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9月9日お祭り最終日。朝から土砂降りで最悪の天候である。しかし夜になると晴れ上がり、各曳山の斥候達が街中を駈け回る。田町→イナクロ線経由で横町東に入った下岩瀬町と、自丁内→横町橋を渡って横町東に入った桜美町が午後7時頃に旧タカヤナギ前で向き合い、通行の優先権巡る交渉を開始する。共に前日に薬師参拝を済ませているが、桜美町は下岩瀬町の動きに翻弄され、運行予定に大きく支障をきたした。前日の“アヤ(因縁)”を引きずっての対曳山である。
桜美町は横町東丁内の敷地内にいるが、向きからして東部上新町を賑やかしに行くのが目的だろうか。一方の下岩瀬町は横町東張番にお見せしに行くのが目的か。しかし周囲は両曳山は交差するとの予想が大半だった。理由として栄町・秋田銀行前に西部の曳山がいる。この当時、桜美町と西部は突出した存在であり、前年に両丁内は“覇権を賭けた”頂上決戦に望んだが、桜美町とって非常に厳しい結果に終わっている。多少妥協してでも下岩瀬町と交差し、イナクロ線を南下し西部とのリベンジ戦に向かうものと思われていた。
西部も去年ぶつけた桜美町の動きを意識してか、栄町での動きはゆっくりである。桜美町が来るのを待っているような感じだった。しかし桜美町の首脳の思惑は、西部とではなく下岩瀬町と一戦交えるようである。前日の行動予定を大きく狂わせる要因を作った下岩瀬町に、道を譲る気は毛頭無いようだ。後方では本番激突の装備取り付けを開始した。前日の一件を知らない一部の若衆は、少し驚いた表情でその様子を見守る。一方の下岩瀬町も、桜美町との交渉決裂は必至と判断。こちらは極めて淡々と本番装備を取り付けし始める。
「桜美町、本番装備付けたど!」「桜美町と下岩瀬町あと少しでぶつけるらしい」・・・噂を聞きつけたのか?他丁内の若衆達が、桜美町と下岩瀬町が向き合っている旧タカヤナギ前に集まり出した。この年のお祭り3日目は夜まで雨が降り続いていた。そのため各曳山の動きが鈍かったので、雨が止んでもこの時間帯はどこも本番激突はしておらず、旧タカヤナギ前に観衆が集中したいる感じだ。辺りは黒山の人だかりである。両曳山の周りがざわついて来た。そろそろ本番激突が始まるようだ。
下岩瀬町ミニ曳山(人形・悪源太義平) × 桜美町ミニ曳山(人形・八幡太郎義家)
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