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私は、毎日夢を見る。 眠りが浅いのかもしれない。 そして変な夢を見た時は、朝の準備に忙しい家のだれかれを引きとめて、 話さずには気がすまない。 * * * 今朝見た夢は、大きな銀行か証券市場のようなところが出てくる。 中は、相当混乱している。いろんな人が難しい顔をして会議している。 門扉に『Bank of Europa』-ヨーロッパ銀行と書いてある。 誰かが、今の金融混乱に乗じて、ヨーロッパ金融市場を狙っているのか。 それをまるで映画を見る観客のようにハラハラしながら、眺めている自分がいる。 * * * 早速身支度している旦那さんをつかまえ、「ヨーロッパ銀行なんてあるの?」と聞いてみた。 旦那さんいわくそんな名前は聞いたことないそうで、そんな夢をみるのは、 きっと何か以前に見た映画の影響だというのだ。 そうなのかなぁ。 まるで、人のことを『夢見る夢子』扱いである。 まぁ、たしかに素っ頓狂なことばかりいっているように見えるんだろうね。 さっき一気に本を上下巻読み終えてしまった。 先日、たまたま電車にのる時間つぶしにと、キヨスクで買った文庫。 舞台は、1945年のバルセロナ。 10才の幼い少年ダニエルは、古書店を経営する父に連れられ、 『忘れられた本の墓場』をおとづれる。 この本の迷宮のような本の倉庫の中で、彼は偶然1冊の本に出会う。 その本の名は、『風の影』(フリアン・カラックス著)。 本の魅力に取りつかれた少年は、この謎の多い本の著者のことをより知りたいと願う。 調べれば調べるほど、少年の身の回りに奇怪な事件が起こり、彼を翻弄し始める。 生涯を誓った女性との悲恋、友情、裏切り、得体のしれない影のような恐怖…。 謎の著者の人生の中に、少年は次第に自分自身の人生の未来を見出す。 そして読み手の私たちもまた、いつの間にかこの小説の、登場人物であるかのような 錯覚を感じる。なぜなら私も、「風の影」という本を手にしているから。 サフォンのTRICK(仕掛け)は、まるでロシアの入り子人形のように、読み手を惹きこんでいく。 この小説に出てくる登場人物たちは、みな『時間』という絶対的な運命によって、 人生を轢きちぎられてきた人たちばかりだ。 内戦という虚無の時間のうちに、精神をぼろぼろに毒された人たち。 絶望の果てに、夢をみることを忘れ、時間が己が肉体を朽ちさせるのを待つばかりの人たち。 詐欺師、殺し屋、実業家、商店主、それぞれの人物像がじつにリアルで、 ユーモアにあふれている。 でもサフォンは、私たちに最後の最後で一筋の希望を与えてくれる。 死から、生への再生。 絶望の果ての、夢。 どんなにぼんやり人生をすごしてきても、無為なものだと諦めようとしても、 夢みることを、人はやめられない。 「忘れられた本の墓場」で、父は幼い息子に語りかける。 「ここは神秘の場所なんだよ、ダニエル、聖域なんだ。おまえが見ている本の一冊一冊、 一巻一巻に魂が宿っている。本を書いた人の魂と、その本を読んで、その本と人生をともにしたり、 それを夢見た人たちの魂だ。 一冊の本が人の手から手にわたるたびに、そして誰かがページに 目を走らせるたびに、その本の精神は育まれて、強くなっていくんだよ・・・。 どのかの図書館が閉鎖されたり、どこかの本屋が店じまいしたり、一冊の本が世間から 忘れ去られてしまうと、わたしたちみたいにこの場所を知っている人間、つまりここを守る 人間には、その本が確実にここに来るとわかるんだ。もう誰の記憶にもない本、時の流れとともに 失われた本が、この場所では永遠に生きている。それで、いつの日か新しい読者の手に 新たな精神に行きつくのを待っているんだよ…。」 本を読むという行為が時代とともに、少なくなってきた今、 「読書は個人的な儀式だ。鏡を見るのと同じで、僕らがほんの中に見つけるのは、 自分の内部にあるものでしかない。本を読むとき、人は自己の精神と魂を全開にする。 そんな読書という宝が、日に日に稀少になってきているのではないか。」 サフォンは後年商店主になったダニエルの妻にこう、語らせる。 内なるイメージの力、己と向き合う力こそが人を支えると、作者のメッセージが 込められているように思う。 夢の話から、いつのまにか、個人的で散文的な記事になってしまいました。 でも読んで、後悔しない本だと思います。 ☆ご興味のおありのかたは、こちらを。 |
