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友人から面白い話を聞いた。
レンタル屋でヒッチコック映画を探してたらしい。
見つからなくて、店員に「ヒッチコックどこですか?」 と、聞いたら、「ヒッチコックは映画のタイトルですね、探してみます」って。 絶対そんな映画見つからんわ(笑)
まだ二十歳そこそこの店員だったらしい。
映画関連のバイトをするも最近の若者はヒッチコック監督を知らないんだネェ。 おもわず、わたしは友人にこう提案した。「その店員、クビっ!」
さりとて、わたしもヒッチコック映画を全部知っているかといえば、そうでもなく、 1940年ハリウッド進出以降の作品はほぼ全作品観ているが、 1925年のサイレント映画時代から続くヒッチコック作品である、 1925年〜1939年の間ではわずか2作品しか観ていない。
つまり、ヒッチコック作品の1/2程はまだ未観ということになる。
しかも、1940年以降の作品をほぼ観ているものの、昔はカラー作品ばかりを選んで観ていた。
つまり、1940年以降の白黒作品を観たのは、約10年前くらいからぼちぼち観て今に至っているわけだ。 レンタル屋に行って、何か観たいけど面白そうな映画が無い……という時に、じゃあヒッチコックの昔の未観作品でも借りるかァ……といった塩梅である。
子供の頃は、ヒッチコックの名作だといわれている大衆意見に促されて観ていた感があり、
白黒の「サイコ」(1960)は格別としても、 カラー作品の「ダイヤルMを廻せ」(1954)、「裏窓」(1954)、「めまい」(1958)、「北北西に進路をとれ」(1959)ときて、動物パニック映画の「鳥」(1964)が製作された頃は『傑作しか作れない監督』の名を欲しいままにしていたと思う。 少なくとも10年前まではそう思っていた。
ところが、1940年代〜1951年くらいの作品……主に白黒作品ではあるが……を観てると、
『傑作しか作れない監督』の名を欲しいままにしていた時期はもっと前から続いていたということがわかる。 しかも、白黒映画ならではの光と影がサスペンスをもっともっと効果的に盛り上げていたのだ。
「レベッカ」(1940)「海外特派員」(1940)「断崖」(1941)「逃走迷路」(1942)「疑惑の影」(1943) イングリッドバーグマン出演作品を経て「ロープ」(1948)「舞台恐怖症」(1949)「見知らぬ乗客」(1951) 映画技巧の素晴らしいこと、とにかく映像で恐怖やサスペンスを引きずりあげるこの技……ヒッチコック監督以降だれも到達出来ていない映画技術のいわば「聖域」がヒッチコック映画の中に満載されております。
「見知らぬ乗客」のメガネに映る殺人現場といった美しい映像や、
やテニスコート観客席でボールを追う多くの観客の顔が右左とリズミカルに動く中、ひとりだけが微動だにせずこちらを観ている異様な光景などは秀逸です。 「逃走迷路」のオープニングタイトルの光と影の織り成す光景は、これからはじまる物語の行く末を暗示しているかのごとく映ります。
こんな映画の醍醐味、とうの昔にわすれてました。
というわけで、今頃突然に自分の中でヒッチコックブームというわけです(笑)
図書館でヒッチコック関連蔵書を調べてみたら、以下の文献あたりが面白そうです。
今度借りてきましょう。 ①定本 映画術 ヒッチコック・トリュフォー 云わずと知れた名著ですね。コレ一冊でヒッチコックの映画手法がよくわかります。
②ヒッチコックを読む―やっぱりサスペンスの神様! (ブック・シネマテーク 2)
ヒッチコック映画の見所一覧って感じですね、表紙からすると。
③ヒッチコック映画自身 (リュミエール叢書)
ヒッチコックの書いたユーモラスな短文やスピーチ、回想、インタビュー集ですねぇ。
④ヒッチコックヒロイン (シネアルバム) ヒッチコック映画を語るのにヒロインは重要な要素ですよねぇ。
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