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ヒョンジン・プレストン・ムン(文顕進)

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GPLC 2018 基調講演
道徳的・革新的リーダーシップ:持続可能な平和と発展の新しいモデル

2018.8.1
ウガンダ
ムン・ヒョンジン理事長


尊敬する貴賓の皆様、参席者の皆様
この場に至り「道徳的・革新的リーダーシップ:持続可能な平和と発展の新しいモデル」という時期的に重要なテーマで演説する機会を持てたことを光栄に感じ心から感謝申し上げます。今回の大会を主催され、今後の展開に重要な活動を先導しておられるムセベニ大統領に心から敬意と感謝を申し上げます。

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また、ウガンダ政府の国家組織委員会に大きな感謝を申し上げます。そしてこの大会を実現するため、グローバル・ピース・ファウンデーションと共に活動を続けてこられた共同主催団体と、ウガンダと東アフリカ超宗教会議、政府間開発機構(IAD)、ウガンダの民間財団、協力団体の皆様に感謝を申し上げます。また、GPFアフリカのリーダーシップミッション議長であるアマニ・カルメ・ザンジバル元大統領の賢明な指導力に特別な感謝を申し上げます。

最後に国家組織委員会の議長を務めておられるウガンダの公共支援部のムルリ・ムサカ長官、 ジェイコブ・ウルラニャ議会副議長に心から感謝申し上げます。そして献身的なGPFウガンダ支部のミルトン・カムブラ会長に特別にも感謝申し上げます。

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アフリカは可能性に満ちた大陸です。アフリカが持参する莫大な資源、高貴で精神的な文化遺産、そして平和と繁栄の未来を願う多くのアフリカの青年たちには巨大な潜在能力が秘められています。どのようにすれば彼らの希望や巨大なこの大陸の約束が成就されるでしょうか。

本当に正義正しく平等であり繁栄する社会を築くためには、多くの重大な障害を乗り越えなければなりません。もし我々がこのような障害を包括的な方法で解決できなければ、多くの若者たちは希望を失い暴力的過激派組織に加入したり、アフリカの多くの国で安定と繁栄を妨げている犯罪組織に加担する可能性があることを、私たちはあまりにもよく分かっています。ここウガンダのだけでなく、東アフリカのどの国でもこのような事実を自覚しています。宗教的・人種的な葛藤、及び過激主義が国境を越えて広がりこの地域全体の平和を脅かしています。

アフリカ大陸ではこの地域で暮らす人々、家族、青年たちの可能性を見出し、時には不可能に見える問題の解決のため総合的なビジョンと、幅広く長期的な戦略が必要です。まさにそのようなビジョンを提示し様々な活動分野と連携し、ビジョンを実体化させる戦略を開発し草の根の段階で、実際に適用させることがグローバル・ピース・ファウンデーションの主要ミッションです。この場に集った国家の政府と政治、企業と教育、信仰と地域社会を代表する指導者の方々の非常に多様な背景をを見るとき、そのような目的を確認する事が出来ます。

私たちが願う平和と発展を妨げている障害を解決するために、政府の指導者から最も小さな町のコミュニティに至るまでのすべての立場で、道徳的・革新的なリーダーシップが必要です。道徳的リーダーシップは、伝統的にすべての偉大な宗教と知恵の核心を成す根本であり、普遍的原則と価値に基づきます。道徳的リーダーシップの核心、まさに全ての人間は‘創造主’から永遠の価値、尊厳、権利、責任を与えられた存在という事実を認識することです。

このような原理が立派な統治の根本であり、平和と繁栄の鍵となるでしょう。道徳的リーダーは、一部の層、一部の信仰、一部つの利益集団ではなく、国民すべてのために生きる人です。これは非常に理想的な言葉に聞こえるかもしれませんが。実際的な政治です。多くの人々が創造的で責任があり、生産的な市民主権者として教育を受け、その権限が強化されるのなら、その国はさらに繁栄するでしょう。道徳的リーダーはより大きな目的や全体のために、全ての市民の可能性に自由があることを熱望します。

指導者は実際の問題を、原理と価値の道徳的な枠組みの中で、創造的・革新的な方法で導いていく事が可能です。全世界の社会は前例のない課題に直面しており、東アフリカ地域も例外ではありません。今までの思考は今や適していません。今の時代は、斬新で創造的な思考、固定観念の枠を超えた発想を要求します。このような努力を通して新しい科学技術と多くの争点に関する詳細な分析を活用し、新たな可能性を見出す事が出来ます。新たに登場するデジタル情報の場を通じて、様々な国籍を持つ人々が出会い、他の国との協力関係の基準を高めることができます。

