朝鮮半島統一の為の戦略的フレームの転換
ワンコリア国際フォーラム2018
ムン・ヒョンジン
グローバル・ピース・ファウンデーション理事長 基調演説
2018.12.12
米国ワシントンD.C.
著名な来賓の紳士淑女の皆様
激動の韓国歴史における非常に重大な時期に、このような重要な集まりで語ることができますことを光栄に思います。東北アジアはもちろん、全世界に大きな影響をもたらす朝鮮半島の未来について深い関心を持ってくださった皆様に、心から感謝申し上げます。
韓国の真なる友として、ヘリテージ財団の設立者であり、先駆的な学者であられるエドウィン・フュルナー博士に感謝いたします。そして同席してくださったジョン・エヴァラード元北朝鮮駐在英国大使とモンゴルの専門家であられるアリシア・キャンピ博士に感謝いたします。また、韓米協会副会長であられるキム・ジェボン元ウルグアイ大使をはじめ、韓国から来られた「統一を実践する人々(以下、AKU)」の指導者の方々を歓迎します。
皆様もご存知のように、昨年12月、グローバルピース・ファウンデーションとAKUが複数の団体と共同でワンコリア国際フォーラムをソウルで開催したときの朝鮮半島の状況は、今とは多くの点で異なっていました。2017年初めの時点では、まだ大部分の韓国の人々は、戦争が再発する可能性は稀薄だと信じていました。その理由は、北朝鮮がこれまで効果的に駆使して来た「脅威-危機-対話-譲歩」という悪循環の連鎖に、多くの人々が慣れていたためです。しかしその後、朝鮮半島には全く違った状況が展開されました。
北朝鮮の核危機と共に再編された朝鮮半島の力学関係
トランプ政権は朝鮮半島問題を対外政策の最優先事項に定め、強力なリーダーシップで東北アジアの地政学的秩序を再編しました。北朝鮮制裁のために強力な国際的協力体制を動員し、ついには中国とロシアまでも制裁に参加させました。これは、朝鮮半島の力学関係をそれまで支配してきた冷戦時代のフレームが、初めて壊れたことを意味します。また、米国はシリアに対する空爆を敢行することによって米国が北朝鮮に対して実際に軍事的行動に移ることができることを示し、北朝鮮に対する制裁と圧迫をさらに強めました。
特に過去、北朝鮮の血盟国(血で結ばれた同盟国)であった中国とロシアまで含む国際社会の全面的な協力を得た米国の強力な諸措置に、金正恩は動揺せざるを得ませんでした。このような状況が可能であった理由は、金正恩が自らの叔父である張成沢のような北朝鮮内の親中勢力を粛清することによって、最も重要な同盟国である中国との関係が疎遠になっていたためです。さらに彼は祖父や父とは違い、友邦国に抵抗的で、時には高慢な外交的姿勢まで見せてきました。このような状況のなかで、大陸間弾道ミサイル開発を通して米国、日本、中国、ロシアを含める環太平洋諸国に脅威を与え得る核の野望を金正恩が表すことは、過去米国と地政学的に対立していた諸国さえも、金正恩圧迫に協力させる触媒剤となりました。
国際政治に対する金正恩の経験不足は、まるで1950年の北朝鮮による南侵に国連が対応したレベルの、国際的糾弾の巨大な嵐を起こしました。北朝鮮にあの時と今で違う点があるとすれば、今は完全に孤立してしまっているということです。このような厳しい現実によって、朝鮮半島での戦争を願わない韓国政府に、金正恩は手を差し出さざるを得なくなりました。
折しも新しく樹立した文在寅政権は、北朝鮮の接近の試みに単なる対応以上の積極性を見せました。金大中・盧武鉉政権を継承した文在寅大統領の立場からは、このような状況を「太陽政策」2.0の実行機会と見なすのは当然のことでした。このことは、文大統領と左翼勢力の国内の政治的資産を伸長させ、国際的には文大統領が真なる平和の仲裁者として認められ得る機会を与えたのです。
