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金商法2条2項5号は、保険契約・共済契約・不動産特定共同事業契約に基づく権利を、集団投資スキーム持分の定義から除外しています。このことは、何も手当をしなければ、保険契約等が集団投資スキーム持分の定義に当てはまることを意味しています。昨年の金融審議会でも、現物給付型の保険契約を認めるか否かという議論の際に、認めないという判断をするならば、現物給付型の生命保険契約は保険業法上の保険契約ではないから、集団投資スキームとなって金商法の規制を受けるという説明がなされていました。もっとも、現物給付型生命保険の現物給付(たとえば満期保険金の代わりに老人ホームの入居権を給付する)が「出資対象事業に係る財産の分配」といえるかは、かなり微妙でしょう。

それでは預金は、集団投資スキーム持分でしょうか。もし該当するとなると、除外規定を入れていたはずですから、立法担当者は、預金は集団投資スキームに当たらないと考えたようです。リスクのあるものが有価証券だとすると、預金だって利息が支払われない可能性があるので、有価証券といえそうですし、素直に読めば、預金も集団投資スキームの定義に当てはまりそうです。しかし、確定利付きの預金は、銀行法で厳しく規制・監督されており、ほとんどリスクがないため、投資者保護のために金商法を及ぼす実質的な理由はないでしょう。それに対し、デリバティブ預金、外貨預金のように投資性の高い預金契約については、適合性の原則など、投資者保護のための行為規制が銀行法等で準用されています。

それでは銀行以外の者の行う借入れ(投資者からみると貸付債権)は、集団投資スキームでしょうか。社債は有価証券ですから、貸付債権が有価証券であってもおかしくないように思えます。アメリカの最高裁判例は、確定利付きの借入れも証券に当たるとしています。金商法の立法担当者は、貸付債権は「出資」に当たらないから集団投資スキーム持分に当たらないと考えているようです。しかし、社債は立派な有価証券なのに、個々の貸付債権はそうでないという結論は妥当でしょうか。貸付債権を集団投資スキーム道分としても、実際に適用される可能性があるのは、詐欺防止条項(157条)くらいでしょう。シンジケート・ローンを組む際に、金商業の登録が必要かという問題もありそうですが、業規制との関係では適用除外を設けることも簡単です。このように考えると、貸付債権の集団投資スキーム持分該当性を一概に否定するのは妥当とは思われません。

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