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グローバル・ピース・ファウンデーションは、東アフリカ全域の教育者、指導者と協力し、このような課題に直面し解決するため学校での人格教育と創造性教育への取り組みを確立し、ケニア、ウガンダ、などの地域で青年たちの企業家精神とリーダーシップを養成するための ‘Leap Hubs’ プログラムを行っています。

青年たちに人格と創造性の教育することにより、彼らは道徳的・革新的な思考を持ち立派な市民、立派な隣人となる事ができます。現在の環境において青年たちが学校を卒業した後、自分の人生をよりよく準備できるように導くとこが私たちの目標です。若者が急速に増える中、今までの職ではこれを満たせないという事実を認識し、人格と創造性の教育プログラムを通して、個人の責任と新たな機会の創造を強調し自主的で柔軟な思考を開発しています。 

また将来や不明確な時期の若者たちに希望と機会を与えるというのは、宗教的・人種的な憎悪による暴力的過激主義に起因するアイデンティティの葛藤を解消するための鍵でもあります。私たちはこの葛藤の問題を解決するためには政治やプログラムを超えるものが必要となります。普遍的な人間性に基づいたビジョン、過激主義の分裂的イデオロギーを超えて旨をと目的に合致するビジョンが必要です。

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そのビジョンは人類は皆、神様により創造され同等の価値と尊厳を与えたという原理から出発します。全ての人々は根本的に“神様の下、一つの家族”です。これが私たちのアイデンティティの中心であり、人々をに対立させ反感を抱かせるのアイデンティティに基づく狭い世界観を超えるより根本的なビジョンです。

このビジョンは、実践されています。今この場においてもグローバル・ピース・ファウンデーションと多くのアフリカのパートナーの国が、このビジョンを草の根運動に実際に適用させています。2007-2008年にケニアでの選挙が終わった後、暴力事態が起きたときグローバル・ピース財団は、政府と地域間での紛争を解決するため先頭で努力しました。エロれのリフトバレー村のような紛争地域では、将来の暴力を防ぐために形成された地域団体に支援活動を行いました。2010年ナイロビで開かれたGPCに参加されたケニアのキバキ大統領とレイラ・オディンガ首相は、たとえライバルであるとしても国家のより大きな目標のために当事者の違いを解決することができると明らかに示しました。

ナイジェリアのカドゥナ州では住民のほとんどがイスラム教の地域と、ほとんどキリスト教である地域の間に位置しています。その場所でグローバル・ピース財団は、‘One family under God’ 平和建設キャンペーンを展開しました。宗教と地域社会の指導者を結集し、共に村から分離主義的暴力をなくすためでした。このプログラムを実施する過程で大きな活躍を果たされた二名の指導者が、今日この場に参席されたいます。皆様、ジョン・ハヤプ氏とシェイク・マラヤ氏のお二方の尊い努力に感謝申し上げます。

グローバル・ピース・ファウンデーションはまた、ここウガンダ、タンザニア、ケニア、そして東アフリカ全域で、東アフリカ超宗教協議会との相互献身的な協力を続けています。信仰共同体と力を合わせ、アル・シャバブのような過激派グループに対応し問題解決のための活動を共に展開する時、この超宗教議会はアフリカ全域で不可欠なリーダーシップを低維持する事ができます。

今、アフリカの人々たち自らが彼らの課題を解決する過程にいます。彼らは今後、問題を解決するための第一歩を踏み出すアフリカの人々の模範となるでしょう。ムセベニ大統領はアフリカが主導するルネサンスを訴えてきました。つまりアフリカの人々がアフリカの未来に責任を持たなければならないという事です。私はこのようなアプローチを全面的に支持します。社会の全分野と全階層で、小さな村から政府の関係者に至るまで、より能力のある道徳的・革新的な指導者が現れるだろうという期待を持つことが出来ます。

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私は祖国韓国のため『コリアン・ドリーム』というビジョンを提示してきました。これは分断された韓民族を統一しようという運動です。これは自分の運命に責任を持つ韓国の市民社会が主導する統一運動です。アフリカのための肯定的な変化は、アフリカの指導者によって引き起こされなければならないということを、私は経験を通して理解できます。
 