そうして、北朝鮮の平昌冬季オリンピック参加と、3度に渡る文在寅大統領と金正恩委員長の、広く宣伝された南北首脳会談がありました。一触即発の軍事的衝突の危機のなかで、南北首脳間の出会いは非常に劇的に映ったため、世界の世論は肯定的でした。韓国大統領の北朝鮮に対する「関与」が朝鮮半島の緊張緩和に寄与するものと映ったからです。
米国の戦略的失敗
米国が主導する国際社会の強力な対北朝鮮制裁と、北朝鮮の核能力除去のための軍事的オプションの推進によって四面楚歌の状況に置かれた金正恩は、意外にも文在寅という良きパートナーに出会ったのです。文大統領の格別な努力によって北朝鮮と米国が直接対話する二者会談を成功させるに至りました。しかしこれは、米国の北朝鮮に対する長年の外交原則を崩すものでした。今年春に韓国特使団は、金正恩の緊急メッセージを持って米国ホワイトハウスを訪ねました。このミーティングを通じて歴史上初めて米国と北朝鮮のトップが直接会って対話するシンガポール首脳会談が決定されました。
ソ連帝国の滅亡以後、金正恩の祖父と父は北朝鮮政権の正統性が認められる方法での米国との二者会談をずっと夢見てきました。遂に今回の首脳会談により、金正恩は世界の超大国である米国大統領と対等に立っている姿を国内外に誇示することができました。これは彼の先代が成すことができなかった課業の成就でした。孤立無援の状況において、文在寅大統領の助けにより、自分と北朝鮮政権を崖っぷちまで追い詰めた人に直接会う機会が設けられたのです。シンガポール会談は金正恩が再起する足場になりました。
シンガポール首脳会談を通じて現れた米国の政策的問題は、朝鮮半島において「北朝鮮の核の完全で検証可能かつ不可逆的な非核化(CVID)」という目標に狭く絞って交渉できるという非常に甘い仮定に基づいているということです。北朝鮮が核プログラムを放棄するという前提のもとに、米国は北朝鮮の衰退する経済を支援し、更には金正恩体制の維持を保障してあげるための準備をしようと考えました。これは北朝鮮の残酷な人権弾圧を容認することであり、朝鮮半島の2国家体制、分断体制を固着化させる態度として、米国が今まで守ってきた根本価値を否定する行為です。
たとえ北朝鮮が交渉条件に同意したとしても、大多数の韓国の人々は金正恩がそれを守るのかということに対して疑問を持っています。しかし米国は、北朝鮮が核を保有しようとすることが、単純に西側の脅威から自らを守る手段を確保すること以上の意味があるということを看破することができませんでした。核開発の成功は敵対的世界に囲まれている金正恩にとって最も輝かしい成就を意味します。それは個人的、さらには国家的自負であると同時に、外国勢力に対する彼の大胆な自主性の証拠として利用されるのです。20世紀の間ずっと、外国勢力によって運命が決定され続けてきた韓民族にとって、自主性の発現は非常に魅力的なものです。たとえそれが金正恩であったとしても、一部においては尊敬の対象となり得るのです。
首脳会談直後、北朝鮮は既に廃棄された核実験場を閉鎖し、北朝鮮に収監されていた米国人の釈放と米軍の遺骸送還、ミサイルテストやその他の挑発行為の中止など、幾つかの措置を取りました。西側では北朝鮮が示したこういった一連の行為を米国が対北朝鮮関係で収めた大きな成果として歓迎しました。トランプ政権はこれを金正恩の善意による譲歩と見なし、結局、交渉によって北朝鮮の非核化が達成されるものと考えました。一般大衆には対北朝鮮制裁が効果的に進められており、北朝鮮が会談の合意に従わない限り制裁を緩和する理由がないと強調し安心させてきました。
国際社会の対北朝鮮制裁の亀裂と中国・ロシアの動き
しかし不幸にも、初期に金正恩を跪かせた強力な対北朝鮮制裁は弱まり始めました。米朝首脳会談が行われる直前、中国の習近平主席は金正恩を北京に招待し、国賓としてもてなしました。これは金正恩が執権して以来初めての中国首脳との出会いであり、その後にも何回か会談が行われました。皮肉にも、シンガポール首脳会談は、中国と北朝鮮の間の疎遠であった関係を解消させる決定的契機となったのです。
