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試合中も大雨が降り、ご覧の通り、最悪のピッチコンディションでありました。
こんな芝生のまま放置しとくくらいなら、新スタジアム云々言う前に、まずは現状のスタジアムの改善をしろよ!と言いたくなりますな。客席の屋根もないし、電光掲示板は昭和のコンピューターゲームみたいな作りだし、芝生もこれでは百万人都市の恥さらしだと思うね。特に京都のこの会場は各種駅伝のゴールとして全国に中継される機会も多いし、何とかしてほしいところであります。
まあ、悪コンディションというのは、戦う両チームにとってイーブンな条件なのであります。
だからこそ、こういうときの戦い方には、いくつか基本的な戦法があるわけで、それを愚直に守った方に、勝利の女神は微笑むわけです。いかに、ずぶ濡れ、芝まみれ、泥まみれになれるかということにもなるわけですが、一応観客席で好き放題言ってる立場として、書かせていただきます。
1)丁寧にパスをつないだりせず、一気にロングボールで相手ゴールに攻め込む。
2)同じボールをつなぐにも、ピッチにボールを転がすのではなく、浮き球のパスやヘディング、球際の競り合いに負けないようにする、
3)球際の競り合いという話になったが、スライディングタックルを幾らしてもOKな環境なので、とことんアグレッシブに行く。それがボール奪取後、優位に立つポイント。
4)水溜まりでボールは止まるが、基本的に水を含んだピッチはボールは走る。これは大原則。
5)セットプレー、特に直接フリーキックのチャンスはモノにする。
他にも色々あると思いますが、これらのことを大事にしたチームが勝つのです。
はい、京都サンガ、負けました。
というより、栃木SCが一生懸命頑張って、勝利の女神の後髪を離さなかった結果、ですかね。
ゲームの立ち上がりから、栃木優勢で始まりました。
その頃はまだ土砂降り状態で、転がるボールが水溜まりで止まるたび失笑状態だったのですが、上記の戦法に従いながら戦い始めただけの効果はあったみたいです。
前線の長身FW阪野にシンプルにロングレンジのパスを入れると、彼が足元でしっかりキープ。
その周りを杉本や湯澤といった下がり目のストライカータイプの選手が、あるいは小野寺や中美といった中盤の選手もどんどん京都陣内に侵入して、球際の競り合いに負けまいと前に進んでいく。
本来ならば京都の方にしてみれば、中盤の磐瀬や原川が激しくタックルでチャージしてでも止めなければならないのに、それがない。端から、戦い方の基本が出来ていないのだ。
ちなみにこの試合、一枚もカードの類いは出ていない。ということは、雨中の塹壕戦をやりきる覚悟が果してあったのか、怪しいものである。
後半早々に、大黒がペナルティーエリア内の混雑のなかから、ゴールに押し込み、京都が先制点。彼らしい、ゴールへの嗅覚が発揮された得点。
これで京都の方に流れが来ると思ったのだが、勝負はそんなに甘くない。
相変わらず中盤は栃木の方が支配している。この頃には雨も上がり、悪コンディションが完全に改善されたとは言えないまでも、中盤にタレントの揃った京都の方が優位なはずなのに。特に右サイドハーフの山瀬の状況を見ながらのボール扱いは流石だった。浮き玉のパスと短いドリブルでフィニッシュまでもっていくところは、いかにもベテランらしいプレー。
ところが後半27分、その山瀬を宮吉に交代してしまう。
確かに宮吉はいい選手だが、元々はFWの選手。自力でボールをキープして突破したり、勤勉に守備もこなすが、ここではそういう能力が発揮できる環境ではなかったと思ったのだが。
その8分後、栃木が同点弾。京都のゴールに押し込んだのは、前半からフリーになっていた中美。
京都のディフェンスがクロスボールで左右に振られて仕方がなかったと言う人もいるが、それ以前にクロスボールの出所を抑えなくてはならなかったはず。ロングボールが飛び交うのはわかっていたのだから。あと、中盤の守備をタイトにしていなかったツケが回ってきたといった方がいい。
そして、アディショナルタイムの決勝点。これで、3試合連続で直接フリーキックを決められている。
今回、遠い観客席から観ていたのだけど、明らかに壁の作り方を間違えていると思った。
キーパーの山田元気としてはニアサイドに壁を作りシュートコースを限定し、ファーサイドを自分の領域にしようと意図したのかもしれないが、キッカーの方からは壁側のニアサイドの方が蹴りやすくなっているのが、よくわかってしまった。普通でもファーサイドというのは、対角線上のシュートになるので蹴りにくいものなのだ、キッカーにとって。だから、そちら側に誘うには駆け引き的に難しいものなのだけどね。
というわけで、フリーキックの軌道はニアサイドの壁を越えて、ゴールマウスに吸い込まれ、そこで試合終了の笛が鳴り響いたのでした。
采配もよくわからなかった。
先に述べた、上手く機能しているように見えた山瀬を宮吉に代えたのもそうだが、最後の最後で大黒に代えてロビーニョを入れたのもわからない。後半43分、この濡れたピッチでスペースもない状態で、ドリブルや裏に抜けるのが得意な彼を入れて何の意味があるのだろうか。それだったら、長身FWの有田の頭目指してボールをほうり込む方が、マシだったと思う。
皮肉なことにアディショナルタイム、京都の強烈なシュートがポストを直撃し跳ね返ったボールに誰も反応できないシーンがあったのだが、あそこに大黒がいれば、あの特異な得点嗅覚の持ち主がいれば……。
これで勝ち点19の17位である。J1昇格を狙うチームとしては、余りにお粗末な結果。
せめて勝ち点が20台なら、プレーオフ圏内を目指して掻き回そうか、という気にもなるのだが。特に今季のJ2は混線模様、アップセット続出なので、その流れに乗りたいものなのだが。
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