|
「私なんか感動で4日連続で通いましたよ。」
と、とある知り合いが言う。
「そんなに?」と私。
「まあ、とにかく行って下さいな。」
その人のお気に入りのお店の話である、しかも焼肉屋。
と言う事でいきなり「肉の日」となりました。
何でもそのお店は夜の9時か9時半からオープンする。
頼むのは1人前づつ。
お店に看板は出ていない。
小奇麗でない。
かわりづらい場所にある。
大体の場所を聞いたので行ってみたが、話通り店が無い
と言うか見つけられない。
もう9時を回っているのでオープンはしているはず
多分見落としているんだろうと一度来た道をゆっくり進む。
ここからはもう店らしきものが無いと思っていたら
一軒の明かりが見えた。
何やら「チゲ鍋」とか書いてある。
「見つけた!」
店には看板は無く、ツタだらけで店の前面を埋め尽くしているのでよけい分からなかった。
店に入るとマルチーズとチワワの吼える声に向かえられる。
店の片隅に簡単な柵がしてありそこで飼っているのだ(めっちゃ可愛い)
カウンターはL字でその両端には荷物が積んであり座れるのは詰めても6名程。
迎えてくれたのは60代後半の小柄なおとなしそうなおばさんであった。
「●●さんから聞いて来たんやけど。」と私。
「あぁ、そうなんアリガトウ!でも宣伝せんといてと言うであるのに。」
一日の客は1組か2組でいいと、まったく商売気が無いのである。
まずは生肝を注文した、1人前づつの意味が分かった。
量りなど使わず目分量で来るのだが多いのである。
そして新鮮
普段肉を食さないのだが旨い。
ミノは新鮮だからあまり焼かず塩レモンで頂きます。
カルビは分厚くお箸で軽く切れる程のやわらかさ
しかもでかいのが7枚も来る、それが1人前。
このカルビで胸がいっぱいになってしまった。
学生の客も多く学生相手だと肉の量も増える。
ご飯もあるのだが(\200)てんこ盛りでしかも二杯目からは料金はいらない。
テールスープも人気で(¥200)具沢山。
私は量は食べないが後、ずっとおばさんと話していた。
凄く面白いのである。
おばさんの人生感。
このおばさんの人生、山あり谷ありである。
二歳で母親が家出し父の後妻にイジメられまくり
可愛そうだとおばあちゃんに引き取られ育てられる。
そしたら本当に母親が出てきてそこに行くが新しい父親が博打打ちでエライ目にあう。
自立するには水商売と言う事で道頓堀のスナックへ勤めに行く。
トントン拍子に出世してラウンジからクラブで売れっ子になる。
ここで結婚するも旦那が倒産したお客で何とかせねばと学生塾を開く
これが大成功で落ち着く。
家のとなりの店舗を借りてスナックを開いたらこれまた大成功する。
が、旦那の焼きもちで家を追い出される。(所持金¥0)
知り合いに連れてこられた焼肉屋の主人に惚れられ再婚する。
が、この二度目の旦那も曲者でアル中であった。
以来旦那に言葉の虐待を受けまくり一人で焼肉屋をするもお金が回らず近所に
金策に走りまくる。(旦那はいつも飲んでます。)
そして旦那は肝硬変で亡くなったのが3年前。
「今が一番ええわ。」
「私とこの子(犬2匹)だけ食べれたらいい。」
と言う身上で焼肉屋をしているのであります。
話している時もずっと「宣伝はしやんといて。」とおばさん。
今のお客さんだけでいいと言うので宣伝はしないと約束させられた。
いろんな人生があるな。
そのおばさんの目がキレイなのである。
キラキラ。
次の肉の日にも行こうっと。
冷麺が旨いらしいが食べられなかったから。
2人で行って。
生肝・ハラミ・カルビ・ミノ・スープ・キムチ・ビール2本
¥3.400
|