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公益法人やNPOへの寄付、信託銀通じ容易に  政府が新制度 税優遇活用後押し
(2011/1/18  日本経済新聞)

 政府は2011年度に、公益法人や認定非営利組織(NPO)への信託銀行を通じた寄付をしやすくする「特定寄付信託」制度を創設する。11年度税制改正に優遇措置が盛り込まれたのを受けたもので、関連法案成立を前提に信託銀行などが具体的な商品設計に入る。
 個人が寄付先を探したり書類を作成したりする手間を省ける利点があり、寄付の裾野が広がるとの見方も出ている。信託銀行などは今夏にも取り扱いを始める見込みだ。新たに始まる仕組みは特定寄付信託(日本版プライド・ギビング信託)と呼ばれる。
 11年度税制改正では、同信託の運用益を非課税とすることや、毎年の寄付額の半分を所得税額から控除できることが盛り込まれた。現在は運用益の非課税措置はなく、寄付金も課税所得を決める段階で差し引かれるだけなのが原則。税額から控除される方式の方が減税メリットは大きい。


 何やら小難しいことを書いてしまいましたが、要は寄付をする方も受け取る方もメリットがあるというお話。
 寄付とかボランティアなんていうと、照れくさかったり胡散臭いものと感じてしまったり、あるいは目先の生活の方がとりあえず大事だから他人に施しをするなんて余裕はない!的に後回しにすることが多いと思うのですよ。その気があっても、心理的にも経済的にも余裕がないことが、そういう善意の奉仕という行為を遠ざけてしまうことが。
 この制度、ひょっとしたら、そんな寄付に対する偏見や尻ごみを一気に解決するきっかけになるかもしれないのです。
 制度の概要は、個人が金銭を信託銀行に預けて、そこから一定額を福祉施設やNPO法人に寄付しながら、信託した財産の運用益を非課税で受け取ることができ、もちろんその寄付額は個人の所得税から控除することができるというもの。今までは個人や法人が寄付行為をしても、ほんの一部分しか費用として認められず、そこから得られる恩恵なんて当然なかったのだけど、これだと寄付金部分が所得税から控除されるだけでなく、予想させる運用益も税金がかからないというのは、なんとも有難いものではないでしょうか。まあ、本来見返りを求めないのが善意の奉仕ではあるのだけど、実際に行動するのは難しいものでありましょうから。
 さらに、その個人が信託した財産を元本にして年金のような形で給付を受けることも可能。ただしこの場合も、個人の死亡など給付契約期間を満たさない場合には、その財産の残額を寄付先に寄付する仕組みになっているなど、個人が気紛れに財産を引き上げたりしないような規定も設けてあるし、逆に個人はその寄付を受けた団体の活動報告を見ることで寄付先を変えることもできるので、寄付者としての個人の意思も反映できるようになっている。
 いわば、お金を通じて責任持った活動を、一個人も法人も、あるいは寄付を受ける組織も行うような仕組みになっているのであって、なかなかよくできた制度だと思うのです。
 もちろん危惧される点もないわけじゃない。寄付先が富裕層の隠れ蓑的に使われる可能性がないわけじゃないし、NPO法人だって簡単に設立できるわけじゃないから、その緩和も必要かもしれない。これに関連する規定で改正しなければならないものもあるのだと思う。
 ただ、リンク先の記事にもあるように、「寄付を躊躇する理由は、寄付⾦が確実に使われるか分からない(61.8%)、募⾦の呼びかけが無かったから(30.5%)」というデータもあるくらいだから、日本の寄付文化を確実に変える可能性は、こういう制度を作ることから始まるんじゃないでしょうかね。

( 日本版プランド・ギビング(特定寄付信託)が起こす社会変革http://blog.canpan.info/jfra/img/399/20101109.pdf )


