今日は死ぬのにもってこいの日だ

ポジは誰にでもある。ネガは自分でつくる。___ゴダール

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『深い河』で遠藤周作氏は、大津という、神父になるべく頑張っている人を通じて”愛”を語る。(その大津に対立する美津子を除いた他の登場人物はついでというか物語らしくするための飾りに過ぎない。どの人物もステレオタイプから一歩もでていない)

大津は言う。イエスの”愛”は、ヨーロッパの厳格なキリスト教だけにあるのではなく、他の宗教も受け入れたもっと大きな”愛”のはずだと。そして神学校を破門同然になりながら大津はその”愛”の哲学をインドのガンジス河畔で実践する。

美津子はその大津を軽蔑して大学時代にからかった(この描写も中途半端)ことがあるのだが、インド旅行中に偶然大津と会う。美津子は自分に”愛”が欠如していることに深く悩んでいる最中なので大津を軽蔑しながらも関心を抱かずにはいられない。

さて、そういう設定の『深い河』なのだが、「本当の”愛”だけが欲しい」美津子は救われるだろうか?
最終章にあまりにも漠然とあまりにも曖昧に書いてあるのだが。「彼女はこの真似事の祈りを、誰にむけているのかわからなかった。それは大津が追いかけている玉ねぎ(神)にたいしてかもしれなかった。いや、玉ねぎなどと限定しない何か大きな永遠のものかもしれなかった」

遠藤周作氏が唱える”愛”は悪しき教養主義といえる。
ヨーロッパのキリスト教を否定して全世界のキリスト教だとしても”愛”にこだわる限りキリスト教に違いはない。遠藤周作氏の思想はキリスト教に限定されている。アジアでは通用しない。

アジアの人生観は”愛”だけではないのだから。”愛”だけを中心にはしないのだから。「本当の愛だけ」などとは考えないのだから。キリスト教だけなのだ。”愛”だ”愛”だというのは。日本のキリスト教は悪しき教養主義といえる!?

美津子はその教養主義に毒されている。
僕も毒されていた。
その脱却のためこのブログを立ち上げた。


URL: http://blogs.yahoo.co.jp/mote_bello/4352039.html

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そうだったのだ。
『サド』を読むということは、
行動と直結することじゃない。
人間を認識する、ということだったのだ。
 
 
 
それを狂気や悪や汚辱という判断を入れては、
あるがままの人間を認識することはできない。
倫理や行動に安易に短絡させては、
あるがままの人間を認識できない。
 
 
 
あるがままの人間の認識の許容度、包容力、を増大さすことが、我々のつとめなら、
哲学者、文学者、宗教家とは、そのプロだ。
彼らの許容度、包容力が試されるわけなのである。
初めに言葉ありき、認識ありきなのだし、それと行動との葛藤はまた別の問題なのである。
 
 
 
 
 
                                  澁澤龍彦著  『偏愛的作家論』を読んで

(よっしーさんの記事で「不倫の手助け」というのがあったので、負けずに不倫の記事)



不倫っていえばヘンリー・ミラーの『ばら色の十字架「セクサス」「ネクサス」「プレクサス」』の一巻

「セクサス」に笑っちゃうのがあった。

今は手元にないのが残念で分厚いかっこいい装丁の本だった。

開巻そうそう主人公はいかにその女が素晴らしい女であるかを二三ページにわたってびっしりと語る。

仕事の間中その女のことを思い続けるのは今夜が初デートだからだ。いやがうえにも気持ちは盛り上がる

のだがいかんせん金がない。仕事が終わってそそくさと家に帰ると「畜生め、妻のやつ、へそくりをどこ

へ隠してるんだ」と言いながら家中を探す____

え〜、奥さんいたんだあ!笑っちゃいました。

ヘンリー・ミラーの『南回帰線』の巻頭80ページは、モーツアルトのピアノ・コンチェルトの第二楽章

だけを繰り返して聞くように、そこだけでもう絵も言われぬ陶酔にうっとりするように、びっしりつまっ

た人生の事実と真実の文章に、そこだけを繰り返して読む価値のあるものである。


前にどこかで書いたことがあるか、部分だけで最高になれる、と。



そういえばジョン・アーヴィングも素晴らしい挿話だらけだった。人に読んで聞かせたくてウズウズする

挿話だらけ。それだけでもう何もいらない、超最高と言わしめる挿話だらけ、だったですね。例えば『サ

イダーハウス・ルール』など。



http://blogs.yahoo.co.jp/mote_bello/2762705.html
http://blogs.yahoo.co.jp/mote_bello/49212220.html

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主人公ハンナはナチスの強制収容所で看守をしていたときの罪で終身刑になり十八年服役するが、恩赦で出所する前日に自殺する。

何故?

ハンナの一生を貫く重いキーは”文盲”?

看守時代も密かに囚人に朗読させ、戦後もベッドを共にした行きずりの青年にすぐ朗読をせがむ。
戦時中ナチスの看守だったことは政府にきちんと報告し逃げも隠れもしてなかったのに、文盲であることは誰にも知られたくなく、そのため職業を転々とし戦後二十年経ったとき、あの「アウシュヴィッツ裁判」に召還されてしまう。

終身刑になった彼女は服役中の十数年もあの行きずりに会った青年から送られてくる朗読テープを聴き、あらゆる文学作品に通じ、文字も独学で習得する。

そんな彼女にとって、今更、自由?という思いがあったのではないか?
十八年間一度も面会に来なかった青年との仲も微妙だった。
もう、十分生きてきたのだ、今更の自由?という思いが?
これから更に生きていくよりは青年との楽しかったときだけの思い出を胸に秘めて死んでいくほうが、自由だと?
自由はさんざん味わった、今更自由なんて、と。


ハンナの一生?

牢獄の人生?人生の牢獄?

牢獄の内と外?

自由?



そんな思いの______




追記   邦題『愛を読むひと』でもう日本で上映されたのか分かりませんが、あの『イングリッシュ・ペイシャント』の監督A・ミンゲラがプロデュース映画化。アカデミー賞にもノミネートされてる。



後記   ハンナ役のケイト・ウィンスレット、見事、主演女優賞です!

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