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これは私が20歳にZZR1100を購入して、新車の慣らしに休みを利用して一人キャンプツーリングに行った時の話です・・・。
当時は一人旅ってのに憧れて、慣らしを兼ねて福島まで一般道で行くことにして決行しました。FZR1000から乗り換えたZZRは非常に扱いやすく、さすがは当時の世界最速を謳っているだけあるバイクだと感動したのを覚えています。早く全開、オーバー300km/hアタックをしたいが為に一日で慣らしを終えたい、そんなイケイケなかつての私。あ、もう今では駄目駄目ですよ、腹にはみっとも無いお肉がついているし顔も丸くなった。昨年7月に購入したR1の現在の走行距離はやっと3千キロ、オヤジまっしぐらってか、既にオヤジになっていると自覚しておりますwww
さて、出発をしたのは朝8時。とにかく目指すは福島で、ひたすら国道4号一般道を北上していました。別に何のトラブルも変化も無く、途中の公園でウトウトしたりしながらのツーリングで本当に気まま。「コレが一人旅だ!」何て勝手に考えていながらいよいよ福島は猪苗代湖手前の長いトンネル、確か294号線かな、はっきりとは覚えていないのは申し訳ないのですがそこまで来たんです。
夕刻になっていたんで、猪苗代周辺は観光地でまさか公園などでテント張る勇気はなかったし、外で自前のテント張るのに金掛かるキャンプ場も御免だし、とりあえずは猪苗代目前にして、このトンネルあたりでテントを張ることになったのだが、トラックもガンガン通行する国道脇にテントを張るってのも・・・そうこうしている内にわき道を見つけたのさ。とても小さな脇道。正確に言うと廃道みたいな感じで路面は所々苔が生えていた。
新車のオンロードマシン、あまりに不整地は入りたくなかったが、かろうじて路面はアスファルトのこの廃道にそれる事にした。
最初入った時はそんなに不気味では無かったけど、日も沈みかけてきたので何だか気味悪くなってきたけど後戻りは出来ない正確の俺、そのまま進む訳なんだけど、まさか廃道と言っても道の真ん中にテント張る訳にはいかず、適当な空き地がないかグングン進み、道に入ってから4キロ地点位かな、左側にテントを張れるだけのスペースを見つけました。「ココだ!!俺はココで大自然に抱かれる!!」アホな考えで
設営場所を決定、テントを大急ぎで設営した。
すぐに暗闇の中、ガスカートリッジ式のランタンを野外に置き、ガスカートリッジのコンロでレトルトのカレーを作り食べた。しかし、食べ終わってよくよく回りを見渡すと静まりかえった真っ暗闇の世界、今頃気づいても遅いですよね、ちょっと不気味に感じた私はテントの中にさっさと入りました。
静まり返った周囲の中、テント内とは言え気味は悪いのでラジオを付けました。ちょうど野球中継をやっていて音量は最大にして気を紛らわしていました。
と、その時、あれだけ電波の入りが良かったラジオに雑音が入り始めました。「雷でも発生しているのかな?」時折入る雑音にそんな事を思っている内に段々と雑音の入るタイミングが長くなり、遂には音声が聞こえなくなった。チューニングもし直したのに駄目、電池は出発の時に替えた。変な事もあるんだな、今まで大丈夫だったのに・・・と諦めて電源をオフにした時・・・
テントの外で「カーン、カーン」と何かを叩く音、最初遠くに聞こえていたのに段々と近づいてくる。でも待てよ、聞こえて来る地点は裏の崖、とても人は入れない場所。
ヤバイ、超近づいて来た・・・ほぼ30m付近と断定・・・その時・・・
「グヮシャッ!!」テント隣で凄い音、俺、てっきりバイクが倒れたと思いテントの外に飛び出たの。そしたらバイクはまったくそのまま、さっきまでの音は消えている。ポケーとバイクをライトで照らし出してよくよく見ても変化なし。サイドスタンド下には転等防止に缶コーヒーのを潰したのを敷いている。
もうそれからが一番怖かった。急いでテントを暗闇の中ランタンだけの光で撤収する訳だけども、人間怖い時には尚更怖い事考えてしまうのね、ランタンが突然消えたらどうしよう、とか、後ろを振り返ったら「バァ!」っていたらどうしようとか、そりゃ怖くて手が震えながらテントなんてしっかり巻く余裕ないし、パニック状態でテントをそのままバイクの後ろに乗せてグルグル巻き(笑)
よし、こんなお化けゾーンからは撤収!!エンジン始動!!ってアレ・・どーなってんだよ掛からない!と泣きべそ状態で良くみたらギアが入りキルスイッチがONでした。もう本当に私怖かったみたいで、エンジン掛かっても、このままコケて動けなくなったらどないしよとか考えてたけど、このお化け廃道からは無事に脱出、その後猪苗代でおとなしくテント張りました〜
■後記
当時に出入りしていたバイク屋に、この話をしたら大笑い。
その場所、通称「メリーさんの館」があった場所って言ってました。メリーさんの館って私も詳しくは知らないんですが、全国の山奥にかつて点在していて戦争中に在日アメリカ人の子供などを対象に捕虜として収容していた施設の事を指してこう呼んでいたそうです。日本の敗戦が決まった時にはこの子供の捕虜達は処刑されたとの説もあるそうです。真相は定かではありませんでしたが、これ以来、私が一人でキャンプツーリングに行こうと思ったときはありません。
やっぱ二人で楽しむ恐怖の体験と、一人で味わう恐怖の体験、前々違います。メチャビビリました。楽しいはずのツーリングが台無し!!
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