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ある時、朝日新聞が、文部省の検定で侵略を進出と書き換えさせたという誤報を掲載し、それが中国の批判を招き、韓国も同調して、大問題になったことがあります。全くの誤報であるにもかかわらず、総理大臣は中国韓国に謝罪し、たぶん経済援助も増やしたりしたことでしょう。

しかも、今後教科書検定には、中国韓国などの近隣諸国の感情への配慮を基準に加えるという「近隣諸国条項」を制定しました。

自分の国の教科書を書くのに、外国の意見を入れて書くなど、どこにそんなことをする国があるでしょう。それぞれの国がそれぞれの視点で歴史を書いているのです。例えばフランスではナポレオンは英雄として教科書に載ります。しかしイギリスではナポレオンは侵略者として悪者として載ります。だからといってお互いの国が抗議することはありません。これは自国の主権に基づいた内政の問題であり、外国が干渉すべきことではないからです。

今の日本は、この自国の内政に、どれだけ中国韓国から干渉があるか。そしてその度に政府は謝罪し、マスコミや知識人達は中国韓国の味方をして、文部省を非難し、けしからんと騒ぎたてます。この内政干渉が異常なことであることさえ問題とはならずに、日本を少しでも良く言ったらだめだというのです。

この内政干渉は、靖国参拝問題でも同様です。そこには常に、日本の朝日新聞などのマスコミが、政府を非難し、中国韓国の非難を誘導し、大問題となるように騒ぎ立てるのです。

従軍慰安婦問題も同様です。常に火をつけるのは日本のマスコミであり、それによって韓国中国が騒ぎ立て、日本が謝罪します。

こうして、日本は永久に近隣諸国の下位に位置づけられるのです。誰かがシナリオを書いているのです。

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歴史学者であり、高知大学名誉教授、新しい歴史教科書をつくる会副会長であります福地惇先生の貴重な小論文を掲載いたします。 
まずは福地先生の小論文を読んで頂いた後に、今回は福地先生に関わる重大なある事実をお話ししなければなりません。・・・
 
 
教科書誤報事件は偶発事件だったのか 
  
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高知大学名誉教授 福地惇 
 
日本を永久に抑え込みたい旧敵国は、日本の近隣諸国をも巧みに利用する策略をしてきた可能性が高いと私は見ている。一種の「以夷制夷」戦略の実行である。それと思しき事例は多数に上るが、紙幅の関係で、日支関係における歴史認識問題を取り上げよう。

1982(昭和57)年6月下旬に突発した教科書誤報事件は、今では多くの人々の記憶からは薄らいでいるのだが、実に怪しく重大な事件であった。

時あたかも、高度経済成長で経済力を付け、エズラ・F・ボーゲルの『ジャパン・アズ・ナンバーワン』(1979=昭和54年)で持ち上げられ、強国に復興できたと国民の多くが自信を回復していた時期である。この事件は、歴史教科書問題で一見大した問題とは思えなかったが、事態はこうだった。 
この年、教科書出版各社が文部省の検定審査に提出した高騰歴史教科書はいずれもあの戦争を「日本軍が華北に侵略」と記述したが、それを検定調査段階で文部省が「侵略」を「進出」に書き換えさせた、と有力新聞各社が大々的に報道した事件であった。

新 聞報道直後の文部省の調査で、その事実はなく、「誤報」であったと直ちに判明したが、シナ共産党、韓国政府の異常で猛烈な日本政府非難が沸騰してしまっ た。北京政府は、書き換えは日中共同声明の精神に違反すると厳重抗議してきた。韓国政府もこれに倣った。日本の左翼はもちろん大いに同調した。
狼狽した鈴 木善幸内閣はシナ共、韓国と左翼の攻勢に屈した。「侵略戦争で多大なご迷惑をおかけしました、教科書の内容を歴史の事実に遭うように直させますのでお許し ください」と降参したのだった。謝罪証文として教科書検定基準に「近隣のアジア諸国と国際協調の見地から必要な配慮がされていること」との文言が追加され た。所謂『近隣諸国条項』である。時の内閣官房長官は、後の首相宮沢喜一である。近隣諸国の威圧に屈して「降参」すれば、その後はかなりの確率で立身出世 できるのである。その事例は多数に上る。

実は、前年(昭和56年) の衆参同日選挙で自民党は圧勝して、経済成長で国民の自信も大いに回復してきたところで、同党は長らく問題にされていた左翼偏向歴史教科書の改善対策に前 向きで取り組むことを決定していた。大いに注目すべき事実である。しかし、この騒動で自民党の歴史教科書改善政策は棚上げを余儀なくされただけではなく、 謝罪の政府見解と『近隣諸国条項』、で再び取り上げるのは困難な事案に化してしまったのだ。

