◆桃千代日記◆

クロ、クリス、ミルク、三匹の猫達と暮らす日記。Amebaブログにお引越しします。

お兄ちゃん猫のこと

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私の大切な家族。十九歳のお兄ちゃん猫のことについて。
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お兄ちゃん猫、七回忌

 
ご無沙汰しております。初夏にブログを更新してから、もうすっかり季節も変わり、秋真っ盛りですね。
私たちは、おかげさまで元気にしております。
皆様は、いかがお過ごしでしょうか。

さて、11月5日は、我が家の大切な先住猫、「お兄ちゃん猫」こと、グレースの命日でした。
6回目の命日である今年は、ちょうど、人間で言う7回忌に当たるのですね。




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私は、お兄ちゃん猫の命日には、毎年、新潟にある「長福寺」というお寺に、写真と、私が書いたお兄ちゃん猫への手紙を添えて送り、供養をお願いしていました。
こちらのお寺は、「ペット霊園ソウルメイト」というペット霊園でもあり、とても動物たちのことを真摯に考えてくださるお坊様が、人間だけでなく、ペットたちのためにもお経をあげて供養をしてくださるところなのですね。
このお坊様…横田晴正さんは、ペットロスのカウンセラーでもあり、私も毎年、写真での供養をお願いするたびに、私自身にも心に染みるお言葉をいただいてきました。
お兄ちゃん猫がなくなって間もない混乱した時期…クリスを迎えて、お兄ちゃん猫の猫生が若い猫たちに受け継がれてゆくのを感じた時期…お兄ちゃん猫の存在が、私自身の中にしっかりと根付いて一心同体になったと感じた時期…それぞれの時間を、この命日という区切りの日に供養していただくことによって、ひとつひとつ確認しながら歩いてきたような気がします。

そして、今年も、写真と手紙を送って供養をお願いしようとしたところ、偶然、命日の前日に横田さんが関西に来られるとのことで、なんと自宅での供養をお願いできることになったのです。
ちょうど7回忌の節目にあたることもあり、本当にありがたかったです。
(お願いすれば自宅供養にもいらしてくれることは知っていたけど、あまりに遠いから諦めていたんですよね)

そんなわけで、11月4日、お兄ちゃん猫の我が家での供養が叶ったのでした。
平日だったけど、夫も仕事の合間にかけつけて、クロ、クリス、ミルクもちゃんと一緒にお経を聴きました。



 
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その日、窓から見える桜並木は、お兄ちゃん猫と最後に眺めたのと同じように紅葉していて、
お兄ちゃん猫が寝ていたソファ、お兄ちゃん猫が好きだったマット、お兄ちゃん猫がじゃれていた観葉植物があるリビングで、
お兄ちゃん猫は、本当に本当に丁寧に、心のこもった供養をしていただきました。
その日のお経は、お兄ちゃん猫と、それにつながる私たちへの慈愛がこめられた意味深いお経で、後でひとつひとつ説明をしていただいて、胸がいっぱいになりました。
仏教というもの、お経というものは、ずっとずっと昔からあるのもので、それには先人達の「生きるもの」への深い愛情と慈しみがこめられているものなのだと、改めて知ったような気がします。
供養の後も、横田さんはたくさんお話をしてくださって、その日のうちに東京のご実家に戻らなくてはいけないと聞いていたのに、お時間を取らせて申し訳なかったです。(東京に着いたのは、夜中だっただろうなぁ…)
でも、お兄ちゃん猫の思い出がいっぱい残っている我が家で、供養していただいて、弟分、妹分の猫達も撫でていただいて、お兄ちゃん猫の話をたくさんできたこと…なんだか、お兄ちゃん猫の思い出がまたひとつ増えたようで、とても嬉しかったです。

