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朝井リョウ 集英社
これは、自分もこどもも同世代の女の先生が紹介してくれた本です
「ぱぱっと読めて、今の高校生ってこんな感じなんだよっていうのがすごく伝わってきたよ」
って聞いて、読みたいな〜と心のどこかにひっかかっていて、
この度、市の図書館で見つけて、早速借りて読みました。
本当に高校生くらいの子達の心がよくわかる。
それもそう、作者の朝井リョウさん、なんと、1989年生まれ。
だから、ありのまま、等身大で描いているんだろうね。
でも、最初の10ページくらいは、読みにくく感じてしまった。文章になじめないっていうか(苦笑)
だけど、読んでいくうちに、私が驚いたのは、この子たちの気持ちをまるごと自分がわかるってこと。
40ウン歳の私にも、高校時代があったのだ。
この題名の桐島くんは、この本の中に、一度も登場しない。
桐島君は、バレー部のキャプテンであり、正リベロ要員。
その桐島くんがなぜバレー部を辞めたのか、
その本当の理由が、話を読むうちにわかっていくのかなと読み始めた。
・・・「告白」のパターン?みたいな??
目次に、人の名前が連なっているんだもの。
でも、そうなんだけど、そうじゃない。桐島くんが辞めた理由が大事なんじゃないんです。
この同じ高校に通ういろいろな高校生たちからの視線で、
「桐島、部活やめるってよ」と話される、そのとき、その瞬間を、描いている。
例えば、リベロの控えだったちょっとチビの風助。
風助にとって、桐島はどんな存在だったのか。
いつも、放課後の運動場を見つめているブラスバンド部のしっかりものの部長さん、
彼女は、いつも何を見ていたのか。
映画大好き映画研究部の前田君・・・でも、クラスでの位置が低いんだよね。
中学の時の前田君も今の前田君もちっとも変わっていないのに、どうして、人としての位置が下がるの?
可愛い女子№1グループの一人、実果ちゃんの意外な真実。
そして、いつもちゃらちゃらしていて女の子と遊ぶことが命?っぽい、宏樹。
彼らの生活がリアルに見える。
高校時代に自分も、考えたこと思ったことが、この子達の中に、山盛り。
例えば、桐島君みたいに精一杯部活をがんばりたい!
部活に燃えたい!人にどう思われようとも!って気持ち。
でも、がんばってどうなるんだよ・・・って気持ち。
だから、適当に楽しく笑ってみんなでわいわいやってたらいいじゃんって気持ち。
学校の中に、妙な人種のランク付け?!みたいなのがあって、自分も上のランクに憧れてたり。
特別なおしゃれなグループにちょっと入ってみたいな〜みたいな憧れ。
そういう人たちは、いつも楽しそうでいつも明るくてスポーツができて目立ってて。
そんな人たちは、くそ真面目には取り組まない、なんでも楽しく茶化してて・・・。
それが明るいって事。
で、そういう人たち同士が付き合うんだよね・・・
まじめに、地味〜な人たちは、今で言う「おたく」とか「マニア」なんて感じでくくられて、
クラスの中で存在を消してて、派手グループとは同じ舞台には絶対たたない。
目立たないようにその仲間たちだけでだけひっそり生きていく。
そんな感じのことがあったあった。
あぁはなりたくないよねって気持ち、
反して、そんなことどうでもいいじゃん!って気持ち。
本の中で、創作ダンスのグループぎめのことがあったけど、
私もあったあった。
やっぱり位置の高いグループに入りたい気持ちがあって、その位置の高い子たちと一緒にいつもいた。
全然心休まらないのに。
(だって、人のことをばかにして笑ってたりする雰囲気が好きじゃなかった。楽しいって思うことが違った。)
でも、いい場所はキープしたかったんだよね。・・・いい場所ってなんだよって思うんだけど、
やっぱり、一人になることや、位置が下がるのはいやだったんだと思う。
でも、私もその子たちとおんなじよね。だって、低いグループにはいたくないって、結局人のことを
上下をつけて勝手に判断して見てたってこと。
今、まったくこんなことがなくなったとは言わない。
やっぱり、自分に自信がないところがあるんだろうな、
職場でも、子どものお母さんの集まりでも、空気読んで合わせてたり、
人間づきあいも計算してるところもある。
でも、やっぱり、長く生きてきて、自分の言いたいことはやっぱり言いたいとか、
大勢の人に好かれることよりは、少数でも自分が自分らしくいれる人を大事にしたいって思う。
最後に、チャラ男の宏樹が言った。
『一番怖かった。本気でやって、何もできない自分を知ることが』って。
私も、毎日、「なんかなぁ」とイライラしていたような気がする。
高校くらいの頃。
いろんな気持ちを誤魔化してきてきたことに、気づいた1冊。
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こんばんは、この本は私も以前から気になっていました。年齢的(ウルトラマンと同い年です)にきついかな〜と、思ってましたが、こちらを見て読んでみよう!と決意しました。実は今日、図書館で見かけたので、また行ってみます。
2011/2/20(日) 午後 6:46 [ みろ ]
みろさん、いらっしゃいませ。
コメントありがとうございます。
もしよかったら、読んでみてください。
軽い感じで言葉がさらっと続いていくので、はじめ、かなり意識しないと状況が浮かんでこないというか、入り込めない感じがしましたが、バレー部の風助あたりから、だんだん面白くなってきたように思います。読んだ後の、ご感想がが聞きたいです。
2011/2/20(日) 午後 7:13
この本、有名ですが、読んだことがありません。
そうなんですか、高校生たちの視線なんですね。
興味ありますねえ。
私も背伸びしていた時期がありました。
実際よりも自分が出来るって見せたくってね。
でも、今ようやく、ありのママで生きていられるようになって、ほっとしています。
等身大で生きるっていいですねえ。
図書館で予約してみようかな?
