ビンテージ・モンブランの備忘録

毎週土曜日が定期アップ。心が温められたり揺さぶられたときには、イレギュラー投稿もあります。

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【Montblanc Pencil-51 ―― URUSHI by myself (4)】 

GW、ど真ん中。私は仕事の、ど真ん中。
そんな私が、小さな隙間の時間を使いながら、自分に水やりしている話です。
第1土曜日ですので「個別モデル紹介」です。

■ 「枯れた」1本
回転繰り出し式のペンシル【51】です。
戦前の、とりわけノック式の「PIX」が誕生する(1934年)以前が、全盛期でした。

全長140mm。
天冠部のデザインも洒落ていますし、クリップも付いたモデルで、存在感はたっぷり。
ただ、元の状態は、エボナイトが黄褐色に日焼けし、クリップも錆びついて、
文字通りの「枯れた」存在になっていました。

日本語の「枯れる」には、否定的な意味ばかりでなく、
“人柄や技芸が深みのある渋さをもつようになる。円熟する”(大辞林)といった
ポジティブなニュアンスもあります。

まさにこの【51】がそうで、
このままでも時代の流れも背負った貫禄のある1本と言えなくもないのですが……。

錆びが一番の厄介者で、機構部もやられかねません。
クリップだけを磨いてもいいのですが、そうするとアンバランスになってしまう――
などと、自分で自分を説得して(笑)、全面的にリニューアルすることにしました。

■ 「偶然」が生む妙味
漆塗りの技法に、“変わり塗り”と呼ばれるジャンルがあります。
塗り重ねて完成させる漆の特性を活かしたもので、
多くの“変わり塗り”は、
偶然「これ、模様としてきれいじゃない?」といった感じで始まり、
技術的に確立されていったものだそうです。

今回は、津軽の「唐塗」の原理を試してみました。
下塗りをした後、あえて、無作為に点々を盛り塗りして乾かし(仕掛け塗り)、
その上から黒漆を塗り重ね、最後は、朱漆で塗り覆います。

そこから今度は、
最初の点々が模様となって出てくるまで研ぎ出していく。
ところどころに、金粉を蒔いていましたので、
それもかすかな文様となって浮き出てきました。

本来の唐塗は、
最初の仕掛けで使う漆も、粘りけを出した特殊なものですし、
点々を作る(という表現がよいかどうかは別として)塗り方も、特殊なヘラを使いますし、
もっと色彩的に美しくするために、緑や黄色の漆、錫粉なども用いられますので、
工程数も格段に違いますが……。
もう少し知りたい方は、 ココココ などをご覧になってみてください。

胴軸以外の作業については、
天冠部とペン先部は、黒漆のみ。
クリップを磨いて再鍍金した際に、ペン先の金属部も鍍金しました。

“変わり塗り”の魅力は、偶然性・一回性だと思います。
同じような仕上がりはできても、同じものはない。
そんな密やかな楽しみを味わいながら、隙間時間に、少しずつ作業を繰り返している私です。

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「変わり塗り」ですか…
私がやっているのは、もしかしてそれなのかな?
下地に赤漆を塗ってそのまま金粉(真鍮粉)を蒔き、研がずに上から黒漆を塗って研ぐと金粉の周りにだけ赤漆が出て綺麗なんです。

2008/5/3(土) 午後 8:38 ばろっく

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そうですか、漆をやってらっしゃるんですか!
漆って、やり始めるとたまらないものですよね。

2008/5/10(土) 午後 10:51 [ montblanc_pix ]


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