もっし〜の小部屋

Moshimoshimo's Room の秘密の小部屋

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イメージ 1 「こんなに人がいないのは初めて見た!」
私がFacebook上にアップしたその町の写真を見て、友人の一人が驚いた。バンクーバーで最も観光客で賑わうはずのギャスタウンが、私が訪れた時には閑古鳥が鳴いていた。恐らくは、午前中の悪天候のせいだろう。ノース・バンクーバーから、この反対側の岸に降り立つと、まるで先ほどの激しい雨が嘘だったみたいに、雨はすっかり上がっていた。お陰で、この観光の名所を傘もささずに、人混みをよけずに歩くことができた。
 
 ガイドブックには、ギャスタウンでの記念撮影スポットである「蒸気時計」では、人だかりのために写真を撮るのが難しいとあったが、ご覧の通り、私が行った時には人っ子一人いなかった。イメージ 2
 
 ギャスタウンは、「バンクーバー発祥の地」と言われ、今なお、石畳やレンガ造りの建物など19世紀の面影を宿す町である。町の名前の由来は、イギリスのヨークシャー出身のギャシー・ジャック・デイトンという船乗りが1867年に、その土地に初めてバーを開いたところに由来するとか。ちなみに「ギャシー」とは彼の名前ではない。あだ名みたいなもので「おしゃべり」という意味なのだそうだ。おしゃべりジャックが開いたバーが、遠く故郷を離れた船乗りたちのオアシスとなり、そこから現在のバンクーバーの繁栄が始まったというのはなかなか面白い。イメージ 3
 
 その後、金融、商業、娯楽と、バンクーバーの繁栄を牽引してきたギャスタウンだったが、大恐慌時代の1930年代にどんどん廃れていき、1960年に住民たちの一部が町おこしを始めるまで歴史舞台の裏側へ追いやられていた。この住民運動のお陰で、町を歴史的遺産として残していく道筋が出来、今では新旧の文化が混ざり合った独自の雰囲気を醸し出す町へと変貌し、国内外から沢山の人々を集めている。
 
 1990年代に閉店した老舗デパート「ウッドワーズ」の老朽化した建物も、オリンピックを機に保全することが決まり、2010年にロンドン・ドラッグズなど新しい店舗をテナントにして再出発した。これが引き金となり、他の古い建造物への保全運動が活発となり、今では、フラック・ブロック、ドミニオン・ビルディングなど歴史的建造物がガラス張りの高層ビルの谷間に残ることとなった。イメージ 4
 
 ギャスタウンの後は、ダウンタウンの美術館巡り。この日訪れたのは、バンクーバー美術館、ペンデュラム・ギャラリー、そして、ビル・リード・ギャラリーだ。実は、これら3つの美術館だが、それぞれが歩いて2,3分のところに位置している。バンクーバー美術館へは、前の晩に行くつもりでいたのだが、バンクーバー到着したその日の夜だけに疲れが出て断念したのであった。実は、初日は火曜日で、通常午後5時に閉館するバンクーバー美術館だが、火曜日の午後5時から9時までは、特別に募金のみ(募金の相場は$5から$10)で入館できるのだ。旅費を浮かそうと思っていたが、寄る年波には勝てまへんwイメージ 5
 
 てなわけで、その日は通常の入場料$21を払って入館。ローレン・ハリスの抽象的な風景画や幾何学的な絵画、エミリー・カーのカナダの風景画、エドワード・バーティンスキーのカナダの自然と人工物を比較した写真、マイファンウィ・マックロードの破壊的な現代アートなどをのんびりと見て回った。アートに親しんだ後は、ミュージアム・ショップへ。私はどこの美術館・博物館でも、ショップを覗くのが大好きだ。そんじょそこらには売っていない面白い物が溢れている。ここでは、ヒールをはき花を持って微笑むモナ・リザや、同じく花を持って何か言いたげなダリの自画像など妖しいアート・パロディ・カードを友人たちへの土産として購入した。イメージ 6
 
 次に向かったのは、バンクーバー美術館から通りを渡って目の前のペンデュラム・ギャラリー。HSBC(ホンコン上海銀行)ビルの1階にある入場無料のギャラリーだ。ちょうど、アンセル・アダムスとレオナード・フランクの写真展をやっていた。1940年代のアメリカとカナダの日系移民の強制収容所での営みを写したものだ。数年前に愛知学院大学が、アメリカで第2次世界大戦中の日系移民の強制収容所での生活について研究している大学教授を呼んで特別講義を行った時に、私も聴講する機会に恵まれたので、その写真展には興味があった。
 
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 愛知学院大学での講義で見た、当時強制収容所にいたという女性が描いたイラストには、希望を抱きアメリカへ渡ったにもかかわらず、戦争の渦に巻き込まれ、敵国出身ということで財産から何から何まで没収され、住んでいた所から遥か遠くの不毛の大地へと強制連行された人々の過酷な生活があったが、その展覧会の写真の中にはあれほどの悲壮感は漂ってはいなかった。写真家たちがファインダー越しに見たのは、過酷な状況の中、希望を失うことなく、日々の生活を創意工夫によって少しでも改善して行こうとするたくましい日本人の姿だった・・・。
 
 ペンデュラム・ギャラリーは先ほども書いたように無料。吹き抜けになっている1階アトリウムには、名前の元となっている巨大なペンデュラム(時計の振子)が天井から下がって、ゆっくりと左右に揺れている。ギャラリーの他にカフェも入っているのでバンクーバー散策の折、ちょっとした休憩にお勧め♪
 
バンクーバー旅行記1 (バラード駅&ロイヤル銀行)はコチラ
バンクーバー旅行記2 (人類学博物館)はコチラ
バンクーバー旅行記3 (キャピラノ渓谷&ロンズデール・キー)はコチラ
 
英語版はコチラ

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