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自然に 素朴に 明日をみつめて

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一頃、どの子どもたちもテレビゲーム(あるいはネットゲーム)に熱中していることに関して「ゲーム脳」ということが問題になった。我が家でもゲームのとりこになった子どもたちに「おまえらゲーム脳になっちゃうぞ!」と異星人に身も心も乗っ取られてしまうがごとく脅かしたものだった。
 
あるいは、最近は「スマホ中毒」という言葉もよく使われてきた。
日進月歩で機能が進化し、なんでも便利にこなす魔法の機械となっているようだ。
スマホが身体の一部のようになっていて、それなしでは何もできないという人もいるようだ。
電話番号もスマホにおまかせで、自分の家族の番号も記憶していない。自分の予定も、スマホで管理して、音が鳴って画面に出てきて教えてくれる。わからないことはなんでもキーワードをスマホに向かって話せば、瞬時に答えを出してくれる。
 
このように、スマホやパソコンに頼りすぎている中で「デジタル記憶喪失」になっている人も多いという。
 
心配なのは、子どもたちの脳や思考への影響、記憶力の低下などをきたさないかどうかである。
 
 
さて、もうひとつ、子どもたちをめぐって心配しなければならないことがあった。
それは、子どもたちの身体の発達に関して起きている驚きの事実である。
 
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昨日10月8日の夜、NHKのバラエティ番組「所さん!大変ですよ」で、「消えたHB鉛筆の謎再び!」と題して、今年5月に話題となつた「子どもたちの間からHBの鉛筆が消えていた」という内容を再編集して放送された。
 
 
 
これが、本当に「大変」だった。
 
文房具屋で、子どもに鉛筆を買ってあげようと思って売り場を探したがHBが見当たらない。
爆買い?それともHBをつくっている工場が閉鎖して急に品薄に?
いやいや、真相は大変な話だった。
 
都内のある文房具店では、小学生用の鉛筆が321種類あわせて3万本以上が置かれている。
しかし、ほとんどがBか2B。濃い鉛筆ばかりでHBは見当たらない。
ようやくHBを発見したものの、わずか100本あまり。全体の300分の1にすぎない。
実は、需要がそれくらいしかない。子どもが買わないHB。
去年一番売れた子ども用鉛筆は2Bで60%、HBはわずか8%だという。
 
昔は、小学校で使う鉛筆といえばHBであった。
 
街行く人に聞くと、年配の人はほとんどが小学校で使った鉛筆はHBだった。
現在、子供用の棚からHBがなくなっていることも知らない。
35歳以下の人は9割が「HBを使っていた」と回答。
一方、25歳より下は、HBより4BBなどの濃い鉛筆を使用したという人がが一気に増加した。
小学校に入学したのは90年代半ば以降。その頃いったい何がおきたと言うのか。
 
大手鉛筆メーカーの工場を取材。その工場では「10B」を開発していて、HBの6倍のやわらかさで、力を入れなくてもすらすらかける。濃さも2.5倍。
 
90年代半ばから濃くてなめらかな鉛筆ばかり求められるようになったという。
その結果、90年代までメーカーの売り上げの半分を占めていたHBの売り上げが20%まで減ってしまった。
 
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なぜ、濃い鉛筆なのか。元をだとると小学校が2Bを指定しているというのだ。
ある学校では、新入生に渡した新一年生に渡した入学のしおりに「鉛筆はBか2Bを持ってくるよう」と明記されていた。
 
筆圧が弱い。字が薄い子がいる。何を書いているかわからない。
90年代になると筆圧の弱い子どもが目立つようになり、全国で濃い鉛筆を指定する小学校が増加したという。
 
そして、低学年だけでなく6年生になっても、あるクラスでは34人中わずか9人が2Bだった。高学年でも濃い鉛筆が人気なのだ。
 
親から怒られるからというのもある。「HBの鉛筆で書いていたらお母さんが薄いからと買ってこなくなった」「お母さんに取り上げられた」というのだ。
 
 
子どもたちの筆圧が弱くなっているという現象。調べてみると各地の教育機関が公表していた。
 
なぜ、子供たちの筆圧が弱くなっているのか。体力不足が原因なのか?
 
