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司馬遼太郎の原作「坂の上の雲」の第二巻、日清戦争のくだりを読みました。30年ぶりでしたが、やはり司馬の文章は素晴らしいと思いました。歴史というものを俯瞰する心構え、ありきたりのイデオロギーを一切排除して、あくまでも歴史を客観的に捉えようとしています。
さて、この間指摘したNHKのドラマ「坂の上の雲」に出てきたいくつかのシーンですが、やはり原作にはまったく出てきていません。わずかに、戦闘が終わって、下関で日清間で戦争終結の交渉が行われていたころ、秋山真之が松山で静養する子規を訪ねた時に、戦闘中に秋山の乗った艦が砲撃を受けて、近くにいた将兵が死傷したことを子規に話す場面がありました。その時、秋山は「坊主になろうかとおもった」と言おうかと思うのですが、結局いいませんでした。ドラマでは、秋山を慕う水兵が、秋山の命令に従ってマストに上る途中に被弾して死ぬ場面です。しかし、原作にはまったくありません。
司馬の小説は、史実に基ずいたものが結構あります。もちろん創作もありましょう。ただ、戦国時代を描いたものと比べると、戦国ものは史実として伝わっているものが少ないせいか、創作と思われるところが結構出てきますが、「坂の上の雲」は、まだまだ実際に起きたことの多くが分かっているせいか、それほど創作はないように感じられます。そのせいか、ドラマ化しても、ドラマティックな場面を期待することは、あまりできません。それで、NHKも、相当脚色はしているようです。
しかし、脚色しても、司馬の描いた時代の精神があります。実際の場面を忠実に再現しなければ、これは事実の歪曲になります。司馬の作品とは似ても似つかない、もはや司馬の原作とは言えないものになります。
昭和の戦争では、南京虐殺など問題になっているものが多数ありますが、しかし、それさえも、中国側の主張を鵜呑みにするならともかく、軍全体であのような虐殺を許したかどうか、大いに疑問に残るところです。また、百人斬りなどということは、やったと言われる人が砲兵小隊長や副官なので、そんな立場の人にそんな暇があったのか、すぐ考えれば分かることです。ことほど左様にうそやでっち上げがまかり通っています。これも、当時従軍していた毎日新聞の記者が嘘ぱちを書いたと、同じ毎日新聞で同行していた元カメラマンが証言しています。朝日新聞の本多勝一記者(当時)が、中国の言うままに書いた「中国の旅」の旅にも出てきますが、この百人斬り以外にも、でたらめが多く、それを追求されると本多さんは、中国から聞いたことを書いたので文句があったら中国に言ってくれと、およそ記者らいくないことを言っているようです。
もちろん、市民を殺傷・強姦したり、捕虜を殺したりすたのが皆無とはいいません。生きるか死ぬかの異常な状態に置かれた兵士が、つかの間の休息時に、敵地でそんな気持ちになったりすることもあるかもしれません。しかし、そう想像することと、事実はどうだったかは異なります。事実だとするには、検証が必要です。
とはいえ、日中戦争時や第二次世界大戦の際に比べると、日清、日露戦争は、ほとんどそういう話は聞かれません。そういうことが全くなかったとは言えないでしょうが、話として出ていないものをあると言うのもおかしな話です。NHKのドラマでは、中国の老人が、徴用だと言って酒を持っていこうとする兵隊に抗議したら、その上官の曹長に突き飛ばされます。それで老人は、中国人の子どもを指さして「この子は日本人に殺された」と言い、何と言っているんだと聞く子規に「日本の兵隊さんありがとう」と言ったと嘘をいい、嘘じゃろうと問い詰める子規に「帝国陸軍の兵隊に向かって嘘とはなんだ」と脅す場面は、ありえません。司馬の原作にも出てこないのです。前にも書きましたが、強いて言うなら、あれは昭和の軍人の姿です。
これ以外にも、脚本家が書いた、原作にはないおかしな場面がいくつもあります。この前指摘したシーンです。
司馬は、日本人に気概をもってほしいと思い、あの小説を書いたはずです。それなのに、日本人を貶めるドラマを司馬遼太郎作としてドラマ化することに納得がいきません。やはり、NHKはおかしい。受信料を再び拒否したいくらいです。
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日本軍が略奪をしたことについては、イザベラ・バードが記録しているようです。
また、旅順占領後も小規模ですが、一般市民を巻き込んだ「虐殺」とされる行為が合ったようです。
そのあたりを踏まえてのご意見でしょうか?
2009/12/25(金) 午前 3:16 [ bizan00 ]
それについては知りません。おそらく戦争だから、日本軍にも不心得者はいたでしょう。これは日本軍だけではありません。大方、どこの軍隊でもあることです。もちろん、いいことではありません。ただ、司馬遼太郎の原作にもない、しかも彼が訴えようとしていることとは違うことを、創作していることを問題視しているのです。
2009/12/25(金) 午前 6:12 [ Novels ]
「イザベラ・バードが記録」について、出典をおしめし下さい。
2009/12/25(金) 午前 9:34
大前提として、従軍した正岡子規は反戦平和思想を抱いたりはしなかったというのが史実です。
http://cache.yahoofs.jp/search/cache?p=%E6%AD%A3%E5%B2%A1%E5%AD%90%E8%A6%8F+%E5%BE%93%E8%BB%8D+%E6%BC%A2%E8%A9%A9&ei=UTF-8&fr=top_ga1_sa&x=wrt&u=www.japanpen.or.jp/e-bungeikan/guest/pdf/yonedatoshiaki.pdf&w=%22%E6%AD%A3%E5%B2%A1+%E5%AD%90%E8%A6%8F%22+%E5%BE%93%E8%BB%8D+%E6%BC%A2%E8%A9%A9&d=Gl6F9d29UAqF&icp=1&.intl=jp
2009/12/25(金) 午後 8:21
「坂の上の雲」の担当部局は、例の台湾の捏造「JAPANデビュー」を担当している「プロジェクトJAPAN」だそうです。
同じ根っこからは、おんなじ花が狂い咲く道理です。
2009/12/27(日) 午前 8:54
そうなんですか。そんなところにやらせるなんて、NHKもどうかしていますねえ。ドラマ担当がやってないのですか。信じられないことです。
2009/12/27(日) 午前 10:28 [ Novels ]
このURLにしっかりNHK自身がかいております
http://www.nhk.or.jp/japan/about/index.html
とほほ。
2009/12/27(日) 午前 11:44
第5回、ミンピ暗殺がずれずれと思います。
第3・4・5回を流れでみて、NHKの意図を検証したいとおもいます。
2009/12/29(火) 午後 10:10