 最近は一時期ほどの過熱報道はなくなったけど、俗にいう「タイガーマスク運動」。あれだって、社会のために役立ちたいのにどうしたらわからないという苦悩があるような気がするのだ、あの「伊達直人」さんの心の内には。本当は無言の寄付じゃなくて、自分の名前は知られなくても、贈られた側から感謝の気持ちが確実に伝わった方が「伊達直人」さんの心も休まると思うのだけどね。
 だから、制度としてそういうものを推し進めるようなものを設けた方がいいと思う。
 少なくとも一過性の話題として面白おかしくマスコミが報道して、はい終わり、にしないような工夫はすべきなんじゃないでしょうか。せっかく世間が盛り上がっているわけだから。人気低迷の内閣の名誉挽回として、それくらいのことしても罰は当たらんでしょ。通常国会なんだし、明日から。

 いっそのこと、“タイガーマスク制度”なんて名称、いかがでしょう?
 
ペットに課税、飼育放棄防ぐ!?民主チーム検討 (2010年11月26日23時31分  読売新聞)

 民主党税制改正プロジェクトチームは26日、2011年度税制改正に向けた政府への提言案で、犬や猫などペットへの課税を検討課題とすることを求めた。
 ペットの無責任な飼育放棄などが、行政による処分費用の負担など「負の連鎖」につながっているとして、「地方自治体による登録制を導入して課金も行うことなども含め検討を提言する」とした。
 課税を通じてペットの適切な飼育を促し、税収を処分費用に充てることを想定している。民主党関係者は26日、「ペットは家族の一員という人が増えている」と述べ、課税には一定の理解が得られるとの考えを示した。ただ、ペットへの課税は今年度の税制改正論議で検討課題に上っておらず、11年度税制改正で実現するかどうかは不透明だ。
 過去には自民党も、動物を飼ってもすぐ捨ててしまう飼い主を減らすため「ペット税」導入を検討したことがある。


 すでに色々なところでネタになっている話題なのだが、この期に及んでも怒りがおさまらないので書くことにする。といっても、いい加減相手にするのも疲れるのだが。
 どうせなら、既存の登録制度やペットを遺棄したときの罰則制度を強化するということで済む話なのだよ。こんな税収を処分費用に充てるなんてことをわざわざ言ってしまうということは、将来「ペット処分センター(!)」なんていう天下り法人ができてしまうだけなんじゃないかと思うのだけどね。


 百歩譲って、いや千歩譲って、いやいや万歩譲って、ペットの適切な飼育を促すという目的でこの制度を導入したとしよう。しかし断言させていただくが、ますますペットの遺棄は増えるだろう。無責任に飼っては捨てる、町中に野良犬や野良猫が、下水道にはワニが、山には猛毒を持った熱帯産のヘビが溢れるだろうね!
 なぜなら、ペットを飼っているのは「経済的に余裕がある人」ばかりではなく「余裕はないけど無理して飼ってる人」も多いと思うからだ。周囲を見回しても、犬を飼うためにローンを組んだり、猫の食事にはそれなりにいいものを与えながら自分の食生活は質素にしている人というのは多いはず。決して贅沢をしてペットを飼っているわけではなく家族の一員として迎い入れているということは関係者もわかっているではないか。
 そういう人たちに課税するとなると、ただでさえ裕福ではない台所事情を圧迫するわけだから、経済的にバランスを取ろうとする行為が働くと思うのだ。
 つまり、ペットを飼うのをやめる、あるいはペットを持つことで新たな負担がかかるのなら捨てよう、という具合に。
 これは大げさな話ではないと思う。たださえ収入が減ったり雇用が不安定だったりするから、そういうときに真っ先に切り捨てられるのは弱者−人間の手を借りないと生きていけないペットに決まっているではないか。