クロはお兄ちゃん猫に育ててもらった弟分だし、クリスはお兄ちゃん猫がなくなって、命の期限がつけられた子を迎えることが供養になると思って迎えた猫だし、ミルクもきっとお兄ちゃん猫が縁をつないでくれて来た子だと思うのです。
振り返ってみると、私たち家族のすべてが、お兄ちゃん猫とどこか繋がっているのですね。
そんな家族みんながそろって、お兄ちゃん猫の7回忌が出来たこと…まだ、私の中でうまく整理がつかなくて言葉にできないのですが、とても大きな出来事だったのだと思います。
供養をする、というのは、言葉で言うと簡単だし、ある意味儀礼的にも見えることですが、残された者たちにとっては様々な意味があるものなんでしょうね。
法事の後、思い出がいっぱい胸によぎって、命のことや、どうしても寿命が違う小さな家族と共に暮らすことの意味、出会った縁のことなど…いろいろ考えすぎて、命日の夜には、なんだか熱が出てしまった私でした(笑)。




そして、法事の翌日の命日には、缶詰やカリカリのお供えに加えて、お兄ちゃん猫の大好きなササミと鮎を焼いて供え、お下がりを弟妹猫たちがいただきましたよ。
(ついでに、人間の夕食も、ササミとみょうがの胡麻和えに、焼き鮎になったりして(笑))




 
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       クリス 「ぼく、愛護センターにいた頃から、ずっと優しい猫さんに見守られている気がしてるのよ…」



       お兄ちゃん猫が、優しく居場所を譲ってくれたんだものね。

       まるで、「赤ベコ」みたいなポーズで、くつろいでいるクリスです(笑)。

       法事の時はちょっと緊張していたけど、それでも気になるようで遠くからじっとお経をあげる横田さんを
       見ていました。
       お坊様に撫でていただいたのだから、ご利益あると思うよ。

       










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        ミルク 「昨日から、綺麗なお花が飾ってあるわ。素敵ね」




        ミルクは、法事の時も、いつも通りの「強気なおてんば娘」でした。

        ある意味、平常運転というべきか…ウーウー文句を言っていましたが、優しく許していただけて
        良かったです…。










 
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       ミルク 「そして、美味しそうなご馳走もあるのよね…こんなに可愛い妹ですもの、
            少しくらいいただいても、きっとお兄さんは許してくれると思うの」



           まったくもって、いつものミルク。平常運転です。











 
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          ミルク 「ええ、許してくれると思うの。こーーーんなに可愛い妹のすることですもの!」



          両手までかけた〜! この平常運転おてんば娘め〜!

          この後、もちろん、ひっぺがしました(笑)。







      さて、みんなでご馳走を食べて、賑やかだった命日の夜。

      夫が、クリスとミルクを二階に連れて行って寝かせてくれて、私はクロと二人、リビングに残りました。

      ろうそくに火をつけ、改めてお線香をたいて、お兄ちゃん猫にそなえます。







 
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       その時、クロはいつになく大人しく、お兄ちゃん猫の祭壇の近くの椅子に乗り、

       じっと写真を見つめていました。











 
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       実のところ、クロは、法事の時も、ずいぶん神妙な顔をしていたのです。

       お客さんが苦手で、誰かが家に来ると、ずーっと「ガオーーー、ガオーーー」と大声で鳴き続けるのが
       常なのに、法事の時は、最初に少し鳴いただけ。

       お経があがっている時は、これは夫も同じことを言っていたのですが、クロはじっとお経を
       聞いていたのです。


       今いる3匹の中で、お兄ちゃん猫と暮らしたことがあるのはクロだけ。

       子猫の時に我が家に来て、大きくなるまでお兄ちゃん猫に育ててもらったクロなのです。

       お兄ちゃん猫の写真を見つめて、この時、いろいろなことを思い出していたのでしょうか…。



                  …まぁ、思い出といっても、






 
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               お兄ちゃん猫が優しいのをいいことに、ガブガブ、ケリケリした思い出とか。








 
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               尻尾をガブガブした思い出とか。

               子猫の頃は、そんなことばっかりしてましたからね(笑)。









 
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               でも、すぐに、お兄ちゃん猫より大きく育ったんだよね。


               それでもお兄ちゃんには、頭が上がらなかったっけ。









 
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                お兄ちゃんは、優しくて、あったかくて、大きかったね。





          実は、最近、我が家の猫達にもいろいろなことがありました。

          まずはクリスが、夏に受けたエコー検査の結果、腎臓が悪くなりつつあることが分かりました。

          年齢的な慢性腎不全ではなく、おそらく生まれつきか、家系的に腎臓が弱かったのだろうと
          言われています。

          今はまだ、尿検査、血液検査でも出てこないくらいの初期で、エコー検査を受けておいて
          良かったのですが、
          これから少しでも腎臓を長持ちさせられるように、気を配ってあげなくてはいけません。

