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先に横町西部張番に曳山をお見せした菅沢は、横町橋手前まで進み方向転換し戻ってくる。大昔にも同じ場所で対決があったようだ。宿敵・岩瀬との決戦に備え、後方の本番装備も万全である。もちろん若衆の士気も高い。
続いて横町西部張番に曳山をお見せした岩瀬も、横町橋側に向きを変え前進し菅沢と正面から向き合う。これで対決は決まりである。余談だが、この時の菅沢は「道中囃子」で、岩瀬は「荷方囃子」を演奏していた。道中囃子は勢いとテンポが良く、興奮を誘う曲として若衆に人気で、菅沢の方では大いに盛り上がっている。一方で岩瀬が奏でている荷方囃子は、テンポ良い曲だが、どこか“風流”を感じさせる曲である。
余談ではあるが90年代中盤の岩瀬は、荷方囃子の演奏が急激に増えた気がする。昔はもっと道中囃子が多く、他丁内はそれに畏怖していた記憶がある。特に同一の責任者だった1995・96年は、突出して道中囃子ではなく荷方囃子が多かった。1996年お祭り2日目、前年に対決した菅沢と出会い、荒川書店前で結局は交差したものの、ずっと荷方囃子を鳴らし続けていた。その後、安藤醸造店前で本町通りとの観光用激突があったのだが、激突の直前まで道中囃子でなく荷方囃子を鳴らし、激突直前に(激突用の)神楽囃子に切り替えた。
これは極めて異例のケースだと思う。お祭りのビデオに映っていた岩瀬の若衆も、どこか戸惑っていたように見えた。荷方囃子は本来、自丁内を賑やかしている時や夜上がり(夕食)時などに用いる、余興的色合いの強い曲である。他曳山との交差時や激突直前まで鳴らしているのは、いささか不適切ではないだろうか。しかし1995・96年以降は荷方囃子の機会が(昔のように)減少するなど、その年の責任者の趣向によって変わるようだ。ちなみに岩瀬の囃子方は何度か依頼先が変わっているが、力強い道中囃子は伝統的に引き継がれている。個人的には道中囃子を奏でて、盛り上がっている岩瀬の曳山に迫力を感じるし、その姿がとても好きだ。
岩瀬ミニ曳山(人形・酒呑童子) × 菅沢ミニ曳山(人形・平知盛)
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