「天地創造」や「四季」などのオラトリオ、モーツアルトの数多くのオペラにおいて、鳥や水、悪天候や農民の踊りは、定番のように描写されてきた好ましい題材だった。またバッハを始め膨大なミサ曲、受難曲などの作例の中には、涙や溜め息、鞭打ちや騒乱など人間の行動から、大地の平穏、天上世界の絢爛、イエスの降臨・昇天・復活にいたる、幅広い描写(象徴)が満ち満ちている。ベートーヴェンの「荘厳ミサ」においてもそれは例外でなく、さらには「第9」にも、神々のいる天の星々は極めて具体的に音として描かれている。
問題は、ベートーヴェンの「田園」が、彼が好きであったという田舎の散歩の幸福な感情を描く、保存するためだけに、それを都市に持ち込んで演奏する「風景画」として機能させるため(だけ)に、この交響曲を作曲したのか?ということなのだ。
(「風景画」は、パリなど都会の生活の喧騒やストレスが高まり始めた時代から、「となりのアパートしか見えない窓の代わり」として流行したらしいですね。)
 
*「パストラル」の伝統
 
 
それに対する解答を、まだたった一つの旋律も示されないうちから、ベートーヴェンは作品の冒頭そのものにおいて、我々に明解に伝えている。それは、ヴィオラとチェロによって引き伸ばされるぶぃ〜〜〜ん、という長い音(保続)。
すかさず、マーボー豆腐の主題が始まってしまうので気付きにくいが、この保続はチェロのファ(F)にたいしてヴィオラのド(C)で、難しく言うと「(空虚)5度の保続」になっている。しかもヴィオラは開放弦にあり、ヴィブラートなどの細工はできず、きわめて素朴な音色がする。
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実はこの、単純に引き伸ばされる音、バグパイプやハーディ・ガーディなど、様々な民俗楽器を思わせる音響こそが、パストラル音楽の伝統に連なるものであった。
「パストラル」は羊飼いの生活を描いたギリシャ時代まで遡る田園詩、田園美術の伝統であり、その多くは、「自然の中での、これといってすることもない登場人物たちのたわいのない戯れ」などを描いていたという。羊飼いもホンモノは忙しいとか寒いとかいろいろ事情はあるはずで、ここでは「理想化された田舎の生活」の象徴が、「羊飼いたち」であった、ということなのだ。
「ダフニスとクロエ」も、「牧神の午後への前奏曲」も、こうしたパストラル音楽の伝統に連なる作例ということになる。
(絵画、この周辺で。)
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ジョルジョーネ:「田園の奏楽」(ルーブル美術館蔵)
のどかな田園で音楽を演奏し、幸福に時間を過ごす男女。右中景に羊飼いが見える。
 
また音楽において「羊飼い」はクリスマスとの密着した象徴性を持ち、神聖な、喜ばしいムードをたたえていたという。こうした音楽には、もはや定番の記号として、バグパイプを連想させる5度、または単音の保続が用いられて、その上に6/8や12/8の旋律が書かれてきた。バッハの「クリスマス・オラトリオ」第2カンタータの序曲をはじめ、クリスマス関連の音楽の多くがその響きを持っている。ヴィヴァルディの「春」の第3楽章はその、数多い中の一例ということになる。
そして、「田園」を見てみるならば、「バグパイプ保続」はこの交響曲の冒頭にいきなり出現してパストラルの伝統を思わせるばかりか、そのフィナーレ(第5楽章)はやはり5度の保続を2つも重ねた2階建ての上に、明らかに羊飼いの笛やホルンを思わせる主題が6/8拍子で鳴り響くという(スコアそのままでいいので、譜例お願いします。)構造になっているのである。
 
 
 
*ベートーヴェンの理想郷
 
こうして見てくると、冒頭のふたつの楽章において、山と川、二つの自然賛美が行われたあと、ちょっと愚かな(弱い)ものとしての拙い人間の踊りが登場し、それを、全く恐るべきものとしての嵐が文字通り蹴散らす。ここで、今まで登場していない、ピッコロ、トロンボーン2本、ティンパニという最強兵器が投入されていることは、したがって嵐の自然的脅威を描くために必然的と思われる。
しかし、嵐はほどなく晴れて行く。その後に訪れる平安こそが、超自然的な神への感謝に結びつく喜ばしい感情である、とベートーヴェンは標題でも語っている。
フィナーレの、特別に手の込んだ音楽を聴く喜びの深さ、輝かしさは、あえて「無人に(自然のままに)」作られた第1、2楽章や、人間と自然の物語を聴いたあと、ひときわ聴き手の耳を捕らえているに違いない。
 