 さらに、この制度はペット産業−数少ない内需成長産業の芽をつぶす可能性も大きいと思う。
 試しにユニチャームのホームページを開いてペットケア部門の情報を見たのだけど(http://www.unicharm.co.jp/ir/financial/segment/index.html#title02)、見事なまでに増収増益である。他のメーカーも似たようなものなのだろう。それだけペットに対する関心や意識が高まっているのだ。
 もちろん企業はいかなる局面でも自分たちが有利になるようなビジネス展開を図るのだろうから、こういう税制度ができれば、それに対応した商品を開発することも可能だと思う。しかしペット愛好家という購買層自体が負担を強いられるのは間違いないだろうから、一時的に「ペット飼育の適正化」が実現したように見えても、長い目で見れば「適正という名の縮小化」は避けられないはずなのだ。


 昔、土地バブル全盛期に、それをなんとか抑え込もうとして土地を売買して得た利益について課税を強化したことがあった。土地の保有期間から見て、明らかに短期間で投機目的で売買を繰り返したと思える取引には特別な税を課すことで、不当に地価が暴騰するのを税制度を使って防ごうとしたのだ。個人の所得税ではその名残があるけど、法人所得税でも新規で取得した土地や短期間での取引に課税する「新規取得土地等への課税」「土地重課」なる制度があったのだ。今では廃止されたけど。
 今から思えば、やり過ぎだったと思う。おかげで不動産取引は冷え切ったまま、地価も下落が止まらなくなってしまってるし。もちろんそれだけが原因ではないとは思うけど。
 税制度というのは、経済の動きにストップをかけることには効果があるのだが、いったん止まってしまったものを再スタートさせることは意外と難しい。制度を廃止したところで、まるでスイッチを入れたら再起動するかのように人間の営みが復活するわけではないからね。
 ペットが完全に家族の一員として迎い入れることが定着して、ペット産業も利益も上げているということで、安易に課税対象にしてしまうと、その反動が怖いと思うだけどね。
 

 ペットというのは弱い存在なのだ、本来は。飼い主である人間が常に気持ちを配り、手をかけてあげないといけないのだ。
 そんな弱者の生存権を税制度で決めてしまうような動きはやめて欲しい。まるで現代の「逆・生類憐みの令」ではないか。そのうち(いや、もはや)人間の弱者まで切り捨てることになるんじゃないかと思ったりするのだが。
 

 スリー・ドック・ナイトというのは「寒い夜は三匹の犬と寝ればいい」という、オーストラリアのアボリジニのことわざがネーミングの源なのだそうだ。
 人間もペットも一人では生きていけない。金銭的余裕はなくても、お互いが寄り添って生きていけるような、心の余裕はあってほしいのだけどね。



困った顔

「ニュースサイトの転載」はサービス終了になりました。

 今、日本企業が海外にある子会社から受け取った配当金というのは、殆ど非課税であるということ、ご存知でありましょうか?
 現在の法人税法だと、内国法人(日本に事業所がある会社、のようなもんです)が、外国子会社から受ける剰余金の配当等の額(親会社である内国法人が全部受け取る、ようなもんです)がある場合には、その配当等に係る費用として一定の額を控除した金額は、その内国法人の益金の額に算入しない(つまり所得に含めないことができる、ようなもんです)という規定がありまして、いってみれば海外で事業展開する企業の所得をいかに日本国内に戻そうかとする規定なわけですな。
 具体的なところは、配当等の額の95%ほどが課税を免れる収入という規定になっているのですけど、この海外の子会社からの配当がどれくらいになってるかというと、なんと3兆円!にもなるんですよ。
 海外での売上でもなければ、利益でもありません。売上から必要経費を差し引いて外国現地での納税を済ませて、海外企業自身の取り分を確保した後の金額がこんなにあるわけです。
 しかも、これって円高が進行した2009年度の数字でありまして、日本経済新聞の5月19日の記事に載っていたグラフで確認すると、ここの年度がグンと高い数字になっているわけで、円安傾向であるならば日本円に替えたときに手取り額が多くなるわけですから金額も増えるのはわかるのですけど、為替を考慮してもこんなに海外での事業展開の比重というのは大きくなってるんですね、日本企業って。
 今までは、日本企業といえば輸出依存型−日本国内に本社を持って、そこを拠点に製造した製品を輸出するというイメージが強かったのですけども、これからは(いや、もう既に)製造も販売も日本ではなくて海外に依存しつつある傾向にあるということになると思うのですよ。海外で生産した製品を同じく海外で販売して、国内や海外という区別をなくすというのは当然といえば当然の流れなんですけど、実際に数字で見ると少し驚きますな。
 
