ももぢろう日記

関西フィルに所属するヴァイオリニストの日常について

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雪と本

 今日は朝から寒かった。風が強く、空は厚く雲がかかっている。午前中、来月のイベントの打ち合わせにピアニストを連れて行った。話をしながら、ふと窓の外に目を向けると、雪が降り始めた。朝から寒いわけだ。雪は予想を超えて強く降り、午後まで降り続いた。
 打ち合わせ後、近くの天婦羅屋で昼食を取る。あげたての新鮮な魚介類や季節の野菜が直接運ばれて来て、大変美味しかった。

 帰宅後、余りの寒さに、寝床に潜り込みながら本を読む。
 この数日、青木雄二氏の本を集中的に読んだ。「人生道」「唯物論」「罪と罰」というもの。彼は漫画家として「ナニワ金融道」を連載し、一世を風靡、後に漫画家を引退し、講演、著述の生活に入る。
 これらの本の文体は、極端に関西弁を強調し、関東以北の方々には理解されにくいものだろうが、それらを注意深く除いて行くと、深いインテリジェンスに裏打ちされた独自の世界観が展開されている事がわかる。カネに翻弄される一般庶民の悲しい現実をリアルに描き、情け容赦なく暴く。しかし、そこにはこの弱肉強食の残酷な資本主義と拝金主義に対する批判が込められており、弱い存在をどんどん切り捨てる現代社会のあり方に対し問題提起を行なっている。これらの痛快な内容に、一気に読んでしまった。
 もう1冊は浅田次郎氏の「勝負の極意」。彼は今では自他ともに認める現代日本を代表する人気作家だが、実は20年もの間、雑誌社に原稿を送り続けるも、全く作品が顧みられる事なく、その間、アパレル関係の会社社長、競馬の予想屋をはじめ、2足3足のわらじをはきながら、小説家として認められる日を夢見て、どんなに忙しく疲れ果てた日でも、毎日数時間原稿用紙に向い続けたと言う。当初、所謂極道系小説で世に出たというのは、「鉄道員」「壬生義士伝」の著者としての彼しか知らなかった私には、にわかに信じられなかったが。

 彼らに共通するものとして、アンダーグラウンドといっても過言ではない厳しく長い下積み生活があげられよう。その期間、彼らは自分の可能性を信じながら、爪を研ぎ続ける事を忘れなかった。彼らを取り巻いていた人間模様が、現在の彼らの作品や活動に直接的な形で生かされている事は、容易に汲み取れる事だ。

 長期休暇を利用して、軽い本を読み飛ばしするような気持ちでこれらの著作に向ったが、思わぬ宿題を突きつけられたようだ。ボケボケするのは今日で最後にしよう。



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