海鷲よ甦れ

東海の浜に残りし飛行基地 「接敵できず」の文字に涙す *筆者並びに親族は、防衛省・自衛隊関係者ではありません

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秋の本土寺

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本土寺は、松戸市の北小金にある、日蓮宗の古刹である。このあたりは、平賀という地名が残っているが、もとは平賀家の屋敷がこの本土寺が創建される前に、本土寺がある場所にあったという。1269年(文永6年)に、日蓮上人に帰依した蔭山土佐守が狩野の松原に法華堂をたて、1277年(建治3年)に当地の領主であった、やはり日蓮宗の大檀越の曽谷教信とはかって、この地に法華堂を移し、日蓮上人の高弟、日朗上人を招いたのが、本土寺のはじまりという。

そして、日蓮上人より長谷山本土寺の名前を授かり、下総国守護千葉氏の庇護もあって、かつては日蓮宗の大山として、末寺百数十を数えたが、不授不施の法難に度々会い、また明治維新には廃仏毀釈のために衰微した。この本土寺は平賀家の三兄弟、日朗上人、日像上人、日輪上人のご出生の聖跡と伝えられ、とくに日朗上人は日蓮上人と法難の伝道をともにされたことで有名である。また、谷山土寺、栄山門寺(池上本門寺)、興山妙寺(鎌倉比企谷)と、同じ「長」という字を山号にもち、「本」という字を寺号にもつ、「朗門の三長三本の本山」のひとつに本土寺は数えられている。

一般には「あじさい寺」として知られ、ミニ鎌倉の感もあり、けやき並木の続く長い参道と美しい境内は、人々の安らぎの場にもなっている。中世の歴史の研究者にとっても、本土寺にのこる過去帳は、さまざまな人名が大名から一般庶民、なかには被差別民であった猿楽能役者まで詳細に記載されていることから、下総あたりの中世の歴史をひもとく第一級の史料になっている。

さて、小生柏に旧陸海軍が共同で開発したロケット戦闘機「秋水」の実験隊員だった方々の話を聞きに行く途中、久しぶりに本土寺へ寄った。境内は、まだ紅葉が本格的でないためか、あまり人がおらず、逆にゆっくり散策できた。

長い参道を抜けると、目に入ってくるのが赤い仁王門である。「長谷山」の扁額が掲げてある。ここももみじに映えて、赤い門が美しい。

本堂に上がる前に、見落としがちであるが、「翁の碑」がある。この「翁」とは松尾芭蕉のこと。この句碑は、江戸時代の1804年(文化元年)に行われた芭蕉忌を期して建立されたものである。ラグビーボールを大きくしたような変わった形をしており、「翁」と刻まれている。
碑面には「御命講や油のような酒五升」という句や、芭蕉忌にちなんだ「芭蕉忌に先づつつがなし菊の花」という句が刻まれているそうだが、字がうすくなって判読できない。「東都今日庵門人小金原、藤風庵可長、松朧庵探翠、方閑斎一堂、避賢亭幾来、当山三十九世仙松斎一鄒、文化元子十月建之」というのは読めた。

実は寺も含めて、江戸時代には俳諧の趣味が、経済力をもった町人などを中心にはやり、この寺でも句会が催されている。小林一茶も出てきているそうだ。この本土寺のほかに、北小金の水戸街道にちかい妙典寺にも句碑がある。妙典寺は、やはり日蓮宗であるが、中山法華経寺の末寺である。

(「翁」の碑)
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そして、本堂に参り、順路にしたがっていくと、秋山夫人の墓がある。この秋山夫人は於都摩といい、甲斐の武田家家臣の秋山家の出身。徳川家康の側室にして、武田信吉の母である。武田信吉は、家康の五男で、徳川家から武田の名跡を継ぐために武田を名乗り、小金三万石の領主となった。武田信吉は病弱で、21歳で病没してしまう。結局、武田家を存続させようとした徳川家康の思ったとおりにはならず、再興武田家も信吉の代で絶えてしまった。息子が小金三万石の領主になったため、その生母秋山夫人の墓が、甲斐とは離れた小金の本土寺にあるのである。

秋山夫人の墓を過ぎて、少し下り坂になり、菖蒲池に出る。その周りを半周すれば、日像菩薩をまつる像師堂のある場所となる。像師堂の近くに、稲荷と、1804年(文化元年)に芭蕉の句碑を建てた可長とその師匠の元夢の句碑があり、

表に、今日庵元夢の「世は夢のみな通ひ路か梅の花」

裏に、藤風庵可長の「秤目にかけるや年の梅椿」     とある。

(秋山夫人の墓)
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本土寺は6月頃はあじさい、春には菖蒲も美しい。広い菖蒲池は、春から夏にかけてが良いだろうが、清々しい。そして、秋は紅葉である。今回、その菖蒲池の周辺と、瑞鳳門の辺にわずかに、紅葉がみられた。11月下旬くらいは、もっと鮮やかになるであろう。また、来るのが楽しみである。

(瑞鳳門)
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本土寺のHPは以下URL


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閉じる コメント(2)

我が家は日蓮宗です。父親が死んだときに、日蓮宗のお経を読み習いました。日蓮宗のお寺は見かけたら寄って見学しています。

こちらは大きな山門がある立派なお寺ですね。いつか近くに出掛けるときがあったら寄ってみたいです。

2007/11/2(金) 午前 9:24 いわれひこ 返信する

いわれひこさん、コメントありがとうございます。本土寺は「あじさい寺」といわれるように、あじさいが有名ですが、春から初夏の菖蒲、秋の紅葉と、四季おりおりに楽しめる寺です。北小金駅の北口を出てそのまま歩いていけば着きます。というより北小金駅は本土寺の参道の途中に建てられた駅なのです。ぜひ、一度行ってみて下さい。

2007/11/3(土) 午後 2:19 mor*_ta*eo*s*u 返信する

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