TABIBITO

自然に 素朴に 明日をみつめて

過去の投稿日別表示

[ リスト | 詳細 ]

全1ページ

[1]


先日、またも茨城県に足を運んだ。石岡、土浦に続き、古い街並みを求めて、今度は真壁を訪れた。

日本百名山の1つにもなっており、「ガマの油」でも知られる筑波山。

イメージ 1


この茨城県のシンボルともいえる名峰・筑波山の西麓にある町が、真壁町である。
 
真壁町は、戦国時代に、この地に城を築き(真壁城築城は承安2年・1172年)、約400年にわたって支配した真壁氏の城下町として繁栄し、現在に残る「町割り」の基礎はすでにその頃に築かれたものだといわれる。
江戸時代になると、笠間藩領となり、江戸中期には商業の町として発展していくようになった。

1954年(昭和29年)に“昭和の大合併”により、旧真壁町が、周辺の紫尾村、谷貝村、樺穂村と長讃村の一部が合併して「真壁町」が誕生し、町制は約51年間続いた。このときは「茨城県真壁郡真壁町」であった。
 
その後、2005年(平成17年)10月1日には、「平成の大合併」により、近隣の岩瀬町、大和村と合併し、「桜川市」として発足した。
現在は、「茨城県桜川市真壁町真壁」という名称となっている。
 

1837年(天保8年)の大火によって町並み景観も大きく変化する。現在に残る最も古い建物は、この大火直後に建てられたものである。
それまでは萱葺きや板葺きだったが、江戸時代から明治・大正にかけて、隆盛を誇った商家の人たちが次々と蔵や門などを建てた。

 

江戸時代の真壁は、大阪や奈良、岡崎から木綿を仕入れて頻繁に市を開き、会津や米沢など東北の商人を集める木綿流通の拠点として、さらに周辺地域の物産が集散する在郷町として栄えた。
明治時代に入ると製糸工場が建設され、真壁の中心となる御陣屋前通りには呉服太物商が軒を連ねた。さらに新たな産業として石材業も興り、「真壁石」と呼ばれる石材の産地としても知られるようになる。

 
その間、町割りはほとんど変わることなく、江戸末期から昭和前期にかけて伝統的な造りの建築物が建てられ、今日につながめ町並みの原型が形成されていったのである。
市街地には、300余棟の見世蔵・土蔵・門などがある。
の中には国の登録有形文化財も含まれており、1つの町としては日本で最多の104棟が指定されている。
  
冒頭で書いた「町割り」(一定範囲の土地に複数の街路を整備し、それによって土地を区画整備すること)については、戦国時代末期の真壁氏時代に形づくられ、江戸時代初期の浅野氏時代に完成したといわれている。その時代からほとんど変わらならずに、桝形(ますがた)と呼ばれる城下町特有の交差点が現存し、道幅もほとんど変わらない。その町割りの中に江戸時代末期から昭和前期にかけて建てられた蔵や門など様々な種類の歴史的建造物が残っていることが特徴となっている。
 
 

1970年代半ば頃から真壁の伝統的な建造物の取り壊しが目立ち始めた。歴史民俗資料館が開館し、歴史編さん事業も開始されるようになる中で、1990年前後から、真壁の町並みの価値を評価し、保存につなげる活動が始まる。

1993年(平成5年)に、伝統的な町並みの継承・活用を志す住民有志が保存団体を結成し、専門家に真壁の町並み調査を依頼、本格的な調査が実施される。さらに、町並み写真展や、石蔵でのギターコンサートなど、伝統的な建造物の保存に向けた啓蒙活動を開始し、町並み保存における大きな役割を担ってゆく。

保存団体の提言を受け、1999年(平成11年)には行政として登録文化財制度の積極活用を開始、短期間で104棟の登録を進め、真壁は登録文化財の町として脚光を浴びることとなった。徐々に来訪者が増加し、真壁の町並みが高い評価を得るようになると、住民の間にも自分たちの町並みを見直す気運が盛り上がり、2003年(平成15年)度から伝統的建造物群保存対策調査を実施、町村合併を経て2007年(平成19年)に「桜川市伝統的建造物群保存地区保存条例」を制定、2009年(平成21年)に「桜川市真壁伝統的建造物群保存地区」をスタートさせた。



イメージ 2


真壁町は町をあげての町並み保存に取り組んでおり、2010年(平成22年)6月には、真壁地区の約17.6haが、県内初となる国の「重要伝統的建造物群保存地区」にも選定された。
全国で87地区目、関東地方では4地区目、県内では初となった。



最初に、「真壁壁伝承館」で真壁の歴史に触れた後、街を回った。
真壁伝承館・歴史資料館は、桜川市真壁町真壁地区に旧真壁中央公民館・旧歴史民俗資料館・旧真壁中央公園の後継施設として土地利用の再編及び町並み景観を守るべく計画された公共施設である。町巡りの起点ともなる。