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ジョルジョーネ:嵐(テンペスタ)ヴェネチア・アッカデーミア美術館蔵
左に立つ人物は羊飼いであることが持った長い杖から解る。背景の空に稲妻が光っている。
 
ここまで読み解いてくるならば、前提としての(創造されたままの・平和で美しい自然)に、愚かな人間が登場し、それを脅威が圧倒し、しかし救済されて祈りと感謝が歌われる、という筋書きは、何もウィーンの田舎や、あるいはそもそもが森や野原だけの問題ではなく、キリスト教世界観だけの問題でもなく、もっとはるかに大きな、人類と歴史と神の問題に繋がっていることが解ってくるではないか。それはたとえば直接的には、震災前の美しい自然と津波の脅威やその後の種々の不安になぞらえることもできるかもしれないし、人間の心の中にだけ起きる様々な問題への救いを作っているのかもしれない。
ベートーヴェンは理想を描こうとしたし、確かにこの音楽には彼の暮らしたオーストリアの美しい風景が描かれている。けれどもそれはこの音楽が持っている小さな側面のひとつに過ぎない。冒頭、バグパイプの5度に象徴されるパストラルの伝統から出発したベートーヴェンは、森や小川の散歩を経て、聴く人々を心の中の本当の理想郷(平安と祈り)へと導いて行くのである。
 

ニコラ・プッサン:「我アルカディアにも在り」(アルカディアの羊飼いたち)ルーブル美術館蔵
アルカディアは理想郷のひとつ。石碑に「死はここにもある」と書かれているのを見ておびえる羊飼いたち。
 
 
 
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http://www.ryutopia.or.jp/schedule/11/1119c.html

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りゅーとぴあ2011

「田園・徹底解説」

 
 

ごあいさつ

 
 

ようこそいらっしゃいました!

ハイドン、モーツアルトと進んできたりゅーとぴあのツィクルスですが、今年はついにベートーヴェン!

「もぎオケ」は、「田園」の徹底解説でお願いします、と言われました。(笑)

実は、演奏・解説曲目を指定されたのは今回が初めてで、「田園」は自分ではまず選ばなかった曲です。というのは、音楽家の一般的なイメージとして「田園振る指揮者に成功なし!」と言われ、6番は地味、退屈、最後が盛り上がらない=拍手が来ない、演奏会が成功しない音楽の代表格と位置づけられているからなのです。派手なクライマックスも、それを盛り上げる直前の緊張したスリルも、金管楽器のファンファーレも、田園には備わっていないのです。ティンパニがあるのはなんと途中の楽章一つだけ。

「ああ、おれ運命か第9がよかった・・」(「運命」「英雄」はこちらですでに徹底解説させて頂きました。)と溜め息をつきながらツィクルスの予定を見てみると、!

なんと、巨匠秋山先生が「田園」を指揮されるではないですか。ダブルパンチ・・・

と、ぐったりしながら解説の勉強を始めると、やっぱり退屈でした。

なにしろ、同じことの繰り返しが多い。こんなに長い間和音が変わらず、リズムも同じままで繰り返す。第2楽章も、第5楽章も、茫漠として、はっきりした段落が感じられないまま、長い。唯一救いは第3楽章の祭りと第4楽章の嵐だな!と。最初はそんな風に取り組んで行きました。

いつまでも憂鬱だったのが第5楽章。好きになれない。理解できない。覚えられない。幾度もピアノで弾き、その、一見単純に見えて複雑繊細に縒り合わされた糸のような音楽を一つ一つ解きほぐして行くことにしました。

すると、あちこちに、とてつもなく美しい、しかし大胆な、光り輝くような響きがあったことに気がつき始めました。

この交響曲の中核はフィナーレにあるのではないか。

そう気付いたことが、入り口でした。

兄弟作品である「運命」が、3つの楽章で苦悩を重ねて解放されるフィナーレを持つのとは全く違うやりかたで、しかしベートーヴェンは、やはりフィナーレに結論を置いていた。やがて「第9」を産んで行く、彼の、どこかにある理想郷を音楽として描いて見せる試みが、「田園」にこんな美しいフィナーレを書かせていた。