 
 消費税って本当に上がるんでしょうかね?
 財政再建にはやむなし、ということで、今回の新内閣も野党である自民党も、上記のニュースのように財界からも増税の声が上がっておりますな。
 私も基本的には消費税増税には賛成ではあるのですよ。
 ただ、ここで基本を復習しておきたいんですけど、消費税法には次のような規定があるのですね。
 
 国内において事業者が行った資産の譲渡等には、この法律により、消費税を課する。
 
 要は国内における取引−一般の消費者を対象とするチョコレートにも自動車にも、企業を対象とする木や金属などの原材料にも消費税はかかりますが、その課税の原則として“国内において”と書いてあるわけなんですよ。
 で、冒頭の話になるんですけども、このような状況ー日本以外の海外での取引の比重が増えているなかで、単純に税率を上げただけで、そのまんま思うように税収アップといくのでしょうか?
 そりゃ税率が上がるのだから税収はアップしますよ、当然のように。しかしそれって、思い通りの効果を示さないんじゃないかと思うのですよ。
 だって、海外の事業所での製造や販売の取引って、国内における取引じゃないから。
 海外での取引だから、ハナから課税対象外取引であって、消費税は関係ない取引なんですよね。税収アップに全く貢献しないような。
 消費税というのは最終的な税負担者は、その製品やサービスの恩恵を受けるために対価を支払った消費者ということになるわけですが、その最終的な税負担者が日本国内にいない状況にあるわけですから、増税政策を取ったところで、思惑通り財政再建と行くのか、ちょっと気がかりなんですよね。
 
 
 だから、今必要なのは国内取引をいかに増やすか−最終的な税負担をいかに日本国内に取り込むか、という話になると思うのです。
 例えば、冒頭に挙げた海外子会社からの利益の剰余金の配当をいかに日本国内に還流させるかということも大事だと思うし、消費税率アップと引き換えに法人税や個人の所得税を下げることで、海外からの投資を呼び込んだり内需を拡大させる試みも必要だと思います。
 個人的に必要だなと思うのは、農地の転用の自由化。
 土地そのものの取引は消費税の非課税扱いなのですが、土地自体、事業用であれ住宅用であれ、一旦用途が確定し利用が始まれば、家屋を建てたり舗装をしたりと、別に土地バブルと騒がなくとも波及効果というのは大きいものがありますから、これらは当然殆どが消費税の課税取引なので、税収アップにも貢献すると思うのですよ。ところが現実は、荒れ放題の休耕田でも適切な利用を不可能にする障害があったりするわけで……この辺の規制をなくすだけで、かなり変わると思うのですけどね。(詳細はこちらを御覧下さいませ。http://blogs.yahoo.co.jp/molirinho/25125291.html
 
 
 税制度というのは国家の財政の柱、ではあるわけなんですけど、余り厳しく取り立てると、せっかく育ってきた産業の芽を踏み潰すことも多いと思います。その課税対象によって違うとはいえ、あくまで取引の結果=ゴールに対して冷徹に課されるのが税金でありますから、そのスタートくらいは温かい目で見守って欲しいところではあるのですよ。
 ゴール地点でたっぷり取り立てるのならば、スタートからそこに至るまでの段階で十分成長させるような政策というのが不可欠だと思いますね。
 
 
 事業仕分け第二弾始まったそうですね。連休明けの5月下旬から再開するそうです。
 これって財源確保よりも、国ってこんな色んな事業やってるんだ、とわかっただけで意味があるような気がするんですけどね。とはいうものの、改めて動画を見ると、やっぱり刺々しい印象しか浮かんできませんけど。
 で、前回の仕分けで来年度予算計上が見送りになったもののひとつとして、耕作放棄地再生利用緊急対策交付金、というのがありました。詳細はこちら。 
 