コリアン・ドリームは政治やプロセスに関するものはありません。それは韓国の文化と歴史の底辺を確実に流れてきた重要な価値が込められています。分裂と葛藤がない新しい未来を築くために、私たちは過去から学ばなければなりません。このような韓国的価値の中心に弘益人間の理想、すなわちより大きな目的のため人類全体のために生きていくという韓国人の理想が込められています。弘益人間の理想は、道徳的リーダーシップと優れた統治のために非常に適したモットーです。アフリカが主導するルネサンスも、この様にアフリカの村と大家族の知恵、遺産、伝統的な価値が込められ、明るい未来のためのそのような価値を創造的な方法で適用しなければならないと私は信じています。

実際に私は韓国やウガンダ、その他のアフリカ諸国との間に多くの類似点があることを感じています。20世紀に帝国主義による統治を経験し、独立を遂げた後の冷戦時代にも地政学的な条件に拘束され強大国と国としてそのイデオロギーに圧迫を受けました。韓国戦争以降、韓国の経済状況は今日の多くのアフリカの国々と同じ水準でした。貧困だけでなく少し前まで植民地だった国として、新しく飛躍するアフリカの国々に韓国は重要な教訓となる発展を成してきました。これは西欧諸国の経済的リーダーシップがもはや当たり前ではない事を示す点で重要な意味を持ちます。

さらに世俗的西洋の支配的価値は、アフリカと韓国の伝統的で歳月を経て評価された価値観に対照します。特に西洋では家族や地域社会を犠牲にし、無責任な個人主義の形態を助長しています。家族は安定して繁栄する社会や共同体の基盤です。家族は、次世代の市民の人格と世界観が形成される場です。個人の気まぐれな考えが支配できるように許可されている社会は、将来の成功を約束することは困難な事です。自らの伝統を引き継ぎ、このような個人主義の思潮に抵抗することは、アフリカと韓国が協力することができるもう一つの重要な領域になります。

来年2019年3月1日は、韓国が日本の植民地支配から独立運動を起こしてから100周年になります。 3・1運動は1919年3月1日に民族代表の33人の名前で独立宣言が宣言され、その日から国の独立を要求する市民の平和的デモが全国で大規模に行われました。 3・1運動100周年は、独立の先駆者たちが抱いていた理想への熱望に再確認する機会となるでしょう。また、すべての韓国国民、そして全世界に利益をもたらす統一韓国への歴史的な願望を実現しようという未来に向けた共通の目標の達成のため、すべての韓国国民が立ち上がるきっかけとなるでしょう。

来年3月にソウルで開催される予定のGPCで、独立運動の本来の目的を実現し‘ワンコリア・グローバル・キャンペーン’を大々的に推進する予定です。共にこのキャンペーンを応援してください。お互いの共通点を持ち互いに助け合い支持するのなら、アフリカが主導する「復活運動」にもインスピレーションを与えるでしょう。

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結論をお伝えします。私は皆様と一つの考えを共有したいと思います。歴史的な過去と繋がっているこの考えは、歴史の変曲点で意味を持ちます。アメリカの独立戦争に苦戦し、アブラハム・リンカーン大統領はこう宣言しました。「静かな過去のドグマは嵐のような現在のには不適切です。多くの困難が高く積まれている今は、難局に立ち上がらなければなりません。今の状況が新しく展開されるため、私たちは新しい考えを持ち、新たに行動しなければなりません。私たちは自分自身を解放する必要があります。そうすれば自らの国を求めるようになるでしょう。」

リンカーンの言葉は今、この時代、国家、世界の共同体に真実を語っています。私たちは新しいパラダイムが必要です。つまり家族、コミュニティ、国家、世界に平和と開発の機会をもたらす、新しい規範的な枠組みが必要です。今や神の下に一家族の世界観を抱く時代であり、ウガンダとその他のアフリカの国々は、そのような‘One Family Under God’のビジョンとアプローチの意味を実証する指導者であると確信します。

このGPLCの場を通してより良いアイディアを刺激し、今後新たな協力関係を築き持続的かつ肯定的な影響を与える事が出来る行動計画の意見が出ることを願います。そして論議された内容は、カンパラ平和宣言に署名することにより幕を閉じ、この宣言はGPLCで合意された実践課題を実行に移すために必要な提案を明示することです。誇らしいアフリカ人と道徳的・革新的な指導者として、次世代に希望と繁栄をもたらす変革、すなわちアフリカルネサンスの出発のために挑戦することを私は確信しています。