また米朝首脳会談直後、ロシア外相は平壌に駆けつけて金正恩と会談をしました。結局これは対北朝鮮制裁の緩和につながりました。最近中国とロシアが対北朝鮮制裁に違反したという証拠が続々と暴露されています。不幸にも2018年の初めまで、北朝鮮を孤立させてきた新たな地政学的再編は、米国が北朝鮮との二者会談を受諾することによって崩されてしまったのです。何故なら米朝両国間の新たな関係樹立によって、朝鮮半島における自らの既得権が侵害されると見なしたロシアと中国を刺激したからです。
文在寅政権は、トランプ大統領と金正恩の会談によって朝鮮半島における武力衝突の可能性が除去されたという点から全てを肯定的に見ました。文大統領は金大中・盧武鉉政権がそうであったように、南北関係の成功を確信したからでしょう。シンガポール首脳会談は、文在寅政権がそうした目標を追求することができるように免許証を発給したことを意味します。
国際的協力を越えた南北協力の危険性
シンガポール首脳会談以後、文在寅政権は北朝鮮との協力関係を強化しようとする諸政策を展開しました。文在寅政権はさらに、米国と日本には受け容れ難い「制裁緩和」は無論、南北韓と米国の間の「終戦宣言」に政策の焦点を合わせました。9月19日、文大統領は(平壌の)綾羅島(ヌンラド)競技場で行った演説において、金正恩と共に「共同繁栄と自主統一の未来を早めようと固く約束した」と語りました。この宣言は、南北韓以外の如何なる国の干渉もなく「我が民族の運命は我々自らが決定するという民族自主の原則」によって作成されたものだと強調しました。
文大統領は北朝鮮の代わりに国際的制裁緩和を要求することによって、南北間協力のテーマを拡大しました。9月26日、国連総会に参加した文大統領は「今や国際社会が北朝鮮の新しい選択と努力に応える番だ」と語り、10月19日には欧州諸国首脳が集まった席で、北朝鮮に対する制裁緩和を要請し、さらには金正恩の代わりに、フランシスコ教皇の訪北も斡旋しようとしました。
最近公開された衛星写真を通じて、北朝鮮がシンガポール会談で同意した内容に違反し、核とミサイルプログラム開発を続けていることが明らかにされました。これらの証拠は、金正日の核廃棄の意志に対して懐疑的であった人々が憂慮してきたことを再確認させました。シンガポール首脳会談は、制裁緩和の雰囲気の一助になっただけではなく、韓米日同盟を脅かし、北朝鮮の核の野望を抑制しようとする努力が妨害される、決して望ましくない南北協力関係をもたらしました。今年の情況を客観的に分析すると、明らかに金正恩は一連の会談を通じて、災難的危機を個人的勝利に転換させることに成功したと見ることができます。
米国の対朝鮮半島政策転換の必要性
現在の状況において、米国と国際社会は朝鮮半島政策を再調整しなければなりません。シンガポール首脳会談以後、国際制裁の効果が明らかに弱まっています。そして、多くの人々の心の中で、米国と北朝鮮の関係が改善されたものとして「認識」されているため、北朝鮮の核の危機感も減少しました。このような環境において、米国が再び軍事的カードを活用する可能性があるでしょうか。そうは見えません。
北朝鮮の「完全で検証可能かつ不可逆的な非核化」という狭く制限された目標に対する米国の交渉力はどうでしょうか。緩和された国際制裁と減少した軍事介入の可能性から見て、成功可能性は非常に低いのです。ところが、未だに二者会談に希望をかけている人々は、たとえ時間が長くかかったとしてもそれが可能だと信じています。彼らは1990年代の初めから、3人の(米国)大統領を経て現在のトランプ政権に至るまで行った平壌との非核化論議が全て失敗した事実を冷静に顧みなければなりません。