 
 簡単にいうと、荒れ放題になっている耕作放棄地の整地作業や土壌改良などの再生作業に取り組む農家に対して助成金を交付するというもので、10アールあたり3万円又は5万円を、さらに土つくりや作付けに応じて、あるいは重機等を利用した場合で補助金の増減があるなど、農地の再生に取り組むための予算だったわけです。206億5000万円の削減になりそうです。
 決まったものはしょうがないのですが、食糧自給率がどうのこうの、食の安全がああだこうだ、といわれている御時勢でありますから、この補助金がある間に企業が耕作放棄地の活用をしようと取り組んでいるようなんですな。
 農地法の改正により、今まで転用に許可が必要だったのに特例として株式会社の算入が認められたのも大きいようです。
 日本経済新聞の4月27日の近畿経済の面の記事によると、例えば市民向け貸農園を運営している会社が利用したり、食品スーパーが自社店頭で販売するために耕作放棄地を賃借したり、建設会社が雇用対策も兼ねて従業員を農作業に従事させて新事業を展開しているそうです。
 なかなか面白い話ではあると思うのですけど、記事を読んでいるうちに「あれ?」と思うことがありました。
 なんで農地ばかりに利用するんやろう?別の用途に転用したらアカンのかなあ?
 
 
 家庭菜園程度でも農作業らしきものをやったことがある人ならわかるのですけども、継続して農作物を生産するのって結構大変でしょ?日々の作業の手間はともかく、気候や土壌の問題もあって毎年同じように安定して収穫できるとは限らないし、一度作付けをサボって荒れ放題にしたら再度農地として復活するのって難しいと思うのですよ。
 だからいっそのこと、荒れ放題の農地を別の目的に転用した方がいいこともあると思うのです。
 例えば、交通の便がよければショッピングセンターやレジャー施設を作ってもいいし、都市の通勤圏なら賃貸住宅の用地でもいいと思うのですよ。耕作放棄地というのは平地ばかりとは限らない、むしろ耕作に向かなくなってしまったケースも多いと思うし、耕作に向かなくなっても人間が他の用途で利用するには便利なこともあるわけで、そっちの方が土地の貸主も借主も施設利用者もみんな満足ということも多いと思うのですけどね。
 ところが、記事を読む限りはそういう記述がない。
 おかしいなあ。たまたまそういう記事なのかなあ。
 でも、心当たりがないわけじゃないぞ。先にあげた農地法の適用のほかにデータを詳細に取寄せたわけじゃないけど、形だけでも“農地”として利用することで、形だけでも“農家”として事業に取り組むことで受けられる恩恵について。
 もちろん、これがすべてじゃないと思うのですけども、耕作放棄地の転用が進まず有効利用がされにくい事情−農地の相続についての相続税の納税猶予の制度、があるのです。以下、国税庁ホームページより。
 
 
農業相続人が農地等を相続した場合の納税猶予

  農地等を相続した相続人が農業を継続する場合には、農地等の価格のうち農業投資価格を超える部分に対応する相続税については、一定の要件のもとに、納税猶予期限までその納税が猶予されるとともに、納税猶予期限まで納税が猶予された相続税は原則として免除されるという制度です。
 この納税猶予期限は、次のうちいずれか早い日です。
(1)  その農業相続人が死亡した場合には、その死亡の日
(2)  その農業相続人が、その農地等について贈与税の納税猶予が認められ   る生前一括贈与をした場合には、原則としてその贈与があった日
(3)  その相続税の申告期限後20年間農業を継続した場合には、その20年目   の日(農地等に都市営農農地等が含まれている場合を除きます。)
 
