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ヒョンジン・プレストン・ムン(文顕進)

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コリアン・ドリーム実現への市民社会の役割

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統一の過程では、政治や政府間の交渉よりも、遥かに多くのことが要求される。今日の歴史を見れば、政府間の交渉がたやすく膠着状態に陥ってしまうこと、そして本来の趣旨とは全く違った方向へ流れてしまうことが分かる。たとえば「太陽政策」は、北朝鮮の斬新的な変化を誘導するという大きな期待と共に始まった。しかし期待された変化は見られず、北朝鮮がただ韓国からの支援を受けただけに過ぎなかった。分断された民族をひとつに統合するためには、政治や経済の事案に取り組むことに加え、社会的かつ文化的な大変革をもたらさなければならない。南北の人々が様々なレベルで関わる必要があるのだ。
これが統一成功のために、幅広い大衆運動が求められる理由である。前章で朝鮮民族が歴史的な機会に直面していると述べたが、我々はその機会を手にし、外部の圧力に影響されることなく未来を決定することができるのだ。そのためには、民族の構成員である個々人が責任を持ち、共通の目標でひとつとなって、確信を持った行動を取らなければならない。南北統一を実現させるためには、韓国市民と政府が協働する必要がある。
ここで市民団体とNGO(非政府組織)の役割が一層強調される。現在、宗教界などの専門分野で構成された様々な背景を持つ団体が、続々と現れている。彼らは韓国社会の多様な性向を代表しながら、食糧や医療、教育、人権に対する人道的レベルの支援を含め、具体的な北朝鮮関連イシューにフォーカスした活動を行っている。統一問題に関心のある人なら、誰もが自然に参加できる場が広がりつつある。「どのように貢献したらいいのか」という問いへの答えは、シンプルである。自分の才能や専門性を発揮できる団体と共に活動したり未開拓の新たなイシュー解決のために新しい団体を立ち上げることもできる。
また、民間非営利団体は、政府と市民が官民協力で行動する道を示している。社会全般に実質的な活動をもたらす広範囲な協力関係は、予想以上に早く訪れる南北統一への準備にあたり必要な基盤となる。政府と市民団体との連携は、単に政府の方針への支持を集めるというレベルの問題ではない。統一に向け、社会的かつ文化的な広い分野に取り組むため、また人と人との絆を拡大するため、政府と非営利団体は積極的に連携を行うべきだ。
韓国と北朝鮮の政府間の交渉は、冷戦時代の思想的対立構造でがんじがらめになっている。一方で、市民団体はこうした限界を超越して、政治的状況から比較的自由な行動を行うことができる。現在韓国社会では、統一に向けて非政府的なアプローチを行う市民団体が増えているが、彼らにとってはふたつの政治的対立の和解以上に、同じ人間でありまた同じ民族である北朝鮮住民を支援することのほうが重要なのだ。
そのために韓国の市民社会は、単に政府とのみ協力するのではなく、市民社会団同士協力して行動しなければならない。金日成と私の父が会談し北朝鮮と関わる道が開かれたときの過ちを繰り返してはならない。その当時は、北に対処する上で政府と民間の努力を調整する指導的なビジョンも体系的な戦略もなかった。それぞれが各々の利益のみを追求したばかりに、政府の努力もむなしく太陽政策は破綻という終局を迎えてしまったのだ。
その時、何が欠落していたのだろうか。それは政府の戦略と協調して多くの民間団体を団結させる包括的な国家ビジョンであった。現代にあってはこのビジョンを、コリアン・ドリームの中に見出すことができると私は信じている。同時に多様な市民社会における統一への努力をコーディネートし、お互いに支援し合い政府との橋渡しとなる牽引役が必要となる。私はこうした理由から、統一にむけて尽くす市民社会の統括団体として「統一を実践する人たち(AKU)」の創設を促した。これをもって、韓国が同じ過ちを繰り返さないようにするのだ。 

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*コリアン・ドリーム「コリアン・ドリーム実現への市民社会の役割」中から抜粋
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