交渉が長引けば長引くほど、願う結果を得ることが難しくなるという事実は変わりません。世襲独裁体制である北朝鮮は、民主国家の大統領任期制の短命性と政治潮流の変化をよく認識し、それを活用する方法もよく知っています。私たちは過去数十年間、北朝鮮が自分の利益のために韓国と米国をどのように欺いてきたのかを経験してきました。簡単に言うと、時間を稼ぎ、経済的譲歩を得るために交渉を活用し、相対する諸国の国内の政治的状況が変わるのを待つ戦略を取ってきたのです。
米国の政策決定者たちは、狭く限定された最終段階(narrowly defined endgame)は達成不可能だという事実を認めなければなりません。特に、希望的観測と不十分な計画故に、目標地点が移動している状況では不可能です。このことは、最近の歴史においても、何度も証明されてきました。ベトナムとイランとアフガニスタンのように、失敗したり完遂できなかった軍事行動がその証拠です。制限された目標のもと、はなはだしい人命と財源を犠牲にしてこれらの紛争を進めました。米国の政策は、最終的にどのような結果をもたらすかを予測することに失敗し、また意味のある結果を得るために米国がどれだけ多くの時間と資源を投入しなければならないかを認識できませんでした。
現在の状況から推測してみたとき、米国は非核化に対する狭い二者接近方式を捨てなければなりません。第二次大戦後にヨーロッパを支援してきたマーシャル政策と、マッカーサーの日本再建プランのように、明確な成果のためのビジョンを盛り込んだ包括的な戦略的フレームが米国には、必要です。狭く制限された目標が何とか成し遂げられるだろうという、自惚れに近い不適切な前提は撤回すべきです。歴史は決してそういうことが起きないことを証明しています。いつも予測できなかった結果が出てくるものなのです。
朝鮮半島統一のための米国の役割
私が見たとき、現時点で米国が選択できる朝鮮半島非核化のための唯一の戦略は、「統一」というアイディアを受け入れることです。去る9月の南北首脳会談以後、韓国と北朝鮮は統一を主張しているため、今こそそのような戦略を実現できる適期です。米朝二者会談に執着したシンガポール会談を通して得た、骨身にしみる教訓を忘れてはなりません。世界の超大国として、米国は韓民族の自決問題に中国とロシアのような地政学的ライバルが介入できる口実を与えてはなりません。
だからといって、統一の過程を導き促進することにおける米国の指導力が必要ないということではありません。マーシャルプランや日本の再建に見られるように、米国の支援と保護は、ヨーロッパと日本国民の自由意志による地域と国家の変革に決定的な役割を果たしました。南北韓の統一が大きな機会であると同時に、危機でもあるという事実を考慮すると、なおさらそうです。
統一によって、一つになった祖国に住もうとする全ての朝鮮半島に住む人々の夢が叶えられるかも知れませんが、同時に誰も住むことを願わない、主体思想に支配される国になるかも知れません。危険負担が非常に大きい課題です。したがって単に統一のためだけの統一は(選択の)オプションではありません。
私の亡父が1991年に金日成との歴史的な出会いを通じて北朝鮮の門を開くのに先頭に立って以来、私はこのような「型にとらわれない」試みが必要だということを認識してきました。私はこのような接近の要素を拙著『コリアンドリーム: 統一コリアへのビジョン』に要約して記述しました。私の本が出版される前までは、統一に関する大部分の学術論文は統一の「過程」にだけ焦点を合わせていたため、もたらされる結果に対しては幅広い可能性を残していました。しかし、私のアプローチ方法は、冷戦の遺産を越えて韓民族の伝統文化と歴史に根差した理想国家創建という目標設定から出発します。そして、統一韓国を建設するための諸原則を明確に提示しています。
米国の建国精神と3・1独立精神は朝鮮半島統一実現の指導原則