 
 わかりやすくいうと、形ばかりの“農家”でも、形ばかりの“農地”を相続した場合に一定の要件を満たせば相続税の納税の期限が延長され、猶予された挙句に免除されるということなのです。
 だから、荒れ放題の耕作放棄地でも“農地”として扱って、一定要件を満たして企業等に賃貸して“農家”として事業を継続していれば、税金が免除されるという制度なわけです。
 こういう制度があれば、わざわざ他の目的に転用する必要もありませんよね。だって、それなりの税金を払わなきゃいけないわけだから。
 この制度、平成21年度の改正で多少適用の範囲が厳しくはなっているのですけども、“農地”であることの適用要件はそのまま、例えばマンションや駐車場に使った方が儲かりそうだから転用しようとしても、納税猶予及び免税の恩恵は受けられないわけです。
 統計局のホームページによると、現在農業就業人口は約300万人、そのうち60歳以上が3分の2を占めますので、目先の事業承継−相続税対策の問題というのは大きいわけですけど、必ずしも後継者が農業をやりたいわけではないし、都市部に近い耕作放棄地なんかは他の用途に使った方がよさそうなケースもありそうなのに……。
 
 
 耕作放棄地というのは、すでに“農地”ではいられない、本来の自然の“土地”であるべきなんじゃないでしょうか。
 降り注ぐ陽の光や雨粒を浴びながらも、自然の恩恵を無駄にするかのような放棄地は有効に使えるようにしないとバチが当たりますよ、きっと。
 
 
 
郵政改革:消費税減免「聞いてない」−−菅財務相 (毎日新聞3月24日)
 
 菅直人副総理兼財務相は24日、郵政改革で亀井担当相らがゆうちょ銀など金融2社が親会社に支払う消費税(約500億円)を減免する意向を示したことについて、「そういうことはないと私は承知している」と述べた。参院予算委員会で、舛添要一氏(自民)への答弁。亀井担当相は24日朝の会見で、持ち株会社の日本郵政に金融2社が支払う手数料にかかる消費税の減免を「当然のことだ」と話したが、菅氏は答弁で「聞いておりません」と語った。
 
 
 日本郵政グループ内の取引に課せられている年約500億円の消費税を免除するということについて、亀井静香は「当然だ」と言って、菅直人は「聞いてない」と言い、マスコミは「この内閣は指導力がない!」と騒ぐ……。
 実際は出来レースというか、亀井静香がカラダを張ってハッタリをかまして世間の反応を見ているだけ(このオッサン大嫌いで全く同意できないけど、古典的な日本の政治家としてはなかなかのもんですな)という気がするのですけどね。
 だって、できるわけないじゃないですか、消費税の免除なんて。
 ただでさえ増税もやむなし、いや公約違反だ、法人税減税だ、いや大企業びいきだ、とか騒がれているときに、ゆうちょにみたいな大組織に免税措置が与えられるなんて、ありえませんもの。
 でも、本当にやりそうな感じを漂わせているのが、このオッサンの恐ろしいところであり、それに振り回される現政権のウブなところでありましょう。
 
 
 「郵貯限度額2000万円に上げ」という大見出しとともに、貯金預入額と簡保加入額の枠の拡大が発表されまして、やれ民業圧迫だ、やれ赤字国債を消化するだけの機関だ、アメリカ国債とか買い入れて海外の言いなりになるだけだ、とか色々批判を浴びております。
 私としてもこれには大反対だし、言いたいこともあるのですけども、まずビックリしたのは消費税の減免のこと、なんですよ。
 なんで、こんなことがありえるのでしょうか?
 これって郵政事業の見直しと直接関係ないことじゃないですか。ゆうちょの運営とか資産の運用とか、本質的な郵便事業の問題とは関係が無い、いってみれば、ドサクサ紛れにくっついてきた案件だとしか思えないのです。
 いわば、火事場泥棒、警官のふりして現場にやってきてコッソリ金品を持ち出すコソ泥、みたいな話なんですよ。
 