歴史教科書問題が異常なのは、「家永三郎教科書裁判」が象徴していた。戦前を悪しざまに叙述し過ぎると文部省検定は家永本を不合格とした。これをネタに家永と左翼反日運動団体や運動家が教科書検定は憲法違反だと訴訟を起こし、何と32年間(昭和40年〜平成9年)も係争が続いた異常さだった。日本の左翼がその主導者だが、一連の事態の背後に北京共産党政府や韓国政府の対日かく乱工作がなかったと言い切れるだろうか。

1982年 の教科書誤報事件も、日本の左翼マスコミと北京やソウルの対日工作機関との連携による謀略の臭いがするのだが、当時の政権や国会、そして関係当局は真剣に この問題の背景に探りを入れたのだろうか。かくして、今では政界も言論界も学会もこんな問題は大したことではなかったかのように、忘れたようなふりをして いる。シナ共産党や韓国政府が「歴史カード」を縦横に活用して、教育問題への内政干渉や対日威圧外交を堂々と展開し始めたのは、この事件が大きな契機だっ たのである。
(日本戦略研究フォーラム季報掲載より 画像は福地先生から頂きました) 
・・・・・・
 
 
福地先生は高知大学教授を経てから文部省の歴史教科書の検定にあたる主任教科書調査官(日本史担当)に就任なされました。

そして問題の平成109月、福地先生は会員制月刊誌「MOKU」(黙出版)の平成108910月号の「西郷隆盛と勝海舟」をテーマにした座談会を行い、その座談会で教科書検定基準の「近隣諸国条項」を批判したとして、福地先生は主任教科書調査官の更迭処分を受けました。

しかし、その内容が処分を受けるべき内容であるのか皆さんにも読んで頂きたく以下に掲載いたします。この時の出席者は福地先生と外交評論家で元駐タイ大使の岡崎久彦氏、お茶の水女子大名誉教授の勝部真長氏の三氏です。(以下敬称略) 
 

 岡崎 「…戦後は平和主義だからよくて、戦前は帝国主義だからけしからんというわけですね。ああいう歴史観というのは直らないですかね」

福地 「ちょっと無理ですね。私は今年の四月から文部省の教科書調査官になったんですが、平成十年度は小学校の社会科で六年生から日本史が入っていまして、それを読むと、近代史が幕末から現代までの半分ぐらいあって、ほとんど戦争に対する贖罪(しょくざい)のパンフレットなんです。

…僕はちょっと気が滅入りました。あの戦争はよかったとはいえませんが、わけありでああいうことになったわけで、日本だけが悪いという感じで書かれると、子供たちが本当にどういう気持ちがするだろうかと思いますね」

岡崎 「現代のモラルを過去の歴史にあてはめて考えるということをやめるということにならないのかな。文部省の中でそれを正面から取り上げてもだめですか」

福地 「難しいですね。というのは、政府がそういう方針で、鈴木内閣の宮沢官房長官の教科書問題のとき以来、歴代首相がずっと謝っていますからね。しかも、教科書検定のときに、近隣諸国条項というのがあって、日本は侵略戦争をして悪かったと書いていないとまずいんです。そういうがんじがらめの体制になっていますから。教科書を書く人が、戦前から戦後の日本というものをあまり貶(おとし)めて書きたくないと思っても、それができないわけです…」

岡崎 「日本がいなかったら、おそらく清国とイギリスの同盟でしょうね」

福地 「同盟にいけるまで中国が立ち上がったかどうか。あそこは蒋介石、毛沢東が出てくるまでは四分五裂ですからね。ロシアとイギリスに上手に分割されたんじゃないですか」

岡崎 「そうですね。黄河流域と揚子江流域の間あたりで分割された可能性がありますね」


福地 「日本の中国進出には、そういうことを阻止した面もあったわけです。ところが、小学校六年生の社会科の教科書には、南京大虐殺を匂わせる記述が必ず入らないといけない状態になっています。上海事変から南京攻略まで、写真入りでかなり詳しく書いてあって、非戦闘員である中国の婦女子、あるいは無辜(むこ)の民を凌辱したと書いてあるわけです。戦争ですから、そういうこともあったでしょうが、そういうことばかりを教科書で子供たちに教えている国というのはないと思いますね」