ポチ!!
2011/2/20(日) 午後 8:58
こんばんは〜
アタシも気になってる1冊。
このお方、ウチの1号と同じ年〜
で、2号は高校生…
この方、どんな感性の持ち主かと〜っても興味あります。
2011/2/20(日) 午後 8:58
うさママさん、もしよかったら、読んでみてくださいね。
そんなに格言が入ってるわけではないです。
あぁ高校くらいってこんなことを大事に思ってたな。
狭い世界の中で、それでも、必死にがんばってたんだな。なんて、気づく本でした。
2011/2/20(日) 午後 9:50
norinoriさん、興味ありますよね〜。
私も、始めは娘や息子の高校生活がのぞける??なんて思って読んだけど、自分の高校時代にタイムスリップしたかのように重ねて読んでしまいました。
単純な私でした(笑)
読んだら感想教えてくださいね。
2011/2/20(日) 午後 9:52
おじゃましちゃいました♪
ももたろうさん、さすがに本の紹介の仕方が的確ですね☆
うん!うん!って思いました。
ホントに私たちの年代の人たちでも読んで良かったと思える本ですよね☆
2011/2/20(日) 午後 11:09
辻村深月さんの「名前探しの放課後」の中に、高校生が自分のランクにこだわる描写が出てきて、本書もミステリーテイストで書かれている共通項から、朝井さんはもしかしたら辻村作品のファンなのかもと思ったりしました。
瑞々しくって、若さが眩しい作品でしたが、二作目はよりお上手になられていて、密かに注目している作家さんです♪
トラバ返しさせてくださいね(*^^*)
2011/2/21(月) 午前 9:06
イマドキの高校生も昔の高校生も根っこのところではそんなに変わっていないんだな〜と思わせる小説ですよね・・・
何年過ぎていようがフッと読者自身の高校時代を振りかえさえる文章だなと思いました
2011/2/21(月) 午後 4:47
やり方がわからず悪戦苦闘、なんとかTBさせていただきました
m(. .)m
2011/2/21(月) 午後 4:55
ほっとさん、いらっしゃいませです。
コメントもありがとうございます。
本当に、若い時の気持ちを思い出して、そんなことが重要だったんだなんて、ちょっと振り返ってます、はい。
2011/2/21(月) 午後 8:45
金平糖さん、さすが、お詳しいですね。
コメントが一味違います・・・。
朝井さんの2作目も読んでみたいです。
また、いろいろ教えてください。
2011/2/21(月) 午後 8:46
もたもたりんさん、コメント&トラバありがとうございます。
本当にその通りで、私自身が高校生の気持ちに戻れて、くすぐったいような胸がきゅっとなるような。
読んでよかったな〜。
娘や息子にも紹介してみようと思います。
2011/2/21(月) 午後 8:48
新聞のお薦め図書で紹介されていたのですが、手に取ったことはありませんでした。
でもでも、ももたろうさんのこの記事を読んで、おもしろそうだなぁと思いました。
高校生の頃の心情を思い出せますか?
思いだせるかなぁ?(^^ゞ どんな自分やったかな・・・
2011/2/24(木) 午後 11:02
風さん、よかったら読んでみてほしいな〜。
風さんがどんな高校生だったか、知りたいな〜。
2011/2/25(金) 午後 7:36
読みたいと思っていたけど、書名をうろ覚えで、図書館で検索できませんでした。私の高校時代は、徹底的な受験校だったので、部活はなし。大学は、徹底的な苦学生だったので、やはり、部活はなしでした。
2011/3/22(火) 午前 5:45
あっという間に、読める内容です。
もし、読まれたら、どう思われたのかお聞きしたいです。
2011/3/22(火) 午前 7:28
読みました。
なんだか、やっぱり、自分は普通の高校生活を送ってないんだなって改めて思いました。高校受験に失敗して、時に特徴のない私立の男子校に通って、受験失敗を取り返したくて、勉強ばかりしていた3年間でした。ただ、その分、この話に出てくるランク付けなんかもあんまり意識してなかった気もします。
勉強と友達以外なんにもなかった高校生活です。恋いすらも。
ただ、その後の大学生活への強い強いあこがれだけが支えの高校生活でした。
トラバさせていただきます。
2014/3/9(日) 午後 3:08 [ あみやけ ]
あみやけさん、それぞれ生きてきた道も本当に違いますよね。
このごろ、みんなそれぞれ、ステキな伝記が書けるよね〜って。
そこにドラマがたっぷりあるんですよね。
だからこそ、本を読んだ時に、ぁ、一緒〜っとか、ここは違うなと思いながらいろいろ考える機会をもらえるんでしょうね。
本を読みながら自分を振り返ってる気がします。
2014/3/9(日) 午後 8:06