藻遊の一句

気の向くままに、自由に俳句を綴ります。

師走

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短日や


短日や 電飾の街 目指し行く

  (たんじつや でんしょくのまち めざしゆく)


すっかり日も短くなって、寒さが身にしみる。
あわただしい昼間とは対照的に、夜の静けさは 人恋しさを思い出させる。
そんな夜は ささやかな酒のぬくもりを求めて、電飾の街へと繰りだすとしようか。

≪師走≫


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冬至過ぎ

 
冬至過ぎ 畳の目程 日足伸び
 
 (とうじすぎ たたみのめほど ひあしのび)
 
冬至が過ぎると、少しずつ日が長くなる。
実感はないが、毎日 ほんの僅かながら 明るい時間が長くなっているのだろう。
そんな微妙な変化を、昔はよく「畳の目程」と表現していたものだ。
時代が変わった今でも、冬至を過ぎた後の小さな喜びの感覚は変わらない。
 
≪師走≫
 
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重ね着の

 
重ね着の 人屯する バス乗り場
 
(かさねぎの ひとたむろする バスのりば)
 
 
昼間のバス乗り場は 待っている人も高齢者が多い。
寒風が吹くなかを それぞれがまるまると着膨れして、
本数の少ないバスを おとなしく待っている。
声をかけあえば、少しはこの寒さも和らぐだろうか。
≪師走≫
 
 
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極月や

 
極月や 旗行列の子等 老いぬ
 
 (ごくげつや はたぎょうれつのこら おいぬ)
 
 
また一年が終わろうとしている。
酒を酌み交わす竹馬の友も、ずいぶんと少なくなったものだ。
かつて日米開戦時には、この街の大通りに旗や提灯の行列ができた。
その行列に一緒に並んだ少年達も、今では皆、いい歳になったというわけだ。
また来年の極月にも、こうして乾杯できるだろうか。
 
来たる年が穏やかで 良き年になることを祈りつつ・・・。
≪師走≫
 
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此の年は

 
此の年は 賀状の言葉に 思案する
 
 (このとしは がじょうのことばに しあんする)
 
 
この頃では毎年のように数も減っていく年賀状だが、今年ほどその用意に悩む年はないだろう。
出すべきか出さざるべきか。 どのような挨拶を記せばよいのか。
とくに被災地の友人たちには、いま、どんな言葉をかけたらよいのか。
一人ひとりを思い浮かべて、考えれば考えるほど、筆が先に進まない。
≪師走≫
 
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