◆ライブラリー
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CD、DVD、書籍など雑然とした私の本棚の紹介
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アンサンブルのチェロの先輩に、以前誘われて、ミニコンサートに行ったことが あるんです。 先輩は、チェロをお弾きになるのかと思いきや、ピアノでご登場! その冒頭からのドド〜ンとした大作は、一体誰のものぞや? その時に初めて知ったCésar Franckという作曲家の名前。 ベルギーの作曲家なんですね。 ピアノの旋律のまたなんと官能的&情熱的なこと! もう3か月も前に聴いた曲なのに、今日突然頭の中で流れ出して、1日中ぐるぐる。ぐるぐる。 掃除をしても、なにをしても、ぐるぐる、ぐるぐる。 歩いていても、このテンポ。 暑さのためにオカシクなったといわれても、しょうがないけどね。 まるで踊り狂う…って感じ?(笑) 我慢できずにyoutubeで調べてみたら、ありました、ありました。 チェロ歴、音楽歴の浅いmorinとしては、これ、誰?の世界なんですけど、 ガ〜〜〜ンと来ちゃいましたね、Daniel Shafran。 なんという深く張りのある音! アラン・リックマン似のこのお方、知る人ぞ知る、ロシアの天才チェリストらしい。 その才能ゆえに、1630年代のアマティのチェロを献呈され、生涯弾き続けたとか。 なるほど、ストラッドらしい深くシャリっとした音感が素晴らしい。 この人、ヨーヨー・マ氏より、好きかもしれない! ここからどんどん連鎖状態で、ついに見つけたCD7枚組をゲットしちゃいました。 (この人のCDこれしかないらしい。ほとんどLPらしいのね。) アマゾンご購入されたい方は、こちら。 もし、ご存命だったら、絶対コンサート見に行きたかったわ。
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最近は、こんな気分です。 このCDはもう20年近く前に買ったものなんですが、朝から久々に聞いてみました。 『英国式庭園殺人事件』のためにつくった音楽で、ヘンリー・パーセルの曲がもとになったと 言われています。 私ごとですが、長男君の高校受験までもう、カウントダウン。 なんせ型破りな人なんで、周りの大人ほうが大変です。 流れ出そうとする遊び心を、ダムの関所のように濠をめぐらせて 食い止めねばなりません。 本人さんも大変なんでしょうが、どうも暢気としかいえない ことばかりしシデカシテくれます。 はははは。 連日、先生との面談に学校や塾から呼び出しがかかります。 なんというか、あれです、インフルエンザに罹った子供に付き添う母親の 複雑な心境… お医者様に、「お母様もこちらへどうぞ。」と咳き込む子供と 同じ隔離室に入れられる、あの複雑な心境に似ております。 ま、いまさらあがいても、『来るべき日』は、逃げも隠れも出来ずに やってくるわけで。 受験前のお子さんをもつお母さんは、どなたも同じように落ち着かない心境かと 思いますが、 私は最近、わりきっています。 お母さん、あんまりがんばりすぎないほうがいいですよ〜。 所詮本人の人生であって、結構自分のペースでやっていくもんです。 最近、フライヤーなどのデザインの仕事も受けてみることにしました。 といっても、まだボランティアの域ですが、将来の布石です。 チェロの練習もあるし、最近仕事をだかえこみ傾向にあるmorinですが、 マイケル聞いて今日もがんばります。 空気、光、水、エネルギーは循環させねば!! 曲の紹介忘れていました(笑)。 もう20年前のCDだから、絶版になっているかも知れないけど。 この中から1曲。 Michael Nyman Band - Chasing Sheep is Best Left to Shepherds