          でも…そういう体質の子だったのなら、なおさら、私たちが引き取って良かったと思うのです。



          

          そして、クロは、少し前の検査で、甲状腺の数値が上がっていることが分かりました。

          こちらもまだ、薬や治療が必要な段階ではありません。

          ただ、甲状腺機能亢進症であれば、お兄ちゃん猫と同じ病気です。お兄ちゃん猫は発見が
          遅れましたが、その失敗から、クロには毎年、甲状腺の検査も受けさせていました。

          それで早期発見できたのなら…それは、お兄ちゃん猫のおかげです。

          お兄ちゃん猫の頃にはなかった治療食や薬もあります。

          


          お兄ちゃん猫を見送った時、私は心身ともにかなりのダメージを受けました。

          寿命が人間よりも短い猫と、また一緒に暮らすことが怖い…そういう気持ちもなかった
          わけではありません。

          でも、お兄ちゃん猫は、最後まで、私を心から信じて、全てをゆだねてくれていました。

          私がすることは安心して受け入れ、信頼した目をして私を見つめてくれました。

          生まれてすぐに兄弟たちと箱に入れられて捨てられ、冷たい雨に打たれて他の子たちは
          みんななくなった後、ひとり生き残ったお兄ちゃん猫。

          「人間と一緒に暮らして、私は生き延びて、長生きして暮らしたのですよ」

          …そう言ってくれていたのだと、そう思うのです。

          今の世界は人間の世界で、猫が野生としてのびのびと生きられるだけの自然は、
          少なくとも日本にはほとんどないでしょう。

          だったら、いつか悲しい思いをすることが分かっていても、
          どんなに胸が引き裂かれそうな気持ちになるか分かっていたとしても、

          それは我慢しよう。耐えられなくても、耐えよう。そう私は思いました。

          時間は過ぎてゆくもので、後戻りはしないから、我が家の猫達も年を取るし、
          体調も変わることもあるでしょう。

          それでもやっぱり、家族として、守り守られて、安心して暮らしてほしい…
          今は、そう思います。

          そんなことを思わせてくれたのはお兄ちゃん猫だから、だから、やっぱり。



          クロとクリスとミルクは、お兄ちゃん猫の弟と、妹なのです。





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          長い記事になりました。最後まで読んでくださった方には、感謝します。


                 ありがとうございました。

三年目

 
一日、一日と秋も深まり、近所の桜並木の葉も茜色に染まっています。
桜の紅葉は、どこか華やかで明るく、見ていて心が慰められますね。

そんな秋真っ盛りの一日…先日、十一月五日は、私の大切な「お兄ちゃん猫」ことグレースの、三回目の命日でした。
この日の夜遅く、日付が変わる少し前、お兄ちゃん猫は長い眠りについたのでした。
お兄ちゃんの写真の前には、いつも小さな花と簡単なお供えがあるのですが、
この日はお花を増やし、好きだったお魚やササミを添えて、一日、ゆっくりとお兄ちゃんのことを考えて過ごしました。




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あれから三年が経ち、弟分だったクロはシニア世代に入り、茶トラのクリスと白猫ミルクが新しく加わり、今では三匹兄妹として我が家で仲良く暮らしています。
血のつながりもない三匹がこうして一緒に暮らしているのは、お兄ちゃん猫が私たち夫婦に「猫と暮らすことの楽しさ」を教えてくれたから。
一度は人間に「いらない命」として捨てられたとしても、他の人間に迎えられることができれば生き延びて、19才という長寿を生き続けることもできるのだと…猫にはそういうチャンスもあるのだと教えてくれたからです。
生後三週間足らずで捨てられ、そこで命が終わってしまう可能性もあったお兄ちゃん猫は、同じ箱の中で力尽きてしまった兄弟たちの分まで頑張らなくてはいけないと思ったのでしょうか、本当に長生きしてくれました。
長く生きて、私たちに、長い幸せの時間をくれました。








