日本の近世美術 〜文化・風俗〜

都市の風俗画の全盛期ともいえる、桃山から江戸初期の近世美術史についてお勉強します!

仙儺想

あまり有名ではないかもしれませんが、仙儺想陲鬚款匆陲靴茲Δ隼廚い泙后

江戸時代の臨済宗古月派の禅僧、画家であり、禅味溢れる絵画で知られています。

美濃国武儀郡で生まれて、月船禅彗に師事。
博多の聖福寺の住持を二十年務め、多くの洒脱・飄逸な禅画を残しました。


仙僂亘枴な生き方でも知られ、狂歌も多く詠んだそうです。

美濃国において新任の家老が悪政を行ったことに対して
「よかろうと思う家老は悪かろう もとの家老がやはりよかろう」

また、絵を依頼に来る者が後を絶たないことについても、自分の家をトイレになぞらえる狂歌を残している。
誰もが来ては紙を置いていくということで
「うらめしやわがかくれ家は雪隠か 来る人ごとに紙おいてゆく」

※狂歌というのは、社会風刺や皮肉、滑稽を盛り込んで、五・七・五・七・七の音で構成した諧謔形式の短歌です。

狂歌は、近代以降はまったく流行らなかったようです。
社会風刺や皮肉って面白いですが、普通の人が趣味としてやるには合わないってことですかね?

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伊藤若冲

最近、若冲の作品を観る機会がありまして、とても感動したのでご紹介を・・・

写実と想像を巧みに融合させた「奇想の画家」として、曾我蕭白、長沢芦雪と並び称せられる人物だそうです。

若冲は、狩野派の画法に通じた後その画法を捨て、宋元画に学び模写に励んだとされています。
さらに模写に飽いた若冲はその画法も捨て、実物写生に移行したそうです。

その超絶した技巧や奇抜な構成などが再評価され、飛躍的にその知名度と人気を高めています。


「動植綵絵」30幅は若冲の代表作

多種多様の動植物がさまざまな色彩と形態のアラベスクを織り成す華麗な作品である。
また、当時最高品質の画絹や絵具を惜しみなく使用したため、200年以上たった現在でも保存状態が良く、褪色も少ない。

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幸若舞

幸若舞とは、室町時代に流行した語りを伴う曲舞のことです。

能や歌舞伎の原型といわれていて、日本最古の舞楽として700年の伝統を持っています。


中世から近世にかけて、能と並んで武家に愛好された芸能でもありました。

武士の華やかにしてかつ哀しい物語を主題にしたものが多く、これが共鳴を得やすかったためいわれています。

一ノ谷の合戦の平敦盛と熊谷直実の「敦盛」は特に好まれました。

「敦盛」は、織田信長が桶狭間の合戦出陣時に舞ったとされ、「人間五十年、下天の内を比ぶれば…」の一節で有名なものです。

ほかにも、武士舞的な要素が強かったため、織田信長のほかにも豊臣秀吉といった戦国武将に愛好されていたそうです。


江戸時代に入ると幕府の式楽としての能楽よりも上席を遇せられる時期もありましたが、しだいに衰退してしまったということです。

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浮世絵

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浮世絵は江戸中期以降のものであるという考えが一般的なので、桃山から江戸初期の文化風俗を扱っているこのサイトでは「???」ということでご紹介していませんでした。