 
 法律上は「国内において事業者が行った資産の譲渡等には、この法律により、消費税を課する」とあります。
 つまり、日本国内においてビジネスとして物を売ったりサービスを提供したりすれば、そのやり取りのなかの対価には税金がかかるというのが大原則であって、これは企業グループのなかの本社・支社間、親会社・子会社間でも変わらないことですし、国や地方公共団体の間でも、それが収益獲得を目的とした事業(博物館とか文化財施設の公開についての入場料とか、公営駐車場等の利用料とかを思い浮かべて下さい。結構ありますよ)である限り、必ず消費税はかかることになっているのです。
 だから、日本郵政グループ内の取引に課せられている消費税を免除するということについて、何の根拠もないはずなんですよ。
 
 
 もちろん消費税がかからない取引というのもあるわけですよ。
 たとえばハナから対象外の取引−個人間の物の売買や、寄附や損害賠償とかは、ビジネスとして事業としてのおカネのやりとりではりませんから、消費税はかかりません。
 あるいは、あえてその性格上消費税を課さない取引−住居の家賃とか墓地・火葬に関する基本的な料金などは、国民感情を考慮して非課税になっておりますし、銀行預金の利子は意図的なサービスの提供ではなく時間の経過で自然発生的に生じるものであるため非課税扱いですし、株式の売買益も有価証券(本来販売を目的としない証書のようなもの)の売買の結果であるから非課税扱いです。そうそう、各種健康保険を使った診察料も非課税でしたな。
 そして、日本国内でありながら海外との取引であるもの−輸出とか国際電話とか海外旅行の飛行機代ととかは、日本国内という要件を厳密に満たさないため、消費税が免除されることになっております。
 どこに、日本郵政グループ内の取引に課せられている消費税を免除するということについて、合理性があるのでしょうか。
 
 
 さらに始末が悪いことに、グループ内の取引は免除にしても、グループ外の取引についての言及がされていないことがクセモノなわけで。
 御商売をやっている方なら御存知でしょうが、消費税には仕入税額控除という仕組みがありまして、売上のために要した費用−その品物を仕入れるための代金などにかかった消費税を、売上額にかかった消費税から控除できるという仕組みで、その控除後の金額を税金として国に納めるわけで、もしも仕入にかかった税額が売上にかかった税額を上回るのならば、その分だけ還付が受けられる−税金を払わないばかりか手許に戻ってくるのです。
 大概の企業は前述のように一部の取引を除いて殆どの取引に消費税がかかり、納税の義務が生じます。
 ところが、ゆうちょの場合、わざわざグループ内の取引は免除になる、と書いてあるわけで、そういうことになると、グループ外との取引により生じた消費税−当然交通費とかパンフレットの印刷代とか、消費税の課税対象となる取引が莫大にあり、生じる消費税も莫大になるはずなんですよ。
 なのに、グループ内で生じる取引−グループ内売上についての消費税が免除させるのなら、まるまるこれらの控除される仕入税額は還付の対象になる可能性もあるんじゃないでしょうか。
 あるいは、本来グループ外の取引として処理すべきものが内部取引として処理されてしまう、不正経理の発生源となるのではないでしょうか。
 何かと批判の対象となる国や地方公共団体の予算でも、一般会計・特別会計と区別され、さらに特定収入やそれ以外の収入というように、取引の内容によって消費税に関する取引を区別して、税額控除の濫用を行わないようになっているというのに……。
 いったい日本郵政グループ内の取引に課せられている消費税を免除するということについて、誰が得をするのでしょうか。
 
 
 ゆうちょの預入額・加入額が拡大されて、喜んでいる人もいるのかもしれません。その運用に目をつぶれば安心できるのだろうし。利用者にとっては、近所に郵便局があるだけで何でも済ますことができたりするからね。
 でも、それはまるで警察官とコソ泥が一緒になったようなもの、改革とサービス向上の仮面をつけた税金ドロボーであることをお忘れなく。
 平和そうな顔をした郵便局員は、実は世の利益を貪る不当競争を煽る輩だ、と歌っております?!
 
 
          
                       The clash - Police and Thieves

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