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書庫金融商品取引業

不招請勧誘の禁止規定(38条3号)について、禁止の対象である「勧誘」、禁止の解除原因となる「勧誘の要請」とはなにか、定義は置かれていません。

そこで、たとえば、不招請勧誘禁止の対象外の商品を訪問または電話により勧誘していたところ、不招請勧誘禁止の対象商品(外国為替証拠金取引)に話が及ぶことは勧誘に当たるでしょうか。

一般的には、商品の説明は勧誘に当たると考えられるので、この場合、業者の従業員は外国為替証拠金取引に触れることはできません。そこで、顧客が外国為替証拠金取引の説明を求めたとすると、それは「勧誘の要請」に当たるでしょうか。もし「勧誘の要請」に当たるとすると、業者は顧客の意思を確認して勧誘することができてしまいます。しかし、これでは勧誘受諾意思確認義務(38条4号)を課すのと同じ結果となり、投資者保護が特に必要な場合に不招請勧誘を禁止した法の趣旨に反します。したがって、勧誘の要請は、訪問または電話をかける前に行われる必要があると解すべきでしょう。

金利・通貨等の店頭デリバティブ取引、市場デリバティブ取引、これに類似する外国市場デリバティブ取引については、再勧誘の禁止規定(38条5号)が適用されます。再勧誘の禁止とは、電話または訪問による最初の勧誘を禁止しないものの、顧客が契約を締結しない旨の意思または引き続き勧誘を受けることを希望しない旨の意思を表示した場合には、以後勧誘を禁止するものです。

再勧誘禁止の対象取引について、商品の説明を聞くまでもなく勧誘を拒絶したいという顧客もいると思われるため、勧誘に先立って顧客が勧誘を受ける意思を業者が確認する義務を課すことにしました(勧誘受諾意思確認義務、38条4号)。この段階で顧客から勧誘を拒絶された場合には、5号の規定により、以後、勧誘行為が禁止されます。したがって、勧誘受諾意思確認義務は、再勧誘の禁止の前提として設けられたというよりも、再勧誘の禁止を補強するものというべきでしょう。

ところで、38条4号は、勧誘と勧誘を受ける意思の確認を区別して規定しています。しかし、これは通常の勧誘に先立って意思の確認を行わせるために区別をしたのであって、38条4号にいう勧誘を受ける意思の確認も、38条3号の勧誘に当たると解すべきではないかと考えます。そう解しないと、不招請勧誘禁止の対象商品について、たとえば電話をかけて勧誘を受ける意思を確認することは、顧客の要請がなくてもできることになってしまいますが、その結論は不当ですし、3号の禁止と4号の禁止との区別がなくなってしまうからです。

くろぬま
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