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募集と売出し(2)

かつては、募集の定義にも「均一の条件」が入っており、均一の条件で取得させる勧誘のみが発行開示をトリガーすることになっていました。この点は、学説から批判されていました。学説が問題にしたのは、市場価格で証券を分売する行為にも発行開示を要求すべきではないかという点です。有力説は、市場価格で売る場合には、「『市場価格』という均一の条件」で売っているのだから「均一の条件」の要件を充たすというものでした。屁理屈のように聞こえますが、背後に実質的な判断があります。それは市場価格に応じて売っていくとしても、それにより値段が下がってしまうから、一方で買いを勧誘するのが普通である、多数の者に勧誘するのであれば、販売圧力は生じているから、投資判断を適切に行わせるためにディスクロージャーが必要である、ということです。

平成4年の証取法改正では、条件を少しずつ違えて発行すれば開示を免れるのはおかしいという理由で、募集の定義から「均一の条件」は削除されました。しかし、売出しについては「均一の条件」が維持されています。それは、証券会社は市場で日常的に株式を売買しているため、「均一の条件」の要件がないと、市場取引が容易く「売出し」と認定されてしまうからです。この考え方は上記の有力説と真っ向から対立するものです(有力説は、「募集」について論じたものでしたが、平成4年改正後の「売出し」についても妥当すると思われます)。

金融商品取引法2条4項は、1項有価証券について「均一の条件」を維持しつつ、明文で、金融商品市場における売買その他の政令で定める取引を「売出し」の定義から除外しています。これは、PTSでは値段が変わらないことが多いので、証券会社としては50単位ごとに気配を変えなければならず不便であるという要望を容れたものです。この改正は「均一の条件」の解釈を変更するものでしょうか?(次回につづく)

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