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第 38 回 住まいのヒミツ 【お庭タイムスリップ (2)】 引き続き、お庭タイムスリップ。今回は、平安貴族の優雅な庭遊びから、仏教文化の影響を受けた庭、そして、日本独自の哲学する庭、枯山水誕生を探検します! 平安の頃ともなると、少し大陸の影響から離れ、池を中心とした庭園文化が貴族の間で広く浸透します。当時の貴族の邸宅は寝殿造りと呼ばれ、寝殿 (主人が住み客と対応する場所) を中心に、その東西や北側に対屋 (たいや…妻子の住居) を配し、寝殿と対屋は渡殿 (わたどの…屋根のある廊下) で結ばれていました。この北半分と南半分に庭園を築いたのです。寝殿から庭を眺める気分で、見てみましょう。 まず、寝殿の前面には儀式や舞楽のために白砂を敷いた広い中庭。その南側に池が設けられています。池には中島が造られていて、橋が架けられ、その背景には築山が築かれています。池の東西には、池に臨んで建てられた釣殿 (つりどの…周囲を吹き放ちにした建物。主に納涼・遊宴に用いられた) を配し、さらにこれを東西の対屋と渡殿で結んでいます。 寝殿の北側に目を移してみると、湧き水があり、遣水 (やりみず…庭の池に引き入れた細い流れ) が、曲がりくねりながら寝殿と対屋を結ぶ渡殿の下を通り、池に流れ込んでいます。 貴族たちは、池での舟遊びの他に、この遣り水の水際に座り、上流から盃を流して、これが目の前に流れてくるまでに“歌を詠む”という遊び「曲水の宴 (きょくすいのうたげ)」を楽しみました。 さらに、庭や遣水の周囲には、草花を中心とした植物が植え込まれた「前栽 (ぜんざい)」を配置。前栽に植える草花を山野で掘りとることも遊びとし、同時にマツムシやスズムシなどの昆虫も捕らえ、庭に放ってその音色を楽しんだと言います。なんとも貴族らしい優雅な遊びですね。
●平安後期の庭の池は、極楽浄土
平安も後期になると、仏教的要素が入り、末法思想を取り入れた「浄土教庭園」が普及します。これは、寝殿造りのプランに浄土の世界を当てはめるというカタチで発展したもの。寝殿の位置には阿弥陀堂、対屋の位置に五大堂・薬師堂、また釣殿には鐘楼などを建てました。池は極楽浄土を表したもので、中島は極楽浄土における舞楽会の舞台となり、橋は極楽浄土へと渡る架け橋とされました。これが鎌倉・南北朝の時代に入ると、仏教でも「禅」の影響を受けたものに移行し、書院造の建築と庭が登場するのです。 ●禅の庭に登場する登竜門の語源 ご存知のとおり、禅は深山幽谷の大自然の中で思索をめぐらせ、座禅を組み、自らを変革することによって悟りにいたるというもの。禅を歩むものにとって華美な遊び心は不要です。そこで、舟遊びなどをするよりも、池のまわりを散策しながら思索をめぐらせる、回遊式庭園が誕生します。 この時代の庭の中でも最も特徴的なのが、「龍門瀑 (りゆうもんばく)」という石組みの存在です。 これは、中国黄河上流の山西省にある龍門山の滝を、象徴的に日本庭園に取り入れたもの。この滝は三段に落ちる激流で、ここを登り切った鯉は龍になって昇天すると信じられ、そこからあの「登竜門」という言葉が生まれました。ところが、実際の中国にはこれをテーマとした滝はなく、鎌倉時代以降日本で創作されたものと考えられています。 禅者が厳しい修業を経て悟りを得る、それは鯉が龍になると同じ。また、力によって政権を執るという武家の論理とも一致して、このモチーフが好んで禅庭に取り入れられたのだそうです。 クリックすると拡大します
●室町の枯山水は、想像力を刺激し、哲学する庭へ
室町時代に入ると、浄土式の庭と禅庭の要素の両方を取り入れた庭が将軍家を中心に流行しますが、見逃してはならないのが、石と砂だけで構成された庭、「枯山水 (かれさんすい) 庭園」の登場です。その始まりは、中国南宋から伝わった水墨山水画にあります。水墨画は景観のすべてを描かず、一部を霧などで隠して省略して描く手法が少なくありません。この省略された部分を想像することによって、いっそう豊かな情景を感じることが出来る、枯山水はこの影響を受けて、日本独自の精神性の高い庭として生まれたのです。 一石の立石に万丈の滝や渓谷をイメージし、白砂の波紋に渓流、大河、大海をイメージさせる。 さらにその作庭思想は発展し、山水を表現することから離れ、超自然主義的・抽象表現に到達した哲学的な庭園まで出現することになます。 その代表的な例が京都市右京区にある竜安寺 (りょうあんじ) の庭園です。草木は一本もなく、白砂の上に大小15個の石を5群に配しただけの枯山水。その解釈は見る人によって様々。 日本の庭は、すべてを表現するのではなく「想像を楽しむ」、そんなダイナミズムも持っているんですね。 |

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神殿作りの庭は四神の影響で遣水は東に作られるのが主流ではないですか?
絵では西側になっているので不思議だなぁと思いました。
2017/1/20(金) 午前 0:00 [ ゆうき ]