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そんなお兄ちゃん猫の弟分、妹分達は、命日のこの日も、写真のお兄ちゃんが見守る中で仲良くソファでくっついてお昼寝していました。
それはいつもの風景なのですが…この日、ちょっと珍しいことが起きたのです。








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突然、クロがクリスを舐めはじめたのです。
クロは、普段あまり弟と妹に構うことがなく、自分から舐めてやることなんて年に一回あるかないかぐらいです。
じゃれかかるクリスを抑えるために荒っぽく舐めて牽制することはありますが、こういう風に自発的に毛づくろいしてあげることはほとんどありません。
お兄ちゃんの命日に、優しいお兄さんみたいなことをしてあげるなんて…どんな心境の変化だったのでしょうね。










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クリスはとても嬉しかったようで、ぐいぐいとクロに頭をくっつけていました。
もっと毛づくろいしてほしい、と言っているみたいでしたね。









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そのうち、突然、クリスが立ち上がったかと思うと…









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今度は、クリスがミルクを舐め始めました。
兄から弟へ、弟から妹へ…まるで、愛情のリレーのようですね。
こんな微笑ましい風景が見られたのは、初めてのことです。
それもお兄ちゃんの命日の日に…。なんだか不思議な気がしました。



ところで、普段、我が家のリビングに飾られているお兄ちゃん猫の写真は、
こちらのものです。





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もう最晩年の写真で、患っていた甲状腺疾患の影響もあって、少しきつい顔立ちになっているのですが、
お兄ちゃんをちゃんと撮りたいために買った一眼レフカメラで撮った、お気に入りの写真です。
それまでのコンデジカメラでは、なかなかうまく表現できなかったお兄ちゃんの微妙な毛色や、美しい目の輝きがきれいに出ていて、一眼レフを買って良かったと思えた一枚です。
でも、これ、この記事の最初の写真のものとは違うことがお分かりでしょうか。
実は、命日の日に我が家に飾られていたのは、いつも置いてあるのとは違う写真だったのです。
いつもの写真は、この日、違う場所にありました。
新潟県にある、長福寺というお寺で、仏様の御前に置いていただいていたのです。







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このお寺は「ペット霊園ソウルメイト」 というペットの霊園も兼ねていて、人間だけでなく、動物達のためにもお経をあげ、供養をしてくださるところです。
新潟は遠くて参拝することができないのですが、そういう場合は、写真や、ペットへ向けた手紙を書いて送れば、こうして仏様の御前に置いて供養をしていただけます。
我が家では、お兄ちゃんが永眠した年から、命日の日には、毎年、こちらのお寺に写真を送り、供養をお願いしています。
今年もお願いしていて、その時の様子がこの写真です。私が同封した缶詰なども、一緒に供えられていますね。
お経も供養も人間のために考えられたものではあるけれど、きっと、仏様は、動物達の命も人間と同じように慈しんでくださっているのだと思うのです。
だから…こんな風に、ペットとして生きた犬や猫や動物達にもお経をあげ、供養をしてくださるお坊様がいらっしゃるというのは、とてもありがたいことですよね。
供養の後、こうして写真もメールの添付で送っていただきました。
これを見ると、この日、お兄ちゃんが、この場所で、とても大きく、暖かく、豊かな優しさで満ちた光に包まれて清められたのだと…そして、今も私たちには見えないけれど、すぐそばにある世界で幸せにしているのだと信じることができるのです。



今は、供養していただいたお兄ちゃんの写真も戻ってきて、またいつものようにリビングの棚の上から私たちを見守ってくれています。
きっと、我が家のお守りになってくれているんですよね。







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お兄ちゃん猫が縁を結んでくれた、我が家の愛しい、小さな命たち。
お兄ちゃん…私たち夫婦と、弟のクロ、クリス、妹のミルクのことを、どうかこれからも見守っていてくださいね。





  



   
 

 
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今年も、私の大切な「お兄ちゃん猫」のお誕生日がやってきました。
お兄ちゃん猫が十九歳で永眠してから、もう三年が経ちます。

