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―― ただ、ソニーのトップとして出井さんが掲げた戦略や方向性は合っていたとしても、組織がついて行かないこともありますよね。 出井 そういうことは当然ある。というのは、組織の中の仕事を分解していくと、すべて定型業務に分解されるわけです。組織というものは、作り上げた組織をうまく回すよりも、定型業務をいかに能率的にやるかというふうに、第一義としては動くわけですね。だから、能率の上がるシステムが会社の組織として出来できていればいるほど、急に会社を変えると言い出した時に、必ず抵抗が出るのです。 もう1つは、人の問題もある。例えば、今のイチローにプロゴルファーに転向しなさいと言っても、「おれももう33歳。ゴルファーになるには遅過ぎる」と言われるでしょう。当然だと思います。一流の人ほど、むやみに変えられないということです。 人と技術を変えれば、企業は生きながらえます。しかし、人は簡単には変革できない。それなら、古いシステムの合理化を命じる一方で、変われない人たちはそのままにして新しい事業を始めた方がよい。これは僕がマネジメントとして学んだ最大のポイントです。 |
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