韓国と北朝鮮、両方の人々は、自分たちの起源を数千年前の檀君神話に置いています。5千年の歴史を貫く命脈が即ち、韓国の建国神話に盛り込まれている弘益人間の理想です。「広く人間社会に益をもたらす」という意味である弘益人間は、常に危機を克服する指導原則でした。それは朝鮮王朝と日韓併合によって招来した亡国の時代に、新しい共和国を創建するための独立運動の崇高な理想でした。それは独立運動の指導者たちをして日本の植民地支配から自由を得ることを超えて、さらに高い理想を追求させました。彼らは弘益人間の精神に根差して、世界の前に模範となる理想国家を立てることが彼らの運命だと信じました。
韓国独立運動の最も重要な里程標は、1919年に立てられました。その年の3月1日に多くの韓国人は一つになって全国で大規模な平和デモを起こし大韓独立を宣言しました。彼らは「統一された自由独立」国家の建国を念願しました。たとえ理想の実現は挫折したとしても、その熱望の炎は未だに全ての韓国人の心の中に依然として燃えています。
海外では、米国が韓国独立のための重要な支援基地になりました。李承晩や安昌浩のような在米指導者たちは米国建国と自分たちの目標の間で共通点を発見しました。彼らは弘益人間の理想が米国の独立宣言文に表現された普遍原則と共鳴するということを悟りました。1919年4月、彼らは歴史的な現場であるフィラデルフィアの独立記念館から、大韓独立の目標と米国の独立の経験を連結する意味を込めて、大韓民国初の議会を結成し独立を宣布したのです。
3月1日に始まった独立運動は「3・1運動」と呼ばれています。来年私たちはその100周年を祝う予定です。南と北の建国者たちが全て参加したため、韓国民の歴史において特に重要なこの運動は、20世紀に世界の多くの国の自主独立運動にも刺激を与えました。
朝鮮半島統一を主導するAKUの市民運動
紳士淑女の皆様
偉大な社会変革を成し遂げるためには、共通の目的を追求する広範囲な一般大衆の積極的な参加が必要です。今の大韓民国の国家的目標は、統一であるべきです。ところでそれは政府だけのことではありません。南と北の住民たちは勿論、海外に居住する同胞たちも全ての次元で共に参加すべきです。非政府機構と市民社会団体こそ、多くの市民が参加できる理想的な組織です。私は統一を実現するのに広範囲な市民社会の連合が必要だということを理解し、AKUの発足と発展に力を注いできました。
AKUは、2012年に主要パートナーたちと共に発足して以来、最大の市民主導の統一運動団体として急速に成長し、現在は約1000の団体が参加する連合体になりました。AKUは政治、宗教、地域など全ての領域で分裂を克服し、市民たちの統一意識を高揚するために政府は勿論、社会各界の利害関係者たちと協力しながら市民との共通意識の形成に前例のない進展を成し遂げています。
AKUは、コリアンドリームのアプローチ法に基づいたプログラムを全国の各地域社会で運営しています。統一を生活の一部として実践するための諸活動と並行して実施されているこの教育プログラムには、脱北者も参加しています。AKUはまた、文化と芸術を通じて統一に対する幅広い共通意識を形成し、支援体制も構築しています。受賞歴のあるアーティストやK-POPグループが参加した新しい統一の歌とONE Kコンサートをソーシャルメディアを通じて広く知らせることによって全世界に大きな影響を与えているということは注目に値することです。
AKUはこのような努力と併せて、統一アジェンダを世界に伝播するためにグローバルピース財団及びワンコリアグローバルキャンペーンのパートナーたちと協力しています。今回の会議のような専門家フォーラム、青年交流、文化とソーシャルメディア、ワンコリアグローバルキャンペーンを通じて、全世界の至る所で南北統一に対する関心を呼び起こし、支援を導き出しています。皆様のなかでも、多くの人々が既にワンコリアグローバルキャンペーンに積極的に参加しておられることを知っています。他の方々も全てこのような重要なキャンペーンに参加してくださいますようお願い致します。