そう思った時から、高台に登って、今日散歩してきた地面を一望するように、「田園」のほかの楽章は、そこに書き加えられたベートーヴェンの標題は、その意味と正しい姿を、実に解りやすく伝えていたことがわかったのです。

9つあるベートーヴェンの交響曲の中で、全く異色の作られ方をした「田園」、その後の時代の交響曲には多くは受け継がれることがなかった「パストラーレ」の意味、ベートーヴェンが言っている「これは絵ではない、感覚の表現である。」という謎めいた言葉。多くのことへの楽しい勉強に、この交響曲解説演奏会の企画は、自分を導いてくれた。その新鮮な発見の感動を皆様にお話しできることを、今とてもワクワクして待っています。

最後までごゆっくりお楽しみ下さい。

機会を与えて下さった「りゅーとぴあ」の皆さんに感謝いたします。

 

茂木大輔

 
 
 
 

プログラム

 

第1部

 

「田園」交響曲徹底解説!(各部解説と部分演奏)

 

・「田園」の各部の聴きどころをお話ししながら実演し、また、ベートーヴェン以前に存在したパストラル音楽の伝統や、「田園」と関連し、また「田園」に影響を受けた、その後の音楽史に登場する作品も参考演奏として御紹介して行きます。スクリーン投影にも御注目下さい。

 
 

オープニング:「描写音楽の歴史」

 

ヴィヴァルディ;合奏協奏曲「四季」より「春」(抜粋)

 

第1楽章「田舎に到着した時、人の中に目覚める愉快で心地よい気分」

 

*パストラルとドローン

*景色の音楽

ほか

 

参考演奏:

メンデルスゾーン;交響曲第3番「スコットランド」より第2楽章抜粋(幻想を5楽章に移動した。トルツメ)

シベリウス;交響曲第2番ニ長調より第1楽章抜粋

 
 
 

2楽章

 

「小川のほとりの情景」

 

*水の描写

*ベートーヴェンの訂正、どっちが正しい?

ほか

 

参考演奏

ドナウをトルツメ

スメタナ:交響詩「モルダウ」より

 
 

第3楽章

 

「田舎の人々の愉快な集い」

 
 

*下手くそ楽隊の音間違い?

*酔っ払いの楽隊

ほか

 

参考演奏:

 

スメタナ:「モルダウ」より

チャイコフスキー:交響曲第4番より第3楽章抜粋

 

第4楽章

 

「雷・嵐」

 

*初めて出て来る楽器たち

*コントラバスは大活躍

ほか

 

参考演奏:

 

ヴィヴァルディ;「夏」より第3楽章

 
 
 

第5楽章

 

「羊飼いの歌:嵐の後の、心地よい、神への感謝に結びついた愉快な感覚。」

 

*羊飼いの笛

*変奏、「第9」との関わり

ほか

 
 

参考演奏

ベルリオーズ:「幻想交響曲」より第3楽章抜粋

 

早めのアンコール:

「田園」から影響を受けた名曲(嵐〜雨上がり〜羊飼いの笛)

 

ロッシーニ:「ウィリアム・テル」序曲

 
 
 

休憩

 
 

2部:全曲演奏

 

ベートーヴェン:交響曲第6番ヘ長調作品68

「田園交響曲、または、田舎の生活の想い出。絵画としてよりも、感情の表現として。」

 

第1楽章「田舎に到着した時、人の中に目覚める愉快で心地よい気分」

 
Allegro ma non troppo
 
 

2楽章 「小川のほとりの情景」

Andante molto moto
 
 
 

第3楽章 「田舎の人々の愉快な集い」

Allegro
 
 

第4楽章 「雷・嵐」

Allegro
 
 

第5楽章 「羊飼いの歌:嵐の後の、心地よい、神への感謝に結びついた愉快な感覚。」

Allegretto
 
 

 

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記者の方が大変熱心かつ勉強家で、とても気持ちよく取材して頂きました。本日発売。よかったらぜひ。ほかの記事も見やすく面白いですよ。


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