この日は、22年前に私がお兄ちゃん猫と出会った日で、本当の誕生日ではありません。
お兄ちゃん猫が生まれたのは、たぶんこの三週間ほど前、8月の中頃だったのだろうと思います。
今いるクリスとミルクは、逆算して推定の誕生日を決めていますが、お兄ちゃん猫の頃はそんなことを思いつかず、出会いの日を誕生日としていました。
クロの誕生日も出会いの日なので、我が家ではお兄ちゃん・クロと、クリス・ミルクで世代が別れているという気がしますね。
三年前のこの日の介護日記を読むと、お兄ちゃん猫は機嫌よくご馳走を食べて、体調も良かったようです。
毎年、この日は美味しいものが食べられるということを、お兄ちゃん猫はどう思っていたのでしょうか。
今日は、そんなお兄ちゃん猫の古い写真などを眺めながら、少し思い出話をしたいと思います。
たくさんの写真と、長い長い文章で作る記事になると思います。
お時間のある時にでも、読んでいただけると嬉しいです。




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お兄ちゃんの子猫時代の写真は、ほとんどありません。
実家に帰ればもしかしたらあるかもしれませんが、少なくとも私の手元には今はありません。
その頃、私はちゃんとしたカメラも持っていなかったし、デジカメもなかった時代、そんなに頻繁に写真を撮る習慣もありませんでした。
今思うと、本当に惜しいことをしたと思います。
お兄ちゃんの子猫時代は本当に可愛く、当時はほとんど見たことのない「アメショー・クリームタビー」そのものの淡いミルクティ色のうずまき模様のある子猫だったのです。
近所の方達からも、こんな可愛い子猫は見たことないと驚かれるお兄ちゃん猫は、私の自慢でした。
捨て猫なのでどんな生まれだったのかは不明ですが、アメショーの血を引いていたのは確かだったのだろうと思います。
確か五歳ぐらいまではアメショーの渦巻き模様もくっきりと出ていて、その後は毛色が濃くなり、模様も消えてきましたが、目の横のラインなどは最後まで残っていましたね。

お兄ちゃん猫を飼い始めた時、私は、母に「最近は、猫も家の中だけで飼うようにしたほうがいいってことになってるみたいよ。この子はお外に出さないようにしよう」と言いました。
たぶん、雑誌か何か読んで得た知識だったと思います。
母も賛成して、22年前の田舎町では珍しく「室内飼い」をすることになりました。
上の写真は、貴重な外出時のもので、だいぶ毛色が濃くなってわき腹の渦巻き模様もぼやけているので、十歳に近い頃だと思います。
リードをつけて公園にお散歩に連れて行ってあげたのですが、室内ではなかなかきれいに撮れなかったお兄ちゃんの写真が、きちんと撮れたというだけで、私にはお気に入りの一枚になりました。
当時、使い捨てカメラで撮ったものを、今、デジカメで「写真を写真に撮る」ということをして撮ったものなんですけどね(笑)。







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若い頃のお兄ちゃんは、アメショーの血を感じる骨太で筋肉質、でもふっくらとした印象の大柄な猫さんでした。
でもアメショー体型にしては足が長く、顔も丸顔というよりは鼻が高くて顎が小さい独特の顔立ちでした。
何より綺麗なのはその毛並みで、絹のような手触りに濡れたような光沢があって、光の加減でミルクティ色の毛先が銀色に光って見えるような、そんな見事な艶でした。
水がかかっても水滴にしてはじいてしまうような、つやつやとした毛並みを覚えています。









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お兄ちゃん猫が若かった頃、妹分ともいえる女の子猫達が三匹いました。
一匹は若くしてなくなってしまいましたが、あとの二匹が上の写真の子達です。
(もうちょっといい写真があれば良かったのですが…。背景もお見苦しくて、すみません。確か衣替えの最中に乱入して来た所を撮ったような…)
白黒はちわれの子と、真っ白な子。どちらもお兄ちゃんより二つ年下です。
それぞれ違う場所から引き取ったので、血縁はありませんが、お兄ちゃんは妹達を可愛がり、ご飯も、オモチャも、寝る場所もなんでも譲ってあげていました。
妹達もお兄ちゃんを慕っていつも寄り添っていて、この頃からお兄ちゃんは「お兄ちゃん」と呼ばれるようになりました。
この後、私が結婚して実家を離れ、お兄ちゃんを連れて行ってしまった為に、兄妹達を引き離す結果になってしまいましたが、この子達もそれぞれ十五歳、十六歳まで長生きしてくれました。