イメージ 3

イメージ 4


あとは、古い街並みを順不同で紹介したい。

まずは、真壁伝承館を出たところのすぐの交差点に現れる旧真壁郵便局。

イメージ 5

出川家住宅。出川薬局として現役だ。

イメージ 6

川島書店見世蔵。

イメージ 7

イメージ 8

星野家住宅。

イメージ 9

イメージ 10

潮田家住宅。茨城一の豪商で、「関東の三越」と呼ばれたという。

イメージ 11

イメージ 35

伊勢屋旅館。

イメージ 12

伊勢屋 は幕末までは「勢州楼」と称し、真壁で最も名の知れた料亭だった。男はここで宴をあげると一人前といわれていた。

イメージ 13

根本米穀店。

イメージ 14

村井醸造の入り口。

イメージ 15

村上家住宅。

イメージ 16

イメージ 17

中村家。

イメージ 18

黄金屋。和菓子屋で「平四郎最中」が全国菓子展覧会で金賞を受賞したことがあるそうだ。

イメージ 19

安達医院。

イメージ 20

ふじや履物店。

イメージ 21

橋本旅館。左手に「橋本珈琲」がある。今回の目的の一つだったが、残念ながら定休日であった。

イメージ 46

大森家。



イメージ 22

谷口家長門門。右側がお店になっているようで覗いたらお客さんがたくさん入っていたが、「完売閉店」という札が出ていた。帰ってから調べたら「馬荷亭 よし」といううどん屋だということがわかった。

イメージ 47



イメージ 23

イメージ 24

谷口家石蔵。

イメージ 25

イメージ 26

白壁に黒い炭柱らしいものが立てかけてあった。

イメージ 27


イメージ 43

半田履物店。

イメージ 29

近藤米店。

イメージ 30

白川菓子店。和菓子に、昔懐かしいあんドーナツやうさぎ玉などもある。


イメージ 31

三輪家住宅。生け花教室などの看板があった。

イメージ 32

村上書店。

イメージ 33

三輪家住宅。

イメージ 34

二重屋根があちこちで見れる。

イメージ 36

大木商会。

イメージ 37

この蔵は、東日本大震災で壊れたのを修復しているのだろうか?

イメージ 48



イメージ 44

旧真壁郵便局の前を通る「御陣屋前通り」の看板。

イメージ 38

最後に、旧真壁郵便局に戻って、中に入ってみた。

イメージ 39

イメージ 40

旧真壁郵便局の2階から街を見る。

イメージ 41

イメージ 42

最後も筑波山の雄姿が見送ってくれた。

イメージ 28



真壁は、日本史に出てくるような歴史的なエピソードも多い。

明治時代には、真壁郡暴動(1876年11月末から12月初めにかけて真壁郡飯塚村ほか26ヵ村で起こった石代相場引下げ要求の一揆)や、加波山事件(1884年9月に栃木,茨城両県下の急進的な自由党員が,茨城県加波山を拠点に挙兵した反政府運動)が起こった地としても知られている。
 
また、今から316年前。江戸時代・元禄15年(1702年)12月14日の赤穂浪士47士の吉良邸討ち入りで、その47士の中に、桜川市に所縁のある「潮田又之丞 高教(うしおだ またのじょう たかのり)」と「勝田 新左衛門 武尭(かつた しんざえもん たけたか)」という、2人の浪士が参加していたという。


また、真壁町は浅野長政が隠居地として所領していた処で、この真壁藩(5万石)は浅野長政が所領し、三男長重の時に笠間藩となりその子長直の時代に播州赤穂へ移ったとされる。忠臣蔵の浅野内匠頭は長直の子供(長政の曾孫)になる。
 
1600年の関ヶ原の合戦後、この地を治めていた真壁氏は秋田に移動し、江戸初期の1606年(慶長11年)に浅野長政が隠居料として真壁に入り真壁藩5万石を与えられ、1611年(同16年)に長政の跡を継いで浅野長重が真壁城に入城した。真壁の「町割り」は、長政とその子・長重によって完成されたといわれている。いまから約400年前のことである。
 
1622年(元和8年)、浅野長重は加増され、真壁は領有し続けるものの常陸笠間城へ移動となり、その後真壁城は廃城となった。

 
また、真壁町は「真壁のひなまつり」が有名で、3月3日までの1か月、歴史の残る町がたくさんのお雛様に飾られるという。

イメージ 45


 
今回、汗をかいて、歩きまくったが、まだまだ町全体を回り切ったわけではない。1日では回り切れないほど、町全体に古い街並みが広がっている、まさに感動の"レトロワールド"、真壁だ。

ただ、どこを歩いても望める筑波山と「町割り」のおかげで、どこを歩いているのか、現在位置は確かめやすいし、街がきれいなのもいい。

古い街並みエリアが広いのと、歴史も含めて、何度か訪れてみないと、この街の本当のことはわからないかもしれない。

また、ぜひ訪れたい。

開く コメント(0)

全1ページ

[1]


.


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事