冷戦終息とドイツ統一の道を開いたジョージH.W.ブッシュ元大統領のリーダーシップ
紳士淑女の皆様
先週、米国と世界はジョージ H.W.ブッシュ元大統領の逝去を哀悼しました。ブッシュ元大統領は、ベルリンの壁の撤去とドイツ統一、ソ連帝国の沒落といった歴史的な変化の中で、慧眼によって米国と世界を動揺することなく一貫した姿勢で導きました。
その当時、ドイツ統一は決して容易な状況ではありませんでした。ドイツ統一は遥かに遠いという見方が支配的で、ヨーロッパの主要諸国もドイツ統一を支持していませんでした。このような難しい状況にも関わらず、ブッシュ大統領はドイツ統一のための草の根市民運動を後方から支援しました。これを通じてヨーロッパ地域の平和実現は勿論、ソ連全体主義の侵略を遮る防壁として、ヨーロッパで最も重要な同盟国を誕生させたのです。
特に注目すべき点は当時のブッシュ大統領は、ソ連とその連邦諸国に押し寄せた大きな変化の渦を掻き分けて行く道を見出そうと努力していたソ連の指導者たちを疏外しない方向でドイツ統一を進めたという点です。
ここに、大韓民国が学ばなければならない明確な教訓があると思います。何よりも先ず統一という確固たる目標を持って、その目標達成のために継続的に、体系的にアプローチする戦略的政策が重要だということです。そして、その次に国家変革に必須不可欠な躍動的大衆運動の重要さを認識して、知恵深く支援することです。
3・1運動100周年と国際的朝鮮半島統一運動
私が既に言及したように、今、韓民族の建国理想と歴史的熱望に基づいて、統一された朝鮮半島を念願する人たちが非常に多くいます。AKUの旗の下に過去6年間、全国的な統一キャンペーンが進められてきました。今年も私たちは、ワンコリアグローバルキャンペーンをモンゴル、インド、ウガンダ、日本、アイルランドと米国、特に在米僑胞社会で開催し、そこに参加した多くの人々がこの場に共におられます。
こうした全ての努力は、2019年3月に韓国で開かれる3・1運動100周年記念行事において最高潮に達するでしょう。全ての韓民族構成員たちと世界人類は、20世紀から自主独立国家建設の道を開拓して「全ての人間に広く益をもたらす」という建国理想に呼応する新しい国の基礎を築いた愛国者たちを追慕するでしょう。私たちはこの行事を通じて、コリアンドリームを中心に国家と地域で変化が起き、究極的には朝鮮半島統一を成就する運動が触発されることを願います。
私は大韓民国と米国、その他の諸国が、朝鮮半島に対する接近方式を調整し直すことを促し求めます。米国は、統一朝鮮半島実現というもっと大きい脈絡の中で、北朝鮮非核化を追求することによって、朝鮮半島に対する国際社会の関心をもっと拡散させなければなりません。米国と韓国は統一韓国という政策を明らかに宣布し、近隣諸国の支援を積極的に促し求めなければなりません。それはどんな方式の統一でも構わないというものではありません。勿論、平壌が願う統一方式などでは決してありません。それは韓民族の建国精神と新しい自由独立国家を熱望した独立運動精神に基づいて実現されるべきです。
紳士淑女の皆様
今こそ、包括的なビジョンと知恵深いリーダーシップと果敢な行動が求められる時です。一つの自由独立国家を念願してきた韓民族の歴史的な旅は、これ以上遠い夢ではなく現実のものとなるでしょう。この時代の代表的詩人、金芝河は「私の夢、君の夢、私たちの夢、この三つの夢が一つの夢に融合することが正にコリアンドリームだ」と言いました。
朝鮮半島の平和的統一を実現し、平和と繁栄の「アジア・ルネサンス」を成すこのような運動を支持して下さった皆様に重ねて感謝の言葉を捧げます。
神様の祝福が皆様と皆様の家庭に充満することを祈ります。私たち皆で一緒にコリアンドリームを実現していきましょう!