ただ、江戸時代の絵画というと浮世絵を思い浮かべる方が多いと思いますので、簡単にご紹介したいと思います。


江戸中期後期においての浮世絵は、以前ご紹介した桃山時代の風俗画に対応するものだと思って頂いて構わないと思います。


ところで、浮世絵というと木版画をイメージする方が多いと思いますが、実は肉筆画のものもあったのです。

やはり肉筆画は一点物なので、有名な絵師のものはかなり高価だったそうです。

それに対して木版画は同じものをたくさん刷れるので、一般の大衆にも手に入れることができるものだったんです。


これほど高品質な芸術品が庶民にまで広まったのは、世界的に見ても浮世絵だけだといわれており、海外での評価の一因ともなっています。

また、色彩鮮やかな版画群は世界的にも類が無く、ゴッホなど多くの画家にも影響を与え欧米の一流美術館などに数十万点も収蔵されています。

これだけの数の海外美術品が収蔵されているのは浮世絵だけであり、また、中世の庶民生活を描いた記録としても世界的に珍しいそうです。

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風俗画

桃山時代の絵画の特徴のひとつに、京都の市街(洛中)郊外(洛外)を描いた洛中洛外図といわれる風俗画の隆盛があります。

そのほとんどは屏風絵で、美術としての価値はもちろん、当時の都市や建築、武士や庶民の生活などを知る史料としても貴重だといえます。


洛中洛外図は、御所、幕府、武家屋敷などが大きく描かれていて、政治的な意図のもとに制作された風俗画といえるかもしれません。


また、洛中洛外図は数多く現存していますが、16世紀に描かれたものは4作しかなく、初期洛中洛外図と呼ばれています。

そのなかの一つである上杉本を見ると、庶民の生活する姿が生き生きと描かれていますが、そのまわりの武家屋敷が金の雲に覆われているのがとても興味深いです。


ちなみに江戸時代以降も、多くの洛中洛外図が描かれています。

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千利休

千利休は最も有名な茶人だと思いますが、室町以来の侘茶(わびちゃ)を完成させたと言われています。


また、利休は茶室の普請においても、多くの画期的な変革を行っています。

なかでも特筆されるのは「窓」の採用です。

それまでの茶室の採光は障子による「一方光線」により行われていましたが、利休は茶室を一旦土壁で囲い、そこに必要に応じて窓を開けるという手法を取りました。

利休の茶室に見られる近代的とも言える合理性と自由さは、単に数奇屋建築にとどまらず、現代に至るまで日本の建築に大きな影響を及ぼしました。

そのほかにも、それまでは単なる通路に過ぎなかった空間を、積極的な茶の空間、もてなしの空間とする「露地」など、茶の湯を客として訪れ共に茶を喫して退出するまでの全てを充実した時間とする「総合芸術」として完成されたと言われています。


千利休による茶の湯の特徴は、茶室や道具も決して高価なものではなく、何も削るものがないところまで無駄を省いた簡素なもので、当時の天下人の豪華な城郭などとは対極にあるようなものだったようです。


千利休が、織田信長や豊臣秀吉に仕えて茶の湯を指導したことは有名ですが、利休は突然秀吉の勘気に触れて切腹させられています。

ちなみに、死罪になった理由ははっきりしていません。

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風神雷神図

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俵屋宗達の『風神雷神図』は、私がもっとも好きな作品のひとつです。

作者の俵屋宗達という名前を知らない方でも、この画を見たことが無い方は少ないのではないかと思います。


俵屋宗達は江戸時代初期の画家ですが、その伝記には不明な点が多くて、生没年すら分かっていません。


代表作でもある『風神雷神図』は、風袋を両手にもつ風神、天鼓をめぐらした雷神の姿は極めて独創的で、金箔、銀泥と墨、顔料の質感が生かされ、画家の優れた色彩感覚を思わせ、両神の姿を強烈に印象付けています。

ただ、現在は非常に有名な画ですが、江戸時代の当時にはほとんど知られていなかったようで、この作品に言及した記録や文献も無く、製作の経緯も分かっていません。


その後、多くの画家が風神雷神図を模写しましたが、そのなかでは尾形光琳の作品が有名です。

※上の写真は俵屋宗達の『風神雷神図』です。

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障壁画

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当時の城郭の内部には、豪華な障壁画が数多く描かれました。

そのなかで最も代表的な画人は狩野永徳ではないでしょうか。


狩野永徳の作品は、城郭と同じく焼失してしまったものが多いのですが、現存する代表作に『唐獅子図屏風』、『洛中洛外図屏風』、『聚光院障壁画』などがあります。

永徳といえば『唐獅子図』のようなスケールが大きく豪快な作品が知られていますが、現存する代表作の一つでもある『洛中洛外図屏風』は細部を非常に緻密に描写しており、細密描写にも秀でていたことが分かります。


ただ、個人的には『唐獅子図屏風』のように、見る者を圧倒するような豪快な作品が、当時の天下人に好まれていたのではないかと思っています。

※上の写真は唐獅子図屏風です。

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城郭

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桃山時代の城郭は、権力誇示のシンボルのような天守閣が築かれました。

それ以前の城郭は、戦国時代に築かれた山城という簡素なものだったようです。


初めての天守建築だとも言われているのが、あの織田信長が築いた安土城です。


安土城はご存知の通り、本能寺の変で焼失してしまい、その後継者となった豊臣秀吉が築いた、大坂城、聚楽第、伏見城なども残念ながら現存していません。


しかし慶長年間に入り、各地の諸大名が天下人に倣って築いた城郭が、いまも各地に残っています。

その代表ともいえるのが、姫路城ではないでしょうか。
※上の写真は姫路城です。

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桃山時代の美術

桃山時代は、室町幕府が滅亡した1573年から、徳川政権が確立するまでの時代をいいます。

美術史上の時代区分では豊臣家が滅亡した1615年までを桃山時代とすることが多いです。

その時代は50年程度の大変短い期間でありながら、特に絵画と建築において美術史上はとても重要視される時代です。

城郭の建築が発達し権力のシンボル的な天守閣が築かれ、御殿の内部は華麗な障壁画で装飾されました。

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