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先日、衛星放送でちらっとこの番組を観てから、気に入ってしまってDVDを即購入してしまいました。 今日ご紹介する映画は 監督・脚本 :サンドラ・ネットルベック
出 演 :マルティナ・ゲデック(マーサ)、セルジオ・カステリット(マリオ)、
マクシメ・フェルステ(リナ)、ウルリク・トムセン(サム)
最近なんというか、食べ物系の映画にはハズシがないような気がします。 ワインを気持ちいいほど飲み歩くというロードムービー「サイドウェイ」も観たあと、ついつい 赤ワインを2本くらいあけてしまったし、「かもめ食堂」のときも、お料理上手そうな小林聡美さんに感化されて、 無性に手作りの煮物や揚げ物にいそしんだり。。 この映画を見た後も、早速フレンチ・レストランに直行〜〜です。 (私の単純おバカで欲の深な性格がでてますな。。。) ところで、私はフレンチに出てくる鳩料理ってのは何度食べても苦手ですな。 シェフの腕にもよるのかもしれませんけどね、なんか固くて、ぎしぎしした歯ごたえで…。 ブローニュ産とか書いてあっても、サゾカシいろんな街の雑踏の中を飛び回って、 雑食を食べて筋肉もりもりの鳩ちゃんしか、想像できません…。 食べた後もポッポ〜と、喉から鳩が出てきそうな気分でございました。 あ、映画の話でしたね…。 別に鳩料理をここでこき下ろすつもりでは、毛頭ありませんのでっ(…てもう遅い?)m(,,)m 簡単にストーリーご紹介します。 舞台はハンブルグ。
しゃれたフレンチ料理店の看板シェフ、マーサが、主人公。 仕事では一流の腕を持ちながらも、他人には素直に心を開けないマーサは、 レストランでも自分の料理を認めないお客といつも衝突ばかり。 そんな彼女に店のオーナーは「街で2番目のシェフ」と呼ぶが、彼女は自分の やり方を変えず、他人との関わりを避けてひとりで暮らす。 そんな彼女の生活が一変する事件が起きる。 姉の突然の交通事故死によって残された8歳の一人娘リナを引き取ることに。 消息のないリナの父親が見つかるまでと、仕事と慣れない育児の両立に奮闘の毎日。 母親を失ったショックで心を開いてくれないリナに、心を痛め疲労するマーサの前に、 ある日陽気で人生を楽しむことを何よりも愛するイタリア人シェフのマリオが現れる。 マリオは完璧主義のマーサにとって、ペースを乱される苦手な相手。 ところがリナとマリオとの心の通じ合いを通じて、マーサは家族とはなにか、 自分の人生に欠けていたレシピとは何かに気付いていく。。。 この映画は、ドイツ人の新鋭女性監督の作品。 よくぞ難しいといわれる厨房の忙しい情景をここまで完璧に撮れるものだなと歓心します。 特に音楽の使い方がとても上手い! 大御所キース・ジャレットのナンバー「Country」がオープニングやクライマックスシーンに 使われていますし、途中の厨房のシーンや、マーサがマリオと出会うシーンで流れる 「It's wonderful〜,it's wonderful〜♫ 」と渋い歌声の流れる曲はとても小粋でおしゃれ♫ まさに大人のイタリア男マリオのイメージにぴったりの曲^^。 この曲は、'''Paolo Conte(パオロ・コンテ)の『Via Con Me(ヴィア・コン・メ)』という曲。 (視聴はAMAZONのサイトでできます。一曲目です。) イタリア版トム・ウェイツみたいなイメージですね(笑)。 この方、イタリアの有名なカンタトゥーレで、シャンソン、ジャズ、ポピュラー、サントラなど いろんな音楽界でご活躍されている大御所さんなんですね(詳細はwikiで)。 あと気になる曲は、リナがマーサに心を開かず家出してしまうシーンや、マーサの姉クリスティーナの 訃報に一人マーサが泣き偲ぶシーンで流れていた曲。 とても陰鬱で暗いのですが、美しいメロディーラインとチェロの響きにゾクゾクしてしまいました。 繊細なマーサが、暗い心の森を彷徨うイメージにぴったり。 久々に懐かしいドイツ語をたんまり聞けたのと、美味しそうな料理と、素敵な音楽に舌鼓な 映画でした。 おためしあれ〜。 |

