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野田内閣が船出した。調整型の人だの、人の話を良く聞く人だのという野田氏の評をを聞くが、野田氏の発言を聞いていると、まったく理念のない人だと思う。
そもそも、民主党の代表選のスピーチで、理念のある人は皆無だった。多少まともかと思った馬渕氏も、田中角栄が自民党総裁に選ばれた時の実況中継をやっていた。いい加減にしてくれと、チャンネルを変えてしまった。
一体何を言いたいのかというスピーチばかりだった。野田氏も、何を言ったのか、さっぱり覚えていない。
今、この時代で、財源がなく、東日本大震災の非常事態に、何をすべきか、その方向性を出しているのか、大いに疑問である。
政治家はまず、理念を示すべきだ。たとえば、ケネディはこう言った。
「国家があなたのために何をするかでなく、あなたがた国民が国家のために何ができるかだ」と。
サッチャーも述べた。
「不和があるところには調和をもたらしたい。誤謬のあるところには真実をもたらしたい。不信のあるところには信頼をもたらしたい。絶望のあるところには希望をもたらしたい」と。
こうも言っている。
「大英帝国の旗の下、祖国に救援を求める国民が一人でもいる限り、我が国政府が見捨てることは絶対にない」とも。
日本の首相も、石橋湛山は
「自由民主党及び日本社会党の両党が、外交を初め、国政の大本について、常時率直に意見をかわす慣行を作り、おのおのの立場を明らかにしつつ、力を合せるべきことについては相互に協力を惜しまず、世界の進運に伍していくようにしなければならないと思うのであります。国会に国民が寄せる信頼は、民主主義の基であります。これにいささかなりともゆるぎがあってはなりません」
と語っている。
中曽根康弘も
「平和の維持にとって大切なのは、これを可能ならしめる国際環境をつくり出すことであります。この現代の至高かつ緊急な課題を実現すべく努力することにより、恒久的な世界の平和の確保のために貢献したいと念じています。地上の平和、人類の共栄こそ、われわれが共同責任で追求すべき現代の大きな課題であります。われわれは、誠実に、かつ真剣に、あらゆる機会を通じて、この人類悲願の大目標の達成に邁進すべきであることをしっかりと心に刻んでおきたいと思います」
と、発言している。
海部俊樹は
「国際情勢は、極めて流動的であり、日本が果たすべき役割への期待と日本への批判が同時に大きくなっています。日本は、世界のために何ができるかを考え、何をなすべきかを改めて点検してその方策を決定し、世界の平和と繁栄のために汗を流す志ある外交を展開してまいります」
と述べている。
日本の首相の発言は、米英トップに比べるといささか迫力に欠けるが、それでも、彼らなりの色を出そうとしている姿勢は明らかだ。何も美辞麗句を述べよと言っているのではない。自分の姿勢を示さなければ、レゾンデートルはない。これまでの野田氏の発言には、その姿勢が欠けている。就任演説で、何をいうのだろうか。
さらに、民主党の役員や閣僚に選んだ人物らの顔ぶれから見ると、単に、派閥の均衡を取っただけだ。百歩譲って、派閥均衡の途を取らなければいけなかったことに理解を示すとして、なぜ輿石氏が幹事長なのか。左翼・日教組で小沢一郎氏の腰ぎんちゃくに、何ができるのか。山岡氏の国家公安委員長も同様である。
しかし、それ以上に分からないと言うか、大丈夫かと思うのは、安住財務相と鉢呂経産相だ。安住氏のあの軽さはなんとかならないものか。早晩、財務省の役人に馬鹿にされるであろう。
今や自由貿易協定、経済連携協定を結ぶのは、世界の趨勢である。それを「グローバリズムのマイナス面が見えてこよう」などという鉢呂氏の発言は、時代を見誤ったものとした思えない。どの人間も満足する政治など、ありえない話だ。そうした状況を踏まえて、時代を読み、不利益を被るものの救済策を考えて、一歩踏み出すのが、真の政治家であろう。
まだまだ言いたいが、後日述べる機会は山とあるはずだ。取り急ぎ、この内閣は、No、ダメ内閣、ノダメ内閣と命名した。
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