ありがとうございました。
神様の祝福が皆様と皆様の家庭にあることを願っています。



GPLC ウガンダ 2018

GPLC ウガンダ 2018

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8月1日、2日にウガンダのカンパラでグローバル・リーダーシップ会議(GPLC)が開催されます。‘道徳的革新的リーダーシップ:持続可能な平和と開発’をテーマに、関連した地域と世界的な専門家が参加するこのフォーラムは、平和の構造を模索しアイデンティティをベ基にした紛争を解決するための模範事例を共有し、普遍的原則と価値を適用させ今後の開発課題を議論する場となります。

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今回の‘GPLC2018‘は、ウガンダの政府、グローバル・ピースフ・ファウンデーション(GPF)、ウガンダの民間部門財団(PSFU、Private Sector Foundation Uganda)、政府間開発権(IGAD、Intergovernmental Authority on Development)、東アフリカ超宗教議会(Interreligious Council of East Africa Secretariat)などの重要なパートナーが協力し開催されます。また、地域の平和と安全保障問題を模索し経済的機会を分析し、教育での優秀性と平等性の向上、青年労働力の上昇、女性の権利を強化する革新的なアプローチなど、多くのトピックについて議論し重要な地域社会開発と問題解決方法模索に焦点を当てています。

地域、及び世界の学生、教育・ビジネス・地域社会・宗教の分野を代表する指導者が、社会的・経済的な問題の根本的な原因について、継続的な解決策を見つける多くの方々をご招待します。地域の平和と安全に最も重要な議題について意味のある議論を行い、参加者とのネットワークを形成することができる貴重な場となります。

[コリアン・ドリーム] 
最終目標は朝鮮半島の平和統一です

太陽政策の失敗を通し問題は北朝鮮ではなく韓国にあるということを悟りました。当時の韓国指導者の問題は北朝鮮との交流を通し、どのような結果を成そうという最終目標のための戦略が明確ではありませんでした。したがって韓国が再び北朝鮮との交流を開始するのであれば、結果的に何を実現するのかという最終目標を明確にする必要があります。その目標は朝鮮半島の平和統一でなければなりません。


韓国と北朝鮮との関係の中でのモンゴルの役割

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6月7-8日にモンゴルで北朝鮮とアメリカの首脳会談を前に、モンゴルの首都ウランバートルで「緊張緩和と信頼構築を通した朝鮮半島の統一(Korean Unification through Reduction of Tension and Confidence-building)」をテーマにワンコリア国際フォーラムが開催された。

このフォーラムは、グローバル・ピース・ファウンデーション、EastWest Institute、One Korea財団、Action for Korea United(AKU)、朝鮮統一モンゴルフォーラム等が共同主催し、参加者は新しい時代に向けた朝鮮半島の開発と、南北の関係促進の必要性を強調した。

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シン・シン韓国国家戦略研究所長は「このフォーラムは、2019年3月1日が3・1運動の100周年であり歴史的な時期であることを強調する場となった」と述べた。

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韓国と北朝鮮の両方において良い関係を維持しているモンゴルでフォーランを開催した趣旨について「南北関係の促進と地域の平和と安定への貢献において、モンゴルの役割の重要性を強調するためだ」と述べた。モンゴルの代表者は、当国が北東アジアの問題解決に仲介的な立場で積極的に努力していると述べた。

モンゴルは外交活動を通して中立性と核兵器のない地位であることを証明し、地域の信頼と協力を促進するために‘ウランバートルプロセス’や‘ウランバートル対話’などの政策と行動を実施し他の国々と積極的に協力している。

民主化への転換を果たしたモンゴルの教訓

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ソ連時代、ゴルバチョフが実施した、グラスノスチとペレストロイカに代表される改革と開放政策は、単に東ヨーロッパ共産政権の崩壊を導くにとどまらなかった。1924年、アジアで唯一、ソ連の衛星国になったモンゴルは、ソ連崩壊以後、共産主義から民主主義体制への平和的移行に成功した模範的事例である。

共産主義体制時代 モンゴルは、強硬な一党独裁体制による徹底した中央方面経済を実施しマルクス主義が教育やマスコミを完全に掌握していた。1930年代、ソ連のスターリンによる粛清と相まって、モンゴルでも過酷な圧倒が敷かれていた。ソビエトの抑圧的な体制下で、多くのモンゴル貴族層や知識人、軍将校、僧侶たちが銃殺され、300余りの寺院が破壊された。1963年から1952年まで、モンゴル人民共和国の首相を歴任したホルローギン・チョイバルサンは「モンゴルのスターリン」として知られる人物である。統計によると、多くて約10万人、モンゴルの全人口の10~15パーセントに至る人々が、彼の在任期間に殺害された。これは、比率としてはロシアのスターリンによる粛清よりも高い数値である。