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久々のライブラリー更新。。 今回ご紹介するのは、 ヤーノシュ・シュタルケルの「THE ROAD TO CELLO PLAYING」。
ご存知の皆様には、いまさらmorinなどがご説明する必要ないですよね。 チェロ奏者というと、一般的にヨーヨー・マやマイスキー、ロストロポーヴィッチという 思い浮かぶ方、お聴きになる方は多いと思うのですが(別にシュタルケルがマイナーといっている訳では ないですよ、チェロ奏者にとってはとてもメジャーな方です)、 CD屋さんのセールコーナーで偶然に見つけた、ヤーノシュ・シュタルケルのこのCDは 大好きな一枚になりました。 「THE ROAD TO CELLO PLAYING」 ってめちゃくちゃ、ベタなタイトルでしょ。 邦題にするとなんていうのかな。。。 「チェロ演奏について」…「チェロ演奏のための…」…「チェリストへの道」… 想像はしていましたが、やはり殆どエチュード曲なんですよ。 リーからパガニーニまでは1967年に、Virtuoso Recordからリリースされたものの、これは CD初復刻盤。それ以外の曲は、シュタルケル氏が個人的に所有していた音源から 提供されたものだそうです。 他の演奏家で、エチュードをまとめて演奏したのをCD化した人いるのかしら? 知りませんけど。 収録曲は以下の通り。こちらで視聴できますよ セバスチャン・リー :練習曲 作品70 シュレーダー、フリードリヒ・ドツァウアー 練習曲 ジャン・ルイ・デュポール 練習曲 7、8、13番 プラッティ 練習曲 7、8、11、9番 ホッパー 練習曲 2、6、7、13、15、22、28、34、36、40番 グリュツマッハー 練習曲 パガニーニ カプリスから第13番 ヒンデミット:無伴奏チェロソナタ ベルナルド・へイデン Variations on ''Liliburlero'' カサド 無伴奏チェロソナタ きっとチェロを練習する人以外には、馴染みのない曲ばかりだと思いますが、 お聴きになったら面白いですよ。 息遣いの伝わってくるような切れのある弓使い、松脂と汗を飛ばしながら 弾くことで有名な、シュタルケル節 満載です(笑)。 上のエチュードのうち、morinはまだリーとシュレーダーの練習曲etude in G,op.31,no.12しか 練習したことがありませんが、これが同じ曲かと思うほど、美しく楽しいのです。 チェロを演奏されている方も、こういうCDを聴くとエチュードもやる気がおこるし、 とても勉強になると思います。 しかし、どうしてこうも軽々と弾きこなせるのか...。 聴いているうちに、2年前に来日されたシュタルケル氏によるマスタークラスを 聴講したときにおっしゃっていた時のことを思い出しました。 「弓を使う右腕は、二の腕を使って弾くのだよ。肘から先は腕をぶらさげるようにして。。。」 「フレーズとフレーズのつなぎは '''AND''' の表現を使うんだよ。そのためを作りながら つぎの表現の準備をするというようにね。」 「ビブラートは弦の響きによって、ボリュームをコントロールしなさい。」 「ちがう種類の音を使う時は、右手の親指を柔軟にコントロールしなさい。」 morinが聴いていても、とてもとても上手なマスタークラスのチェリストさんたちに とても、基本的な技術的アドバイスを。 やはり日常の基本の積み重ねが大切ですね。 ささ、練習しましょ。
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