宮崎大学医学部の帖佐悦男教授は、子どもたちの骨や筋肉が正常に機能しているかとうかを、これまで4万6千人の子どもたちで調査した。
「筆圧が弱いのは、体力不足というか、年齢に応じた力が養われていない、使っていないからだ」という。また「手を使っていない。鉛筆握るだけでも手の力さえあれば、何でも力があればと思っているが、それは違う。
親指、人差し、中指、手首、前腕の力などをバランスよく動かすことが大切。字を書くには、肩から指先まで全体を微妙にコントロールすることが必要になる」とする。
 
ところが、現代の子どもたちは、ゲーム機やスマホを相手に指先だけの単調な動きを繰り返しているため腕全体をうまく使えない。そのため筆圧が弱くなっているのだという。
 
しかも、手が使えない、足腰が使えないという子が山のようにいる。身体に問題を抱えた子どもがいる。
深刻な問題が明らかに。
 
ゲストの脳科学者・澤口俊之氏は「これは大問題。手の力を出すことは大きな問題で、脳科学から見ても、手の力は前頭葉で出す。こんなことやっていたら思考力が落ち、自分の感情をコントロールすることもできない」と指摘する。
 
4万6千人近い子どもたちを検査していく中で、重大な問題が発生しているという。
番組では、小さいときからボーイスカウトをやっている活発な中学1年生の男子が登場して、この子が手首を使う簡単な動作が苦手で、ビンのふたを開けることがなかなかできず、あけるまで1分かかったという。
 
ところが、同じビンを5歳の少女が2秒で開けた。この違いは、手首の機能がうまく働いておらず、“ひねる”という動作ができないためだという。そして、今、同じようなことが増えているのだそうだ。
 
宮崎市で、4年生と6年生の運動機能を調査した。ひざや腰の動きなどを見る立ち上がり、体育座りから起ちあがる動作をやらせてみた。もちろん、昔の子は楽に出来たことである。
ところが、4年生は半分がたちあがれない。6年生では8割がたてなかったという。
 
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かかとをつけたまま座る「しゃがみこみ」では、足首や股関節が硬いとむずかしいが、しゃがもうとするとかかとが浮いてしまう子が続出した。
年々できない子が増えていて、今回7%の子ができなかった。10人に1人の子が、関節や筋肉などなんらかの運動器に問題ができている。つまり、「どんどん早いうちから老化している」のだという。
 
解析したCGを見ると、かかとをつけたまま座ろうとするところんでしまう子ども。硬いため、運動器が動かず、重心を前に持っていけないため、しゃがもうとすると後ろへこけてしまう。できる子と比べると、足首や膝、股関節が十分に曲がらないためバランスがとれていないことわかる。
 
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こうした状態を放置しておくと深刻な事態につながるおそれがあるという。
それは「ロコモティブシンドローム」。去年4月に「クローズアップ現代」でも特集され、最近注目をあびている言葉だ。ロコモティブシンドロームは、関節や筋肉、神経などの運動器が正しく動かなくなり、手摺を使わないと階段をのぼれないとか、15分歩いただけで足腰が痛くなるなどの症状が出るというものだ。
予備軍を含めて、全国で4700万人にいるといわれ、65歳以上の高齢者を中心に拡大しているという。
 
帖佐教授は、「問題のある子供たちを放置しておくと40代でロコモティブシンドロームに陥る恐れもある」と危惧している。
そして、運動器の衰えが加速しており、「足腰は今の高齢者の方がしっかりしていて、このままいくと、親が子どもを介護しなければならなくなるかもしれない。今から何十年後かにはそこまでいくかもしれない。」とショックキングな予測をたてる。
 
これまで宮崎を始め全国10県の整形外科医たちがが、子どもたちの運動機能の検査を実施し、その結果どの県でも1割の子どもになんらかの異常が見つかったという。
文部科学省も来年度から、すべての学校で運動器のチェックを健康診断に加わるという。
 
たしかに、私の知り合いの保育士さんや、学校の先生が「よく、転ぶと頭から転んで顔に怪我をする。手でとっさに支えられない」「高いところに立つと、バランスを崩して落ちてしまう」「鉄棒に少しの時間もぶらざかることができない」などと、「子どもたちの体力が落ちている」と共通して言っている。
 
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所さんが最後に「このままでは、将来大変なことになっちゃう」と言っていたが、まさにそうである。
そうならないように、大人たちが、「今、子どもたちに何が起きているのか」──を共通認識にして、真剣にその対策を講じることが必要である。
 
 
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