|
宮崎アニメ『風立ちぬ』・・「戦争が絡んで来るものは苦手だから〜」と避けて通って来てしまっていた。(テレビ放送も、視聴乗り気じゃなかったとゆー…)
が、思ってた(覚悟していた)世界と違った。
すんごいいい作品だったじゃないか〜!!
関東大震災、先進国ドイツからの軽視、特高警察、結核サナトリウム、大戦……
暗く・重たい時代を背景にしていながら、その時代にあった「光」の部分だけ上手に抽出して描き出している……感じで。
(登場人物がみなさん、インテリ専門職(高給取り)で富裕層なお蔭もある)
物語全体のことは、ここでは省いて・・
自分的に目をひかれたのは「ちりばめられた細かいもの」で、それがまた計算されている所だった。
・二郎が店で買ってた「シベリヤ」(昭和レトロな食品)
・菜穂子との再会場面:夏草の野辺と白いパラソルの構図が、モネの絵っぽい
・避暑地ホテルでクレソン山盛りで食べてたドイツ人が、その名もカストルプ(=トーマス・マン『魔の山』の主人公)
・その人自らが一言言及していた『魔の山』(サナトリウム:結核療養所の物語)
この段階(プロポーズする前)で、「菜穂子さんは結核」とありあり分かる造り。
そして、澄んだ目が印象的で・ナチス台頭に否定的なカストルプ氏は、「真面目な大作家:トーマス・マン」のように見える。
「二郎が飛行機開発に打ち込んだ十年」と「トーマス・マンが『魔の山』に取り組んだ十二年」も一対になってる……感じ??
『魔の山』・・若い頃、北杜夫経由で、ハンパに読んでみたもんでしたが、『魔の山』と『ヨゼフとその兄弟たち』は、トライしてみたものの長過ぎ・重た過ぎて、半分でリタイヤしてた記憶。
作中、主人公:ハンス・カストルプの純愛エピ(密かに宝物にしている品)が有名で……
『風立ちぬ』の主人公も、「それと同様の品」を持ってたりしそうだ〜… と、アニメ観ながら思ってた人たちも、多かったのでは??(←アラフィフ〜より年配の視聴者ですね…)
主人公がナイーブなインテリ眼鏡君で、美形。親友:本庄も、華のあるイケメン。
上司:黒川はじめ、周りの人が全員好人物で、真面目かつひたむきに生きてて、安心して見てられるし、見てて気持ちがいい。
菜穂子のヴィジュアルが、『カリオストロの城』クラリスに負けてない可憐さで、そこにオリエンタルを添加して……宮崎アニメでも屈指の美人じゃないか? と映った。
音楽がまた……久石譲な訳だけど、色濃く主張してはいなくて、さらら〜〜っと流れる感じで、この作品にはそういうんじゃなくちゃなー… と。
|