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ヒョンジン・プレストン・ムン(文顕進)

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北朝鮮と情報通信技術の革命
北朝鮮は、権力基盤を脅かさない水準で、新技術による利得を確保しようと動いている。2004年に携帯電話を禁止しようとした試みが失敗し、現在はエジプトの通信会社オラスコム・テレコムが設立した「高麗リンク」というモバイルネットワークを運営している。資料によれば、現在の北朝鮮の携帯電話加入者数は200万人だが、海外接続はサポートされていない。北朝鮮当局は、承認を受けた個人、主に公務員や学者を対象としたイントラネットも開設したが、やはりこれもインターネット接続は不可能である。
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北朝鮮政権は、情報の流入が体制維持を図る上で深刻な脅威となり得る事実を確認しており、住民の携帯電話の使用を禁止しようとしたが、これといった効果は見られていない。そのような点でアラブの春は、北朝鮮を極度に刺激した事件だったと言える。北朝鮮政府は中国から入る込む違法携帯電話を取り締まり、2011年6月から10ヶ月にわたって大学を閉鎖し、学生を農場や工場に送り込んだ。オフィシャルな理由としては、次の年の金日成の生誕100周年に備えるためと述べているが、大半の予想では、学生が集まってアラブの春について議論する可能性を潰す意図があったと見ている。
北朝鮮のような圧政下においては、自由な情報がもたらす力を恐れるのは常であるが、それはいわば真実がもたらす力に対する恐れとも言える。ビロード革命の後に大統領になったチェコスロバキアのバーツラフ・ハベルをはじめとする指導者たちは、全体主義の力が虚偽の上に成り立っている事実を目の当たりにしていた。このような全体主義政権にとって、今日の革新的な情報通信技術は、あたかもすべてを押し流す洪水のようである。一度で彼らの要塞の地盤を崩壊させることはなかったとしても、時の経過と共にじわじわとその地盤を侵食し、削り取っていくからである。
ソーシャルメディアやモバイル技術は、大規模なイシューに対して、即時に個々人の手によってその事実を広め、不正を暴露する力を持っている。アラブの春やミャンマーの反政府デモにも見られるように、人間の顔をしたソーシャルメディアのモバイル技術は、世界中の個々人を接続し、彼らを巻き込んでいった。ジョディ・ウィリアムズの例は、まさにその力を証明するものである。1992年、彼女はアメリカのバーモント州にある自宅で、地雷禁止国際キャンペーンを独自に立ち上げた。彼女は、インターネットを利用し、コーディネーターとして国連や政府、国際赤十字の協力を仰ぎながら、6つのNGOから、開始してわずか5年で60ヵ国以上の1000以上に上る団体が加盟するNGOネットワークを結成した。1997年、ノルウェーの首都オスロで対人地雷禁止条約が調印され、彼女は地雷禁止国際キャンペーンと共にノーベル平和賞を受賞した。
一方、分断の現実の中で育った多くの韓国国民にとって、戦後問題や統一問題はもはや自分と関わりある問題ではなくなってしまっているが、今日、彼らが統一の理由を身近なものと捉えるならば、情報技術の進歩は、一夜にして社会の空気を変える力を発揮する。私は本書で、民族の歴史の重要性について強調してきた。それは、民族の共同体として固有のアイデンティティーを確立し、歴史的使命を実現するために、統一を願って生きてきた両親や祖父母、先祖の人生を、自らの人生と深く関連付けるためである。これによって各自が朝鮮民族の歴史の一部として、統一という歴史の一ページを、自分の世代にとどまらず、次世代にまで残す役割を理解するのである。ソーシャルメディアの力はこれらのストーリーを共有し、現実化する上で絶大な力を発揮する。
*コリアン・ドリーム「道徳的権威と共産世界の没落」中から抜粋
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ヒョンジン・プレストン・ムン
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