「世界大戦の悲劇が強烈だっただけに、日本は戦争というものに対してアレルギーになり過ぎたんですね。すべて戦争は悪ということになってしまった。…戦争というのはいいものじゃないですが、やむにやまれぬ状況での戦争なんです。自分たちの母国を守りたいというのは人類の本能で、それは二十一世紀になっても変わらないと思うんですね。ところが、日本の戦後教育は、その本能が間違いだとずっといってきている。それで日本は生き残っていけるんでしょうか」

「戦後の歴史学というのは、現代のフィルターをかけて、そこに合わせ過ぎちゃっているんですね。当時の人はなにを思って、なにをやっていたのか。似たような言葉でいっているんだけれども、その言葉そのものの概念がかなり違うわけです」・・・・・

 
この福地先生のご発言は全くその通りであり、何も問題などありません。
近隣国から付け入られる近隣諸国条項こそ問題なのであります。

この月刊誌が出た時は何も騒がれずにいました。しかしその6ヵ月後、江沢民が来日するに当たり共同通信がこの座談会を配信し、朝日新聞を筆頭にマスコミが騒ぎ出したのです。

すると元東大教授である有馬文部大臣は「実にけしからん発言だ」と言って福地先生を更迭しました。文部省は福地先生を文書による厳重注意処分にした上で教科書調査官を解任し初等中等教育局付にしたのです。

 
これに対し反日左翼団体はこのような声明を出しました。 
 
昨 年11月に一連の不穏当な言動によって教科書調査官を解任された福地惇氏が、今年4月1日付をもって初等中等教育局視学官に任命された。私たちは、検定中 の申請本の内容を一方的に公表して守秘義務に違反した福地氏を、文部省が視学官という重要な職に任命したことに抗議する。 
私 たちは、福地氏がすでに表明しているような、政府の公式見解とも矛盾し、国際的にも通用しない特異な歴史観にもとづいて、視学官としての立場から地方教育 行政や教育実践研究などを指導したり、学習指導要領の伝達講習にあたったりするのであれば、その弊害はきわめて大きいものとなることを危惧するものであ る。 
私 たちは、福地氏が視学官としての業務を行うにあたって、公務員として当然守るべき日本国憲法の平和・民主主義の原則とその原点である侵略戦争の反省の立場 を堅持することを求めるものである。また文部省は、すべての文部省職員が、日本国憲法・教育基本法の原則に立ってその業務を行うよう、指導を徹底すべきで ある。 私たちは、上記の当然のことが実行されるよう、ひきつづき監視を強めることをここに表明する。 
  1999年4月23日  
 「教科書に真実と自由を」連絡会  
 子どもと教科書全国ネット21    
日本出版労働組合連合会     
  歴史教育者協議会          
 
 
以上の経緯、皆さんはどのように思われたでしょうか。 

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国際派日本人養成講座からの記事です。

日本国憲法がわずかに日本の国柄をあらわしている部分があるとすれば、第一条の天皇は日本国民統合の象徴という部分でしょう。この記事にもある通り、これはアメリカ製の憲法の中で唯一的を突いた言葉ではあります。しかし、だからといって、象徴という地位に押し込める必要はありません。歴史上常に天皇は国民統合の象徴であられましたが、現在の憲法下よりも、明治憲法下における方が一層、象徴であられる度合いは強かったと言えます。


今の憲法は、天皇を象徴という地位に押し込めたことで、むしろ象徴としての働きを封じたとさえ言えるかも知れません。

それでも、天皇陛下は、常に誠を尽くされ、精一杯の仁慈を国民に、世界に及ぼされました。
 
 現代の日本人で国際社会から最も尊敬を受けているのは今上陛下であろう。陛下は国際派日本人の最高のモデルである。

    ■1.スペイン駐日大使より:パイプオルガンの修復■


平成二年、今上陛下の御即位に際して、世界各国の駐日大使が祝辞を寄せたが、その中で、スペインのアントニオ・オヤサバル大使のメッセージは、儀礼的な挨拶もなく、いきなり次のようなエピソードで始まっている。いかにもこれだけは言っておきたいという感じだ。以下はその全文である。[1,p45]

1985年、さる高名な伝統的パイプオルガンの製作・修復技術者の妻である白川町(註・岐阜県加茂郡)の辻紀子さんが、現在の天皇・皇后両陛下、当時は皇太子殿下ご夫妻に、スぺインのサラマンカの大聖堂のメインオルガンの修復をお願い申し上げました。そのオルガンはこれ以上放置すればもはや修理不可能なほど老朽化していました。両陛下は即座にこれに応えられて、前スペイン大使林屋氏に在スぺイン日系企業の間で基金を募り、また修復作業の許可をスぺインの当局から得るように依頼されました。