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ホルローギン・チョイバルサン

1980年代半ば、モンゴル政府はゴルバチョフの改革路線に従い、いくつかの経済政革を断行したが、民主化運動を率いた青年たちは、これに満足できなかった。その中に私と親交のある現モンゴル大統領、ツァヒアギーン・エルベグドルジがいた。彼は、モスクワ留学時代、ダラスノスチの開放がより大きな表現の自由を許容していることに深く感銘を受ける。

1989~1990年の共産主義国モンゴルの状況は、傍から見ると平和な体制移行には見えなかったのかもしれない。議会制民主主義の伝統もなく、年間1人当たり国民所得が170ドルにも満たない社会主義国家の中でも、最貧国に属していたからである。東ヨーロッパで起こった劇的な変化を目の当たりにしたエルベグドルジと12名の仲間は、モンゴル民主連合の結成を発表し、一党独裁体制に対抗する最初のデモを起こした。そして政府と党に多党制代議制システムの導入と、世界人権宣言の実行を要求したのである。これらのデモは平和的な方法で行われた。なぜなら彼らは、この方法が、独裁権力を振りかざす政府の変革を成功させる唯一の道であることを知っていたからである1990年1月、首都ウランバートルのデモに参加したのは数千人程だったが、同年4月、その数は4万人にまで増えた。そして政府がデモ隊に武力を用いるという噂がより多くのモンゴル人を刺激し、彼らへの支持はさらに高まった。

大衆による圧迫が強まると、政治局に所属する者すべてが辞任し、部署は解体され、モンゴル民主連合は、当時の与党であるモンゴル人民革命党との交渉に入り、 ついに共産党一党独裁体制の終息に同意した。そして1990年6月8日、モンゴル初の自由な総選挙が開かれ、モンゴル人民革命党が勝利を、収める。勝利した革命党は民主的原則を遵守し、1992年には新しい憲法を可決させた。そして1996年の総選挙に敗れ、野党となった。共産主義終息以来、モンゴルは7回の総選挙と6回の大統領選挙を行ったが、都度、政権の移譲は平和的に行われ、革命党と他党との連立政権が構成されたりもした。

モンゴルの成功事例は、全体主義統治下の貧困国から、円滑に機能する民主主義体制へと、首尾よく移行した印象的なケースである。現在、モンゴルの市場経済は成長軌道にあり、豊富な天然資源によって大きく成長する可能性を秘めている。しかし、今日まで辿った道のりは、決して容易いものではなかつた。 ソ連の援助が中断されてからは経済的に厳しい時期を迎え、1990年初頭には軍人に対する食糧配給すら行えなくなり、自隊で調達せよとの命令が下るほど状況は切迫していた。しかしモンゴル人は困難な時期を耐え抜き、苦労の末手に入れた民主主義実現のため、人権と自由に基づく社会の構築に力を注いだのである。

エルベグドルジ大統領は、2013年に平壌の金日成大学で行った演説で、モンゴルの礎を形づくる原則について語った。彼は自由に対する熱望を「永遠の力」と呼び、「モンゴルは人権と自由を尊重し、法による統治を支持して開かれた政策を追求し、表現の自由、集会・結社の自由、自己の選択によって生きる権利等、基本的な人権を大切にしている」ということを堂本と述べた。

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2013年10月、エルベグドルジ元モンゴル大統領(中央右)が平壌に到着し金永南北朝鮮最高人民会議常任委員長(中央左)の出迎えを受けた。

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エルベグドルジ元モンゴル大統領が金日成大学で演説している。

我々と同じ地域に属するアジア国家、モンゴルの例は、北朝鮮の状況に多くの示唆を投げ掛けている。全体主義的共産独体制下の貧しい中から、民主主義への移行に成功し、経済成長を遂げた歴史を持っているからである。またモンゴルは、ロシアと中国という核で武装した超大国と地理的に接しているにもかかわらず、核兵器に依存せず自国の安全保障を行っている。エルベグドルジ大統領が 、平壌訪問の際に強調したのも、まさにこのような教訓であった。

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