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やがて私も結婚することになり、どうしてもお兄ちゃんと離れられなかった私は、遠く離れた嫁ぎ先に、お兄ちゃんを連れて行ってしまいました。
仲の良かった妹達と離してしまったことは、今でも申し訳なく思っています。
お兄ちゃんは嫁入り道具猫として、はるばる海を渡りました。
上の写真は、とてもお兄ちゃんらしい表情がよく撮れていて、これも気に入っている一枚です。
当時は使い捨てカメラなので、外で撮ったものでないとどうしてもうまく撮れないんですよね…。


そして、私と夫と一緒に新しい生活をスタートさせたお兄ちゃん。
一人っ子として、蝶よ花よと可愛がられ、義実家に連れて行っても「綺麗な猫〜!」と褒め撫でられ、楽しく過ごす毎日だったと思います。
そんな穏やかな日々の中で年月は流れ、お兄ちゃんが十歳になった7月のある日、静かな生活を破って黒い闖入者が飛び込んできました。








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黒猫の弟分、クロの登場です。
生後一ヶ月で、捨てられたのか親とはぐれたのか、浜辺をうろうろしていたクロは、子猫らしい物怖じしない性格でした。
シニアになったお兄ちゃんに、活発すぎる子猫の相手は申し訳なかったのですが、お兄ちゃんはクロにたじたじとなりながらも、よくお世話をしてくれました。
獣医さんにも「こんな活発な子は初めて」と言われる暴れん坊だったクロは、お兄ちゃんが優しいのをいいことに、飛びかかり噛みまくり蹴りまくりと好き放題だったのですが、お兄ちゃんは本当に辛抱強かったです。






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そうして、お兄ちゃんに甘えながら、クロはすくすくと育っていきました。
お兄ちゃんに追いかけっこをせがむこともなくなり、つかず離れず、の大人猫の付き合いが出来るようになってきました。
それでも、体が大きくなっても、やっぱりクロはお兄ちゃんの弟でした。









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静かに、穏やかに時間が流れていきました。
クロはもっと大きくなり、そして、お兄ちゃんは少しずつ、少しずつ、体が小さくなってゆきました。
いつの頃からか、つやつやした絹のような毛並みが割れて見えるようになり、たくましかった太ももが痩せているのが分かるようになりました。









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お兄ちゃんは、ずっと変わらず、穏やかで優しいお兄ちゃんでした。









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食べられなくなっても、美味しいものの匂いがするとキッチンに来て、いつものようにマットに座って私を見上げる。
歩くのがつらくなっても、いつものようにソファの上や私の膝でくつろぐためにフラフラと歩を進める。
昨日と変わらない今日を、今日と変わらない明日を、淡々と生きてゆく。
たぶん生まれてからずっと、環境が変わっても、妹達と出会い、離れても、弟ができても、お兄ちゃんはいつも優しく、こだわらず、物静かに…。
そうして年月を重ねてきた。十九年と二ヶ月、重ねてきた。
だから最後まで、その変わらない日々を過ごそうとしていたお兄ちゃんでした。


お兄ちゃんは、長い眠りにつきました。












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秋が過ぎ、冬が来て、クリスマスの日。
まだあどけなさの残る茶トラの男の子がやってきて、今度はクロがお兄さんになりました。








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翌年の9月、お兄ちゃんの二十回目のお誕生日。
お兄ちゃんを写真でしか知らない茶トラのクリスは、お兄ちゃんのために買ったケーキに興味津々です。
誰を祝っているのか、私達が誰のことを思い出しているのか…クリスには分かっていたのでしょうか。










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そしてまた一年が経ちました。
お兄ちゃんの二十一回目の誕生日を、またクロとクリスと一緒に祝った後、その翌月に、小さな小さな女の子がやってきました。
女の子は、耳とシッポが、若い頃のお兄ちゃんによく似たミルクティ色でした。








