猟奇的な小悪魔

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四季の狂言の会−雨の季節−
2006年5月21日(日)14:00〜 兵庫県芸術文化センター・小ホール
主催・出演:志芸の会
全席自由 2,000円


 
蚊相撲(かずもう)

骨皮(ほねかわ)

蟹山伏(かにやまぶし)



兵庫県立文化センターには何度も足を運びましたが、小ホールに入るのは初めて。
しかも狂言。
どんな感じになるんでしょう(ドキドキ)。

ここは大ホールよりもまだ木のいい香りが残っています。
まだ出来て1年も経っていませんものね。
そして、造りもステキです。
オシャレで、そして落ち着く空間でした。

お席は自由です。
ももは二列目のセンターブロックの左端に座りました。

舞台は簡易です。
橋掛かりと柱しか用意されていません。



蚊相撲(かずもう)


ある大名は、太郎冠者という召使いを1人しか持っていません。
それではいけないと、流行の相撲の出来る召使いを欲しがり、太郎冠者に適任を探しに行かせます。
太郎冠者は運良く相撲のできる召し使い候補を発見します。
しかも彼の出身地は相撲どころ、守山というではありませんか。
早速連れて帰り、大名に報告します。
守山出身と聞き、大名はたいそう喜び、相撲の腕前を見てみようと、大名が相手役を買って出ます。
取り組みが始まり、すぐに大名がふらふらと倒れかけます。
なにやらおかしい?
そうでした、守山は相撲どころだけではなく、蚊どころでもあったのです。
この新参者は、蚊の精で、人に化けて、相撲を取るフリをして人の血を吸おうという魂胆なのでした。
蚊に負けていては格好が付かない大名。
蚊が風に弱いことを思い付き、太郎冠者に蚊の精を扇で仰がせ、蚊のくちばしを引き抜いて勝利を収めるのでした。
(35分)


蚊の精って??みたいな感じですか、不思議なモノを題材にするのがおもしろいです。
大名が蚊の精相手に向きになる姿が滑稽です。




骨皮(ほねかわ)



年老いた住持がいました。
朝夕のお勤めも負担になってきたので、弟子にお寺を譲ることにします。
そんなところに、檀家の1人がやってきました。
一山向こうに用事があるが、雨が降ってきたので傘を貸してくれないか?といわれ、弟子は新品の傘を貸します。
師匠に褒められるに違いないと報告すると、さし初めもしてないものをなぜ貸したのか?と叱られてしまいます。
「以前使った時に強風により、骨と皮になって使い物にならなくなったので、天井に放り投げました」
と次に誰かが来たらこう言って断りなさいと教えます。
そうこうしていると、また檀家の1人がやってきました。
一山向こうに用事があるが、脚気の持病が出てきたので馬を貸してくれないか?と言われ、弟子は師匠に教えられたとおり、「以前使った時に強風により、骨と皮になって使い物にならなくなったので、天井に放り投げました」と言って断ります。
住持は、そういう時は「青草につけたところ駄狂いをして腰が抜け、厩の隅につないでいるのでお役には立たないと思います」
と言って断りなさいと教えます。
するとまた、檀家の1人がやってきました。
明日、師匠と一緒にうちに来ませんか?と言われ、「私は行かせていただきますが、師匠は青草につけたところ駄狂いをして腰が抜け、厩の隅につないでいるのでお役には立たないと思います」と言って断ります。
その報告を聞いて当然怒る師匠。
ついには弟子を掴み、放り投げてしまいます。
しかし、弟子も逆ギレし、師匠を掴み、放り投げてしまうのです。
(35分)


このお話は、狂言ではマイナーなのですが、落語などにも取り上げられるお題なんだそうです。
話の流れが分かっていても、ついつい笑ってしまいます。



蟹山伏(かにやまぶし)


修行を終え、黒山に強力(山伏の荷物持ちをする従者)を連れて帰ろうとする山伏の前に、得体の知れない生き物が現れます。
山伏は避けて通ろうとしますが、山伏とあろうものが声もかけずに通りすがる訳にはいきません。
何者ぞ?という問いに、
「二眼天有、一向不着地、大足二足、小足八足、右行左行為、遊者精也」
と答えました。
それは蟹の精でした。
強力が夕飯にでもと杖で仕留めようとします。
しかし、蟹の精にハサミで耳を挟まれてしまいます。
それを助けようと山伏が呪文で蟹の精を懲らしめようとしますが、余計に強く挟むばかり。
結局、山伏も耳を挟まれて2人とも悲鳴を上げるのでした。
(15分)


これはもうただおもしろおかしく笑うお話。
お話を読むだけだったらなんてことのない内容なんですが、これを狂言で観ると楽しいんです☆



久しぶりに生で観ましたが、やっぱり狂言って素晴らしい。
声の出し方、どこまでも響く声、掛け合い、間の取り方、ポジショニング・・・本当に芸術です。
観客はやっぱりご年配の方が多かったですが、若い女性の姿も結構見られましたよ。
2,000円という安さだったら気軽に行こうと思えるんですよね。


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