辻夫妻の二年にわたる懸命な修復作業の結果、パイプオルガンは全盛期の姿に復元され、それを記念して、去る3月25日、岐阜県知事梶原拓氏やサラマンカのすべての地域や教会の著名人列席のもと、林佑子氏とモンストスクラット・トレンジさんらによる荘重なコンサートが開かれました。それはこのスペインの美しい中世風の街を背景として、スぺイン―日本間の友好を象徴する荘厳な行事でした。

人も国家も自分の身のまわりのことにしか関心を持たない昨今の風潮のなかで、両陛下が遥か異国の芸術作品の救済に乗り出されたことは、まことに稀有な行ないであると思われます。両陛下はこうした文化財を、国境を超えた人類共通の遺産であると考えられていらっしゃるのでしょう。


    ■2.インド駐日大使より:インド人の福祉事業家■

また、インドのA.G.アスラニ駐日大使は祝辞の中で、次のようなエピソードを紹介されている。

昨年、78歳になる引退したインド人の魚類学者が私の所に手紙を寄こしました。私にはまったく面識がありませんでしたが、彼はアメリカから帰国する途中、東京で数日を過ごす予定だが、その際に天皇陛下に拝謁を賜るだろうとのことでした。彼は小児マヒのために車椅子や松葉杖を手離せない生活をしていました。この比較的無名の老人が果たして本当に拝謁を賜ることができるのかどうか私には確信が持てませんでした。

彼が拝謁を終えて私の所に来た時は、まさにうれしい驚きでした。彼の学問的業績と福祉事業に陛下は興味を示されたというのです。 この老人は現在インドで小児マヒの人々のための養護院を経営していますが、この時に陛下の特別のおはからいで、何人かの日本の身体障害者の訓練をする機会を得られたそうです。



    ■3.善意のうずを生み出す仁慈■

読者諸兄は、この二つのエピソードが共通した構造を持っていることに気がつかれたであろうか。

      1)オルガン修復や、福祉事業を志す人々を見つけられる。
      2)その善意に力添えするよう関係者に依頼される。
      3)依頼された側は、善意で協力をする。

こうして一つの善意が、陛下のご助力で、他の人の善意を引き起こす。まさに善意の「うずまき」が生じているのである。

善意を発揮して、世のため人の為になるするのが、人間の最高の自己実現であるとすれば、その善意を引き出す陛下の行いは、最高の仁慈であると言える。

    ■4.日本のチャオ・ファー・チャイ(皇太子)が持ってきてくれた「仁魚」■

今上陛下は皇太子時代、昭和39年に訪問されたタイで、山奥の苗(ビョウ)族のタンパク質不足の問題をタイ国王からお聞きになり、魚類学者としてのご研究から、飼育の容易なティラピアという魚50尾を国王に贈られた。

この魚はタイ国内でさかんに養殖され、国民の栄養状態改善に貢献するばかりでなく、1973年にはバングラデシュへの食料支援として50万尾も贈られたという。

陛下の仁慈は、タイの人々を助けたばかりでなく、さらにタイ国民がバングラデシュ国民を助けるという善意を生み出したと言える。

ある日本人は、魚市場でタイ人から、「この魚は、日本のチャオ・ファー・チャイ(皇太子)が持ってきてくれたんだ」と聞かされたそうである。

この魚の漢字名は「仁魚」という。華僑系市民がこの話に感動して、陛下のお名前(明仁)をとって命名した由である。[2]


    ■5.皇室の伝統的精神■

「仁」は、今上陛下だけではない。昭和天皇(裕仁)、大正天皇嘉仁)、明治天皇(睦仁)と続く。仁慈の御心(これを古くは「大御心」と呼んだ)で国民の安寧を祈られるのは、皇室の伝統的な精神であった。

だからこそ、中世以降、権力も武力も持たない皇室が、多くの国民の努力によって支えられてきたのである。(この点については、本誌でおいおい紹介していこう)

冒頭のスペインとインドのエピソードを見ると、グローバル化の時代にふさわしく、皇室の仁慈は今や国境を越えて、世界の人々にも及んでいる。

このような皇室を現行憲法は、その第一条に「国民統合の象徴」として掲げている。憲法の原文を書いた米国占領軍スタッフは気がつかなかったであろうが、そこには我が国の歴史伝統が生み出した気高い理想が潜んでいるのではないか。それを明らかにするのは、これからの国際派日本人の課題である。


    [参考]
    1. 「『平成の』の理想を世界に HEISE, or Peace and Accord,
         for the World、 駐日各国大使のメッセージ」、
      天皇陛下御即位奉祝委員会編、平成2年
    2. 「皇太子殿下の仁魚」、祖国と青年、平成4年1月号

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