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今、血のつながりのない三匹の猫達が、兄妹としてひとつ屋根の下で暮らしています。
三匹の弟と妹が、お兄ちゃんのお誕生日のご馳走を一緒に食べて、お兄ちゃんが好きだったソファでくつろいでいます。
どの子も、誰か人間が手を貸さなくては生きていくことが出来なかった猫達です。
私達夫婦がその誰かになることが出来たのは、お兄ちゃんがいてくれたから。
お兄ちゃんが、猫と一緒に暮らすことの楽しさと、幸せと、豊かさと、胸を引き裂かれるような悲しみと、その悲しみを乗り越えることの大切さを教えてくれたからです。
どの子も、お兄ちゃんの代わりではなく、生まれ変わりでもありません。
でも、その体のどこかに、今は自然界の大きな世界に溶け込んだお兄ちゃんの心の一部のような…お兄ちゃんが私達に送ってくれたメッセージのようなものを背負って、ここにいてくれている子達のような気がしています。
お兄ちゃんの弟、妹になったこの子達が、お兄ちゃんと同じぐらい、それを越えるぐらいに元気で長生きできますように。








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お兄ちゃんの猫生の十九年と二ヶ月程のうち、私がお兄ちゃんと離れていたのは、お兄ちゃんが生まれてから家に来るまでの三週間ほどと、私が結婚して新居が落ち着くまでの一ヶ月ぐらい。
それ以外は、ずっとずっと一緒でした。
お兄ちゃんと出会えて、共に暮らして、最後までそばにいることができて、
私は幸せです。


 

11月5日、午後11時32分

 
お兄ちゃんは、家族が見守る中、息を引き取りました。
三十分以上に渡る長い時間、心停止と蘇生を繰り返し、
目を閉じることなく、
粗相一つすることもなく、
最後まで、苦しいというよりは、戦い抜いてゆきました。
本当に、立派な、男らしい顔でした。

皆様、見守っていただき、本当にありがとうございました。


 
 
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先日から、お兄ちゃん猫のことで、皆様にご心配いただきまして、本当に申し訳ありません。
でも、お兄ちゃんは、この通り元気そうにしていますし、ふっくらしてとても幸せそうです。
ついさっき撮影した、十九歳になりたてのお兄ちゃんです。元気でしょう?

高齢でもあり、なかなか若い頃のようにはいきませんが、
本日、十九歳のお誕生日を迎えました。
これから、少しでも長く一緒にいられるように、私もがんばります。
今夜はお魚をたっぷり用意して、楽しいパーティになると思います。クロも、ご馳走をお相伴できそうですね(笑)。

今日は、ご無沙汰している皆様のところに、久しぶりにお邪魔させていただきたいな、と思っています。
出しそこねた暑中お見舞いの代わりのカードでも、お届けすることができたらいいのですが。






                  追     記  
 





追記です。
この夜は、お兄ちゃんのお誕生日パーティでした。
みんなで盛り上がりましたよ〜♪



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                     立派なバースディケーキです♪
ろうそくは、とりあえず三本立てました。本当なら十九本。人間の年に直すと、約92本必要になりますね〜(笑)。







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                  ケーキのリボンをつけたお兄ちゃん。
                ちょっとムカついてます(笑)。すぐにどけてやりました。






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        そしてメインディッシュ。鮎の(塩なし)焼きまるごとです!
          お兄ちゃんの大好物。でも、私がほぐしてやると、身はほんのちょっぴりに(笑)。
          治療食を食べているお兄ちゃんですが、今は体重を減らさないように、
          食べたいものを食べさせるのを優先していいと獣医さに言われています。







                  そして、そんな盛り上がりの中、こっそりと…


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          クロ 「お兄ちゃんがリボンいらないなら、クロがとってやるニャ」 (不敵な笑み)








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              クロ 「とりゃー!! ニギャーー!!!」
              この直後、あまりの動きの激しさに、撮影不可能に。






こんな、お兄ちゃんのバースディナイトでした♪

十九年前のこの時間には、ちっちゃなちっちゃなお兄ちゃんはもう私の実家にいて、
タオルを敷いたかごの中ですやすや眠るお兄ちゃんを、家族みんながニコニコしながら覗き込んでいました。
あの頃、家族の絆をより深めてくれたお兄ちゃん。
今も、大切な私の家族です。



 


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